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国土強靱化:私のひとこと special.46

ICTを身近に生かして防災力UP!

国土強靱化ワークショップ(第4回)

 令和4年度最後の第4回ワークショップは、「ICTを身近に生かして防災力UP!」をテーマとして、令和5年3月4日に開催しました。
防災・減災に関連する地域・コミュニティのつながりづくりに取り組んでいる方、または取り組もうとしている方を対象として、今回は、空間に限定されずに、コミュニティのコラボレーションや触発を促す対話型ワークショップとして、全オンラインにより北海道から九州まで全国各地域から参加いただきました。


話題提供者 取出 新吾 氏

話題提供: 「多様な人々をICTでつなぐ取組を学ぶ~多様な人々をつなぐスマート防災の展開~」

 取出 新吾(とりで しんご)氏から、ICTを身近に生かす、防災・減災の活動を地域に創造的に広げ、展開していくためのヒントを頂きました。取出氏は、大手IT企業や茨城県で広報に関わり活躍された後、防災科学技術研究所で防災情報システムの研究・普及や災害支援に取り組まれています。
 被災してから市民生活や企業活動の復旧にかかる時間を短くするため等の取組として、SIP4Dや IoT家電によるフェーズフリー防災の取組が紹介されました。SIP4Dは、各省庁のサーバーやデータを接続し、レーダー衛星などによる様々な地図情報を府省庁や災害対応機関で共有するもので、一部の情報はインターネット上でも公開されています。また、IoT家電によるフェーズフリー防災は、例えば、家電を停電センサーとして使うことにより、詳しい停電情報が把握できるとのことです。
 TwitterなどSNSの投稿から被害情報を把握できることや、LINEやFacebookによるグループ等も一つのコミュニティであり、情報収集にも活用できる、このような人と人とのつながりづくりが大切であると話をまとめられました。

参加者対話・アイデア検討~助け合いが必要な人の視点から地域の活動を育み、広げるアイデアを出し合おう

 取出氏のお話から、オンライン4班(A、B、E、F班)に分かれて、ICTを活用したつながりづくりについての気づきを共有しました。
 そして災害時の困りごと・課題を自分事として考えたテーマを設定し、「ICTを身近に活用した」防災・減災のつながりづくりのためのアイデアを出し合いました。
 班ごとにアイデアを発表し共有するとともに、取出氏からアイデアまとめに向けたアドバイスも頂きました。

アイデアまとめ、発表・交流~「つながり」づくりに向けたアイデアをまとめよう!

班ごとにアイデアをまとめ、日ごろからの取組を考え、発表資料をまとめていきました。そして、各班から取組プランのアイデアが発表、共有されました。

【A班】 つながりの多面化をテーマとする取組が発表されました。コロナ禍で進んできたオンラインを通じた地域とのつながりを、できるところから進める。今回多数参加している防災士としての活動を学校などのいろいろなところに売り込んでいく。学校教育、家庭教育、社会教育など、教育としての多面的なつながりを考えていく。職能団体、障害者への支援団体、学校、防災士コミュニティ、町内のつながりなどの多面的なつながりやいろいろなコミュニティを通じて、気付いたら当たり前の活動になっているという取組をしようとの話でまとまりました。

【B班】 カフェをテーマとする取組が発表されました。雑談ができる場、人と人とのつながりができる場づくりのため、食からつながっていくことが大事との視点です。高齢者や障害者の方などで展開している活動や、参加しづらい働き盛りの世代を若者(大学生)がつなぐ取組。SMSの発信が上手である若者たちのオンラインを通じた活動等により、リアルな活動(カフェ)がつながっていくというアイデアです。

【E班】 平時から地域や県単位での情報発信を行うLINEグループを作り、発災時には被害状況を共有し助け合う取組が発表されました。ITが得意な方と得意でない方が、地域のサークルや町内会、カフェなどで定期的に顔を合わせ、平時からつながる場を作る。さらに、電話、スマホ、パソコン活用には電気が大切であり、地域などでの蓄電、発電を考えていくとともに、電気がない状態もあらかじめ想定しておく取組です。

【F班】 子どもに、まず自分が助かる術を教える取組が発表されました。バーチャルリアリティや起震車による実体験、語り部等から実際の体験談を聞くなど。それが保護者たちに伝えられて、保護者も一緒に考える機会となり、地域のことを考える専門家が増え、話し合っていく。そうなるために、普段からの子どもの見守りなど、学校とのつながりづくり等の取組が提案されました。

講評、クロージング

 取出氏から、本日の参加者に対して、どうやったら、防災にやる気のない人たちを上手にあまり無理せずに仲間に引き込めるのか、一緒に考えていきたいとのお話を頂きました。
 有識者の池上三喜子氏は、福祉避難所の取組について、要配慮者を含め避難するたちが運営に参加することが大切と指摘されました。ご自分の体験・活動から、人のつながりがとても大事であることと、防災絵本100年プロジェクトへの参加のお誘いを頂きました。そして、参加者と今後も情報交換ができたら良いとのお話を頂きました。
 有識者の宇野沢達也氏は、ICTの活用やつながりづくりでも緩くつながるのが大切であること、ネットは時間と空間を超えることができるが災害時の対応の基本は具体的なつながりであること、そして、時代にあわせたツール等の活用も必要であると指摘されました。そして、Facebook等による「レジリ学園」を情報共有の場として活用し、参加者の活動を進めてほしいとのお話がありました。
 全国各地域から、そして、多様な立場の人々が参加した今回のオンラインワークショップ。それぞれの皆さんが課題やアイデアを共有し、これからの地域のしなやかなつながりの意欲を高める場となりました。



第4回国土強靱化ワークショップ(関西会場)参加者で集合写真
#つながり #コミュニティ
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【連絡先】
内閣官房
〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1
TEL.03-5253-2111(代表)
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