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国土強靱化:私のひとこと special.26

いざという時、助け合えるつながりをつくろう
『レジリエンス』×『コミュニティ』

(国土強靱化ワークショップ(第4回))

平成30年度第4回のワークショップは、防災・減災への関心を高め、取り組みを広げていくため、「いざという時、助け合えるつながりをつくろう」をテーマとして、平成30年11月10日大阪市にて開催しました。
 今回のワークショップは、防災・減災に関心のある方に、いざと言う時、助け合えるコミュニティとは?日常からの取り組みとは?をともに考え、新たな気づきや交流を広げていただこうとするものです。女性・男性、若い世代・高齢者の方など多様な方々が参加しました。


国土強靱化ワークショップ【第4回大阪会場】参加者の集合写真

話題提供 ~ 日常からの防災とは??生活やコミュニティに生かせるヒントをいただく

話題提供として、一般社団法人防災ガール代表理事の田中 美咲氏から、「日常からの防災とは??」と題して、お話をいただきました。
 防災ガールの取り組み事例のなかでも、生活やコミュニティに生かすアイデア検討のヒントとなる事例をご紹介していただきました。
 まず従来の防災グッズを日常使いとした事例。防災ずきんや防災リュックは機能性は重視されているが、多くの人が普段使いしたいと思わず、備えたくなるものでなかった。それをプレゼントしてもいいかなと思うデザインに変更したとのことです。

また、防災情報をわかりやすくする事例。素人には難しく膨大な資料である被害想定に関する情報をインフォグラフィック(情報、データ、知識を素早く理解できるように視覚的に表現すること)により分かりやすく伝える「翻訳」を行ったそうです。
 続いて、日常の防災意識向上につながる避難訓練の事例。自治体や民間企業と連携し、参加者が自ら避難経路も避難場所も探す内容で実施したそうです。訓練に参加した人へのアンケートでは、98パーセント以上が訓練後1週間以内に何らかの防災のアクションを取ったそうです。
 さらに、人々の防災への関心を高める事例。各種のデザインを変えたり、報道の取り上げ方法を設計し直す等により、参加者を従来の600名程度を3000人超えとしたそうです。
 また、日常での利用・防災意識の向上を企図した防災グッズ開発の事例。レスキューファッションのブランドと共同開発した「ミサンガ」(手芸の組み紐の一種。)は、熊本地震の支援にあたった自衛隊の方や被災された方へのヒアリングから生まれたそうです。笛や発光、止血や腕を骨折したときのロープワークなど多様な機能が考えられたものです。
 さらに、従来なかった女性向けサイズの防災靴、無添加でアレルギーのある人も食べられる非常食の開発の事例。いずれも、女性のボランティアや、熊本地震の被災者などへのヒアリングから生まれたものだそうです。

最後に、津波避難に有効な情報伝達手段の提案事例。オレンジフラッグという津波避難の合図です。海辺の観光客100名のアンケートでは、波の音で防災警報が聞こえない。このため、オレンジ色の大きな旗を、津波避難の合図や自治体が定めた津波避難ビルの印として使うものです。2016年に日本財団と連携して、南海トラフ地震で30メートル以上の津波が想定されるエリアからスタートし、日本サーフィン連盟と一緒に取り組むなどにより、全国70市町村に広まっているそうです。また、いろいろなルールを作らずシンプルにしたことで、消防と自主防災組織、PTA、学校、企業、サークルなどの連携強化につながった地域もあった。国際的広報等のアワードで最優秀賞受賞した事例の紹介でした。

田中氏は、現在、できる限り早いスピードで多くの防災対策を広め、一人残らず生き残る社会をつくっていかなければならないと思い、活動を続けているそうです。また、世界中から多くの方が日本の事例を学びに来たいなど、日本の防災が注目されているそうです。
 最後に、アイデアの考え方についてのお話がありました。防災対策をしていない人たちが多いという現状について、何が障壁になっているのかを、対策をしていない人の話や、データから考えること。そして、歴史をひも解いたり、国内外の先行事例を見ること。そのデータを基に、より対策をしたくなる人が多くなるアイデアを検討する。
 今回のワークショップで、参加者が出すアイデアが、多くの人の命を助けることになるかもしれないとお話が結ばれました。

参加者対話 ~話題提供を聞いて感じたことは?気づきを話し合おう!

