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与謝野社会保障・税一体改革担当大臣
第2回社会保障改革に関する集中検討会議後記者会見要旨

平成23年2月19日(土)
16:20〜16:42
於:中央合同庁舎第4号館共用408会議室


1.発言要旨

 本日、社会保障改革に関する集中検討会議の第2回会合が開催されました。
 議論の皮切りとして、我が国の経済界、労働界を代表する4団体のご提案を伺いました。全体を通じて私が受けた印象を申し上げます。
 ご意見を伺って一番印象が深かったのは、危機感の強さと改革の大きな方向性が共有されているということであります。とりわけ必要な給付を賄うための負担を次世代に先送りしてはいけない、そのための改革に今すぐ着手しなければならないということは、全員に共通する問題意識だったと思います。
 その上で、限りある財源を年金に使うだけでなく、機能強化が求められている医療、介護、そして子育て支援に充てていくことが必要であること、世代間のバランス、負担公平化の観点からのバランス、企業競争力に対する影響という3点が重要であること、社会保障の機能強化とともに効率化が不可欠であること、などの点が共通をしていたと思います。
 年金制度については、どの部分を税方式で賄い、どの部分を社会保険方式で賄うのかという将来の姿について議論が分かれました。ただし、それぞれの団体が描く将来の姿に踏み出すための第一歩として、基礎年金国庫負担の拡大を行っていくことや、被用者年金に限った一元化から自営業者を含めた一元化まで幅はあるにせよ、大きな意味で一元化の方向を目指すという点は共通しているように思われました。
 もちろん、意見が分かれた点もあったと思います。本日の議論を通じて、それぞれのご提案に一長一短があることが分かりました。これらの点については、今後のヒアリングを通じて、さらにわかりやすく論点を整理し、議論を重ねていく必要があると感じました。また、委員のご発言が幾つかありまして、福祉の問題や子どもの貧困の問題、介護の問題など、現場で活躍されている委員の方々からは、極めて有意義なご意見を頂戴できたと思っております。
 次回2月26日(土)は、社会保障制度の改革案を提言しておられる報道機関各社からのヒアリングを予定しております。次回の議論を通じて、さらに共通点と相違点が浮かび上がり、国民の間のご議論に役立つことを期待しております。その後の日程については現在調整中ですが、3月中は原則として毎週ヒアリングを続けることになります。3月末には議論の取りまとめを行い、4月以降の集中討議に進んでまいりたいと思っております。菅総理から、4月中に、あるべき社会保障の姿をしっかりと示すように厳命を受けておりますので、大変皆様方の週末を犠牲にして恐縮でございますけれども、ご協力をお願い申し上げます。
 以上です。

