塩水化対策

塩水化対策に関して、先進的に取組を進めている地方公共団体等を紹介します。

西条市

愛媛県西条市では、地下水への依存度の高さを背景に、昭和29年頃から地下水調査が始まり、平成8(1996)年から平成11(1999)年にかけて西条平野の地下水賦存量に関する調査の結果、地下水を水道水源に利用している地域において地下水塩水化の兆候がみられました。
通常、沿岸部の地下では、陸側に侵入しようとする海水を、海側へ押し戻そうとする地下水の圧力でくい止めています。しかしなながら、西条平野の海側の地域では、農業用水等の地下水利用量が増加するかんがい期に雨が少なくなると地下水涵養量が減少するため、地下水位が急激に低下し、塩水化の分布範囲が拡大する可能性がありました。

このため、科学的な調査結果等に基づきながら、原因の所在に効果的な対策を講じて、早期の解決を図っていくこととし、平成29(2017)年8月に西条市地下水保全管理計画が策定され、同計画に基づき関係者が一体となって地下水を守っていける体制として西条市地下水保全協議会が設置されました。
地下水資源や地下水量・水質の調査・モニタリング、加茂川の瀬掘りや県営黒瀬ダムの水利用による涵養促進、渇水時の節水強化や農業用水の利用効率化等に取り組んでいます。