参加者がそれぞれ、話題提供で工夫されていると感じたことや、やってみたいと思ったこと、そして防災を日常化するために普段からできる工夫を考えました。
 「非常食の日常消費(ローリングストック)」などの取組や、「ご近所と発災の助け合いを話題にしておく」、「地域パトロールを通じての近隣地域の状況把握」「避難所にどんな人が集まるかを具体的に考えてその人の立場に立ち考える」など、助け合えるつながりを考えた工夫がそれぞれのシートに書き出されていきました。

アイデア検討 ~もしもの時に必要な支え合いとは?そしてどう作る?みんなで楽しく考えてみよう!

参加者対話で考えた工夫を、それぞれがアイデアとしてまとめました。幼児の防災教育や地域での勉強会など人づくりの観点からのアイデア、防災グッズ・食糧を人にプレゼントする日や町なか探検・防災ピクニック・防災クッキングコンテストなど地域でのつながりづくりとあわせたアイデア、防災を考えた散歩やご近所での防災グッズの共有化など自分ごととしての取組、地域資源の井戸を活かすアイデアなど、防災を日常化するためのアイデアを、参加者一人一人がA4のシートに書き出していきました。
 そして、参加者同士がアイデアを紹介し、意見交換を行いました。任意で2人ずつのペアとなり、自分のアイデアを説明するとともに、相手の話を聞き、話し合い、発想を広げていきました(ペアブレスト)。相手は4回交換して行いました。
 有識者の宇野沢氏も加わり、熱心なお話し合いが繰り広げられました。

ペアブレストの後、ペアブレストで面白いと思ったアイデアを、一人一人、3つぐらいを、アイデアシートとして紙に書き出しました。
 そして、アイデアシートをテーブルに広げました。一人一人がテーブルを回りながら他の人のアイデアシートをみて、「面白い」や「広がる可能性がありそうだ」と思ったものに、印をつけていきました。

こうして、つけられた印の数が多いものをテーマとして選び出していきました。13人から11人(本人を除く)の印をつけられたものです。
 「車の工具はグッズの宝庫」、「幼児防災教育」、「まちのみんなのホワイトボード」、「空きスペースを利用した防災寺子屋の常設」、「防災ピクニック、防災キャンプ、それとお友達と災害シミュレーション」、「地域の定例行事に防災要素を!」、「井戸はイード」の7つのテーマが選ばれました。「車の工具はグッズの宝庫」と「井戸はイード」は提案者が同じで、一緒に考えていくこととしました。

アイデアまとめ ~やってみたくなる支え合いづくりの楽しいアイデアをまとめよう!

テーマ毎にグループをつくり、アイデアを深堀し、まとめていきました。 「幼児防災教育」のグループは、親と祖父母に広げていく視点からアイデアをまとめていきました。「まちのみんなのホワイトボード」のグループは情報伝達の手段だけではない効果も検討されていきました。「井戸はイード」と「くるま工具」は、地域の井戸を調べるところからの取組を一体に考えていきました。「空きスペースを利用した防災寺子屋の常設」は空きスペースを探すところからさまざまの利用について考えていきました。「防災ピクニック、防災キャンプ、それとお友達と災害シミュレーション」のグループは、「やってみよう!BO-SAI体験」として地域で取り組む視点から深堀りされていきました。「地域の定例行事に防災要素を!」は地域の具体的な行事を想定して、検討されていきました。
 アイデアを話し合いながら、模造紙にまとめていきました。各テーブルで参加者が仕上げていきました。

発表・交流 ~アイデアを共有し、交流を広げよう!

