原因を、突き止めるのは、 科学の力。 安心のための挑戦を、 納得いくまで続けます。
採用試験区分から知る国家公務員
DISCOVERING NATIONAL PUBLIC EMPLOYEES FROM DIVISIONS OF THE RECRUITMENT EXAMINATIONS
警察庁


山口 晃巨博士(工学)
科学警察研究所法科学第三部
化学第五研究室 研究員
2017年入所【国家公務員採用総合職試験
(院卒者試験) 化学・生物・薬学区分】
2017年科学警察研究所に入所。研究員として、警察や消防が迅速に原因物質を特定できる体制づくりに取り組んでいる。
入所後の2019年から上記業務の傍ら社会人博士課程に在籍し、2022年に同課程を修了している。
経 歴
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2017年4月~現在
科学警察研究所法科学第三部
化学第五研究室 研究員 -
2019年2月~2020年2月
(兼務)科学警察研究所総務部総務課
助教授 -
2019年4月~2022年3月
(社会人博士課程)北海道大学大学院
総合化学院博士課程在籍/修了

国家公務員を志した
きっかけはなんですか?
もともと公共のために自分の能力を活かすことに強い興味がありました。企業活動の重要性は理解しているつもりですが、純粋に自分の能力を活用できる場所を求めていたように思います。現在国家公務員になって8年目ですが、幸運にもその期待は現実のものになっています。国家公務員としてはやや特殊な研究職を選んだ理由は、研究という仕事が嫌いではないということを、幸いにも大学時代に感じられていたためだと思います。
現在、どのような仕事をされていますか?
もし今化学兵器を用いたテロが実行された場合、表面化する現象は、人々の原因不明の体調不良です。化学兵器は目視での特定が困難なため、私は質量分析装置を用いる新規手法や新たな検知デバイスを開発し、警察や消防が迅速に原因物質を特定できる体制づくりに取り組んでいます。また、事件後の法的証拠となる確実な分析結果を得ることが国際的にも重要です。先日も私の研究成果が国際機関の技能テストで活用され、日本の化学テロ対処技能の証明に寄与できたのではないかと思います。
仕事のやりがい・今後やってみたいことについて教えてください
研究業務において、課題を自ら設定し、納得いくまで追求できることが大きなやりがいです。自分の研究が、日本あるいは国際的な化学テロ対策に貢献できるだけでなく、自らの技術や知識がなければ達成困難な課題をいくつも見いだすことができるという状況は極めて貴重だと思います。そのことに日々感謝しながら、今後も様々な分野の研鑽を積み、研究を通じて市民生活の安全安心に貢献したいと考えています。
ある1日のスケジュール
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8:00
登庁
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8:15
前日のアイデアや課題についての
検討・裏取り/実験の計画 -
9:00
実験
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12:00
昼食
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12:10
同僚と運動(バレーボール、
バドミントン、バイク練習等)
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13:00
実験/論文や発表資料の作成
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16:00
共同研究について大学・民間企業と
Webミーティング -
17:00
退庁
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17:20
帰宅中に文献チェックやアイデア出し
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19:00
家族と夕食、夜のツーリング