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国土強靱化:私のひとこと special.47

楽しく防災・減災を広げよう!

防災・減災、国土強靱化ワークショップ(第1回)

 令和5年度第1回ワークショップは、「楽しく防災・減災を広げよう!」をテーマとして、令和5年10月14日、東京品川会場にて開催しました。
 防災・減災に関連する地域のつながり・コミュニティのつながり作りに取り組んでいる方などを対象として、防災・減災を広げていくためのアイデア・取組を考えていくこと等を目指し、首都圏にお住まいの方による現地会場参加で開催しました。また、話題提供部分は、オンラインで全国配信しました。


話題提供者 菅原 清香 氏

話題提供:「遊び」を通して、支え合う大切さを伝える~防災とゲームを掛け合わせ、震災を風化させない取組

 くらしの学びサポートオフィスHumanBeing代表の菅原清香(すがわら さやか)氏から、防災とゲームを掛け合わせ、震災を風化させない取組を知り、防災・減災の活動を地域に、創造的に展開していくためのヒントを頂きました。
 菅原氏は、東日本大震災のボランティア活動で、地域福祉力や地域防災力を高める大切さを感じたことをきっかけに、震災体験に基づく防災クイズ作り、「リンゴの皮むき」体験、「ポスター」を考えるプログラムなど、多様な災害時のボランティア活動を行ってきました。
 ゲーム作りは、時間経過とともに薄れゆく震災の記憶・経験を、地元の子供たちなど次世代への伝承や、他地域への発信という課題に対して、ゲーム形式であれば幅広い世代が一緒に学び合え、教訓を伝承できるゲームになるとの思いから始めました。作成には避難所生活の経験者、社会福祉協議会、仙台市内の障害者就労支援事業所などの協力を頂いたそうです。
 ゲームの実施例では、帰宅後に自宅の非常用持ち出し袋をチェックするようにするなど、楽しかったで終わらせない工夫等もご紹介いただきました。参加者からは「固い話よりもフランクに考える場を持てる」などと好評で、経験を共有し伝えていくことにつながっているそうです。
 楽しみながら学ぶことで難しいことが身近になる、参加者同士の交流のきっかけとなるなど、防災が日常になじむことを意識して活動していることや、震災の記憶が薄れゆくなかで、今回、震災の記憶を伝える等ができたことは、宮城県居住者としても良い機会だったとお話を結ばれました。

参加者・話題提供対話、 アイデア検討~地域の活動を育み、広げるためのアイデアを、楽しく出し合おう

 菅原氏のお話から、5班に分かれて、防災を広げていくための気づきや悩みを共有し、班ごとにテーマを決め、防災・減災を広げていくためのアイデアを出し合いました。また、近々、将来の発生が懸念される首都直下型地震に備えるための就学前の子供への取組に関する質問があり、親子での取組や、子供に分かり易い伝え方を考える防災ゲームなどのヒントを頂きました。

アイデアまとめ、発表・交流~「つながり」づくりに向けたアイデアをまとめよう!

 班ごとに、アイデア検討を踏まえた取組をまとめ、各班の成果および各参加者の意気込み『私のひとこと』が発表・共有されました。

【1班】  自分事として防災を捉えるプランとして、①ガイドとともに街の危険箇所の確認や空き家の活用など、街歩きゲームの開催、②朝の散歩、ごみ拾いなどの顔見知りから発展させて防災士にも声を掛け易くする緩いネットワークづくりのアイデア。
 『私のひとこと』は、「防災を自分事にする」、「声掛けで防災のネットワークとしたい」、「心と体に働きかける防災」、「みんなでつくる防災ネットワーク」。

【2班】  街ぐるみ・みんな知り合いをテーマに、職種や地域など様々な立場の人が集まる場づくりとして、要配慮者や外国人向けのゲーム、安全性を競う車いす介助レース、防災の歌づくり、防災食のアレンジレシピのコンテスト、在宅避難のゲームなどのアイデア。
 『私のひとこと』は、「災害にくじけない私・みんなに」、「一期一会」、「誰もがストレスなく過ごしたい」。

【3班】  自分事としての取組が大事との観点から、防災リーダーの決め方(発掘)を考えていく取組や、マンションの管理組合を手本とした制度化や法律化の検討などのアイデア。
 『私のひとこと』は、「自助が8割(自分を自分で助けられる人を増やす)」、「『駄目だこりゃ』と『これでいいのだ』」、「自助・自分事化」。

【4班】  日常の助け合いとコミュニティ創生をテーマに、①公民館や老人福祉施設などでの防災フリースペースづくり(こども食堂への企業の協力なども)、②自治会未加入世帯を含めた狭いエリアでの新聞配布、ご近所瓦版、③企業を含めた助け合い、公助との助け合いなどのアイデア。
 『私のひとこと』は、「必要な情報を届ける助けになりたい」、「地域散歩防災」、「ご近所コミュニティと防災後コミュニティづくり」、「ご近所瓦版づくり」。

【5班】  世代差に着目した情報提供・情報伝達の取組として、防災意識が低い方に対して、今までのやり方も併用しつつ、新しくLINEを使った回覧板、SNSへの動画投稿などプッシュ型の情報提供や、まずは地域におけるターゲット層を知ることなどのアイデア。
 『私のひとこと』は、「最悪を想定して自分事として考える」、「地域の危険を知り、情報発信の在り方を考える」、「防災についてもっと考える」、「今後も参加したい」。

講評、クロージング

 菅原氏から、ワークショップ成果の発表を聞き、それぞれの立場で防災に取り組まれている参加者のお手伝いとなれば嬉しいとのお話を頂きました。
 有識者の池上三喜子氏から、日常の知り合い・ふれあいが大切であり、災害のボランティアや家族を助けるためにも自助を基本として、共助や公助につなげていくことが大事とのお話を頂きました。また市民防災活動や自主防災組織育成のための情報として、東京都の『東京防災』と『東京くらし防災』のご紹介など、参加者の取組の参考となる情報提供を頂きました。
 有識者の宇野沢達也氏から、今日のアイデアを試してもらいたいとのお話のうえ、気象予報士の立場から、気象も予測通りにならず、また、原因不明の事象が発生していることを例えに、知らない自分を認めることが大切とのお話を頂きました。また、首都直下地震の被害想定では初期消火が成功すれば9割被害が減らせるなど、自助の取組が大事と指摘されました。そしてFacebook等による「レジリ学園」の取組のご紹介がありました。
 参加者それぞれがアイデアを共有し、楽しく防災を広げる取組のきっかけとなりました。


第1回 防災・減災、国土強靱化ワークショップ(東京会場)参加者で集合写真
#つながり #コミュニティ
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【連絡先】
内閣官房
〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1
TEL.03-5253-2111(代表)
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