各グループで深堀りされたアイデアが発表・共有されました。
 「幼児防災教育」のグループは、パパ・ママ・ジジ・ババなど全世代にアピールしていくため、幼児に卵のカラ踏み(災害時の散乱物等の疑似体験)をイベントとして行う。そして先ほどのガラスの飛散防止をおうちの中でしてもらうとか、走ったらダメということを子どもに教えるとか、地域で危ないところの点検をするなど、身近な減災の取り組みにつなげていく。そして幼児のときのすり込みによって、防災の大切を理解する世代をつくっていく。ママ、じじばば釣り上げ作戦として全世代を対象としていくアイデアが元気に発表されました。

「まちのみんなのホワイトボード」のグループでは、地域のコミュニケーションづくり、災害時のご近所情報の共有化、「そこに行けばわかる」安心の場づくりなど様々な役割をもつまちの「伝言板」となるホワイトボードを作るアイデアが発表されました。
 停電でテレビも見ることができない、携帯も通じない環境でも、情報の把握可能なので、平常時から独りで寂しい人たちの周囲に自然な会話が生まれるきっかけともなるのではないか。お店の前に作る場合はお店の店主が管理するなど、住民が管理していく。災害時にはみんなが集まる旗印ともしていくなど、多様な視点からのアイデアが発表されました。

「井戸はイード&くるま工具」のグループからは、地域の使われていない井戸をみんなで調査し、災害時には洗濯・トイレ・風呂などの生活用水や消火にも活用するアイデアが発表されました。ろ過装置をつけたり、事前の水質検査で、飲料にもできるのではないか。
 井戸所有者の協力が得られるところはどんどん活用するとともに、公園に井戸を作ったり、畑の簡易井戸も活用する。 みんなで井戸を探したり水質検査するには車で調査、そして車工具を救助にも使うという、合体のアイデアが発表されました。

「空きスペースde防災寺子屋」のグループからは、地域での「防災寺子屋」提供を募りスペースを確保するとともに、そのスペースで防災紙芝居・救助の仕方展示・おいしい非常食作り方教室など多様な展開を行っていくアイデアが発表されました。
 スペースは、商店街の空き店舗などばかりではなく、月1回ぐらい使わしてくれる場合を含めて通いやすいたくさんの場所を回覧板で募る。防災に関する情報提供や教育ばかりでなく、防災カフェとしたり、グッズも売るなど、地域での具体的な展開につながるアイデアが盛り込まれていました。

「やってみよう!BO-SAI体験」のグループからは、毎年〇月〇日を(地域の) BO-SAI体験ディとして呼びかけ、災害時の生活体験共有化と備えを地域で考えていくアイデアが発表されました。
 開催時期は、とても暑いとき・寒いときなど、大変さがよく分かる時期とする。そして、SNSで広く告知するとともに、個人個人の都合や体調を尊重してできるようにする。高齢者や引きこもりの方などを含めて、多様な人々を対象として、自分を守る、大切な人を守る、自治体よりまずは個人の生活を守ることを考え、体験していくためのアイデアでした。

「地域の定例行事に防災要素を!」のグループからは、なかなか防災の訓練とか防災の体験会だけでは人が集まらないことから、自治会・子供会の行事に、避難訓練や避難所体験などを組み合わせるアイデアが発表されました。  地域のお祭りや運動会、クイズ大会、クリスマス会などで、地域の特性とか歴史を学ぶクイズをしたり、防災に関するゲームと入れるなど、楽しく知らないうちに防災学習につなげていくアイデアでした。

発表・交流 ~アイデアを共有し、交流を広げよう!

ワークショップの最後に、「私の一言」として、ワークショップを終えて大事だと思ったこと、やろうと思ったことを一言でまとめ、一人一人宣言しました。
 「市民の命を守る。地域を守る」、「地域でできる防災をもっと知りたい」、「日頃からの取り組み続けるぞ」、「井戸を探しに車の旅にレッツゴー」、「出来たてほやほやの防災体験実行委員会のメンバーで防災体験するぞ」など、それぞれの思いが宣言されました。

クロージング

有識者の宇野沢氏より、「私の一言」の宣言のように頑張っていただきたいとの励ましがありました。また、話題提供者の田中氏より、発表にもあったように今ある地域のイベントを生かしていくことは大切なアイデアであり視点と感じたこと、有識者の小島氏より、レジリ学園関西校への参加呼びかけと自分の命や大切な人の命を守るために、関西人の得意とするおせっかいを発揮していただきたいとお話がありました。
 参加者の一人一人が、日常からの防災を考え、支えあうつながりをつくるためのきっかけとなる貴重な機会となりました。

#つながり #コミュニティ

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