内閣官房ツイッター
キーワード検索


 トップページ > 各種本部・会議等の活動情報 > 国土強靱化 > 広報 > 国土強靱化:私のひとこと

国土強靱化:私のひとこと special.6

いざという時、支え合える人のつながりをつくるには?

国土強靱化ワークショップ(第3回)

“レジリエンス”に関する様々なテーマで創造的な解決策を模索する「国土強靱化ワークショップ」。3回目となる今回は、「いざという時、支え合える人のつながりをつくるには?」をテーマとして、平成28年12月10日(土)大阪市にて開催しました。


第3回国土強靱化ワークショップ参加者で集合写真

災害時に支え合えるコミュニティを意識

災害発生時、助け合えるコミュニティの存在は必要不可欠です。インターネット上のコミュニティが発達する現代でも、近隣に住む人、共に避難できる人の存在が、命をまもり生活を維持していく上で必要になります。しかし一方で、地域コミュニティの硬直化、参加者の減少など、課題も多く存在しています。
 そこで、近隣に住む人たちといかに信頼できる関係をつくるか?コミュニティに入りにくいと感じている人を救うには?という視点から、いざという時に支え合える人のつながりにいて考えるワークショップを実施しました。

楽しさがつくる参加型コミュニティ ~支え合える人のつながりをつくるには?~

 互いの簡単な自己紹介を終え、和やかなムードの中、ワークショップがはじまりました。
 まず始めに話題提供として、コミュニティデザイナー/株式会社studio-L 代表取締役の山崎亮様より、「支え合える人のつながりをつくるには?」と題し、講演いただきました。山崎さんは、全国の自治体やコミュニティで地域活性化の活動に取り組んでいらっしゃる、“コミュニティづくり”のスペシャリストです。
山崎さんは、人がつながり合うには“楽しさ”が必要だとおっしゃっていました。これからの時代、あらゆるジャンルで重視されてくるであろう「参加型」というキーワード。その参加を促すためには、理詰めで説得するのではなく、人の感性に訴える“楽しさ”が必要なのだそうです。“楽しさなくして参加なし”。楽しさが人の目を惹きつけ、参加者にやる気をもたらし、続くしくみをつくっていくと言います。
 さらに、事例紹介として、香川県観音寺市のお話も。隠れた資産を見つけ出し、住人と事業者をマッチングしていった活動プロセスなどご紹介いただきました。よりよいコミュニティづくりのためには、さまざまな先行事例を知っておき、その場に合ったものを選びとることも必要になります。また、ワークショップなどイベントを通して人が触れ合う場をつくることも必要です。事例を通して、コミュニティづくりに大切なことを、学ぶ機会となりました。

私達のコミュニティはどうだろう?身近な例で考えてみよう

山崎さんのお話を振り返りながら、人のつながりをつくるために必要なことをグループごとに話し合いました。「地域の魅力を発見できる人が必要だ。」「今よりももっと、よそ者、若者の力が必要になる。」「コーディネーターの存在も必要。」「義務的に活動していてもうまくいかない。」「楽しいイベント、身近な人が活躍するイベントなどをつくる必要がある。」など、さまざまな意見が交わされました。

支え合える仲間をつくる具体的なアイデアを発想しよう!

 ここからは、新しい未来を創造する時間です。参加者自らが考えてみたい切り口を書き出し、各々にグループをつくりました。趣味を起点に考えるグループや子供の活動をきっかけに考えるグループ、地域のイベントを基に考えるグループなどが生まれ、それぞれに、災害時に支え合える関係づくりについて、具体的にアイデアを発想していきました。

紙芝居形式で「いざという時に 支え合える、人がつながるストーリー」を発表

人がつながる流れやしくみをわかりやすく伝えるために、発表は紙芝居形式で行いました。主人公を設定し、7~9枚の絵を使ってストーリーを語ります。5つのグループが発表したアイデアをご紹介します

1. 趣味が無い人でもつながれる「ムシュミの会」
つながりができにくい無趣味の人でも参加できるコミュニティ。さまざまな趣味を体験しながら自分の好きなことを探求するために人が集まる。楽しいイベントに繰り返し参加するにつれ、いつしか頼れる仲間になっていくストーリー。
2. 子供が街の歴史を演じて再現「まち舞台inエリア」
大人同士ではつながりにくいコミュニティに、子供たちの移動舞台がやってくる。子供たちは、街の歴史を演劇で再現。演劇をつくるため、地域を探索し住人にインタビューを行う。活動を重ねるごとに、子供たちを支えるため大人がサポート役としてつながっていくストーリー。
3. 地域で多様に働くワークスタイルの提案「地域は1つのチームです」
育児休暇のママが社会復帰を考えている時、小さな地域の仕事を見つける。フルタイムで働かなくても、隙間時間に少しずつ地域に貢献できる仕事だ。気軽に集まりやすいコーワーキングスペース(協働空間)は、地域の拠点として機能していく。さらに、災害時には地域の情報集約地として真価を発揮する。
4. お裾分けができる町内会のゲームイベント「お裾分けは損だが役に立つ!」
貰い物や余り物はたくさんあるけれど、わざわざお裾分けするのは面倒なもの。そこで、町内会でお裾分けを景品にする、ドキドキ・ワクワクの逃走ゲームイベントを開催。ゲームを一緒にクリアしていくことで町内会の距離がより近くなり、互いに助け合える関係に育っていくストーリー。
5. 学校の運動会が地域みんなの楽しい訓練場になる 「待ちにまった運動会」
いつもは、ゲームばかりやっている子供たち。でもこの運動会だけは楽しみにしている。運動会の演目が楽しいのだ。クラス対抗脱出競争、バケツリレー、けが人運び、炊き出しでお昼ご飯など。先生のカッコいい姿も、お父さんが活躍する姿も見られる。学校の行事が、地域との関わり合いを深め、防災・減災の意識を深めていくストーリー。

それぞれのグループが異なる視点からアプローチし、多様なアイデアが発表されました。

支え合えるつながりをつくるために、大切だと思うことは?

ワークショップの最後には、今日のワークショップの体験を通して、感じたこと、わかったこと、さまざまな発見を共有しました。気づきはひとそれぞれ。しかしながら、日常生活の中で、人と人がつながることの重要性に気付いたワークショップとなりました。

#つながり #コミュニティ

< Special5 第2回国土強靱化ワークショップ index Special6 第4回国土強靱化ワークショップ  >
ページのトップへ戻る