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時代別テーマ解説

時代区分 Ⅲ 戦後、サンフランシスコ平和条約発効前後 1945年~1952(昭和27年)頃

資料集 vol.2 サンフランシスコ平和条約の起草過程と連合軍の認識

①サンフランシスコ平和条約の起草過程

米国草案に3島を挿入することで米英の協議が妥結したことが分かる議事録 No.6 米英協議第7回会合議事概要

1951年(昭和26年)5月2日

資料概要

 米英事務レベル協議の最終段階、1951年(昭和26年)5月2日に行われた第7回会合の議事要旨(英国による作成)。  条約草案の領土に関する条項に関し、「(米英)双方の代表団は、日本が主権を放棄する領土のみを特定することが望ましい旨合意した」とあり、「米国(草案)第3条は、済州島、巨文島及び欝陵島の3島の挿入を必要とするであろう。」と記されている。
 この資料からは、米英協議を通じて、日本の領土について、英国草案の日本の領域を線で囲む方式が放棄され、日本から分離する地域のみを記載する米国草案の構造を採ることで一致したことが分かる。
 さらに、この結論を踏まえて、英国が求めていた日本の領土範囲の明確化については、日本が放棄する朝鮮の一部として「済州島、巨文島及び鬱陵島の3島」を規定することで妥結したことが分かる。米国は竹島が古くから日本領であるとの立場であり、英国草案は取り下げられ、竹島の日本保持が明確化された。

内容見本

UNITED STATES CHAPTER III
 Both Delegations agreed that it would be preferable to specify only the territory over which Japan was renouncing sovereignty. In this connection, United States Article 3 would require the insertion of the three islands: Quelpart, Port Hamilton and Dagelet. (text omitted)

日本語訳
 米国 第三章
〔米英〕双方の代表団は、日本が主権を放棄する領土のみを特定することが望ましい旨合意した。これに関連して、米国(草案)第3条は、済州島、巨文島及び鬱陵島の3島の挿入を必要とするであろう。(略)

作成年月日 1951年(昭和26年)5月2日
編著者 -
発行者 -
収録誌 Foreign Office: Political Departments: General Correspondence from 1906-1966 (FO371/92547)
言語 英語
媒体種別
公開有無
所蔵機関 英国国立公文書館
利用方法 英国国立公文書館で利用手続きを行う
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