2.質疑応答

(問)今、大臣からおおよその共通点というお話がありましたが、まず、年金についての確認ですが、最低保障部分の重要性についてもおおむね各団体共通していたのではないかと思いますが、この最低保障の部分の考え方については、大臣はいかがでしょうか。
(答)基礎年金というのは、最低でもこれだけの年金は受け取れると、ある意味では最低保障年金という機能を果たしてきたと私は思っております。その間、やはり年金の保険料を払えなかった人、払わなかった人、加入期間が短かった人などの問題が、事実の問題としては発生をしております。  したがいまして、極めてまじめに年金を払ったんだけれども加入期間が短かったとか、そういう方々に、ある意味での加算をするという考え方もありますし、そういう加算という考え方ではなくて、一気に最低保障年金という考えに移行する考え方もあって、そこは生活できないほどの低年金者はつくらないという思想は、一貫しているんだろうと思います。
(問)財源についてですが、笹森委員の発言にもありましたとおり、消費税を上げていくという考え方についても、おおむね意見の一致があったのではないかというご指摘がありましたけれども、財源のあり方の大まかな方向性について、大臣は今回の集中検討会議を見てどのようにお考えになられましたでしょうか。
(答)どの団体の方のご意見を伺っても、やはり税制改正をやって、大きな収入を得るためには、また日本の財政や社会保障制度を支えるための必要な規模の財源を得るためには、消費税だという認識は一致していたと思います。  ただし、資料をご覧いただくとお分かりいただけますけれども、所得税の累進構造をどうするかというようなことも問題にされている方はいらっしゃいました。
(問)連合と経団連の意見の中に、改革の2段階ロケット論みたいな議論があったと思いますが、案を出される上で、短期的な改革の方向性と中長期的な改革の方向性を分けて考えるというこの考え方については、どうお考えになりましたでしょうか。
(答)1回でできないものを2回かけてやろうという考え方は、どんな問題であるにせよ、あるのだろうと思っています。今回の改革でも、一例を挙げれば、完全な一元化というのは今回はできない。そのできない理由は、まず番号制度がちゃんと導入されて、その番号制度が定着したという段階からは、一元化の議論というものがより具体的な、現実的な問題として取り上げることができると思いますけれども。そういう意味では、我々も今回、4月末で全部片づくとは思っていませんで、ある一定の条件が満たされた場合こういう方向性があると、そういう形になっても仕方のない部分があるのだろうと思います。
(問)民主党の岡田幹事長も、最低保障年金の導入云々の議論というのは、やはり今回の改革には間に合わないだろうというような認識を示されていると伝えられていますけれども、大臣はこの点をいかがお考えでしょうか。
(答)最低保障年金というのは、今から30年か40年先のお話でして、恐らくその制度設計には、いろんなものを乗り越えていかなければいけないわけです。最低保障という考え方は改革の中に取り入れることはできますけれども、税で全部賄う最低保障年金というのは、なかなか設計図としては描きづらい。また、描くとしても時間がかかる、制度が完全に移行するにも時間がかかる。というのも、納税者番号制度がない世界では、各自の所得の把握はどうするのかという問題とか、今まで国民年金を一所懸命払ってきた人と、今まで払ってこなかった人の間の公平性とか平等性等はどうなるかとか、さまざまな議論がありますので、多分今回は、最低保障をするという理念の部分はちゃんとありますけれども、なかなか間に合わないのではないかと思います。
(問)今日の会議の中で、社会保障と負担の問題をいつまで先送りしているのかと、政治のこれまでの姿勢を厳しく指摘する意見もあったと思います。それで、ここ数日の民主党内では、愛知の地方選の結果も受けて、国民負担に割と反発する方の声が強まっているという流れもあると思いますが、まずこの状況をどう見ていらっしゃるかということと、そうした意見の議員に対して、今後どう理解を求めていくか、何かお考えがあれば教えていただけましょうか。
(答)これは自民党の中でもよくあった議論で、自分の選挙のことを、やはり国会議員というのはどうしても第一に考えてしまうと。これは特段不道徳なことでもなくて、議員の存在というのはそういうものだと私は思っております。民主党内の動きのことはよく分かりませんけれども、一部の方は、マニフェストを完全実行しろという主張をされているんですが、その前に、そういう主張をされる方は、自分たちの書いたマニフェストが完全無欠なものであるかという点検から始めなければいけないと私は思います。
(問)今日、出席した経済三団体を中心に、給付の削減だとか自己負担の引き上げとか、いわゆる高齢者に負担を求めるというのも当然考え方としては必要になってくるという意見がありました。高齢者に負担を求めるというのは政治が一番やりづらい部分だと思いますが、高齢者の負担のあり方についてどのように考えていらっしゃるか。
(答)実は統計で見ると、例えば子育て世代と65歳を超えた方の金融資産の状況を見ますと、子育て世代というのは、貯蓄はないか、あってもわずかかということですが、65歳以上の方は、実は金融資産を持っている。現実的にはそういうことなのです。日本の高齢者がみんな貧苦にあえいでいるというイメージは、多分間違いだと思っていまして、やはり払える能力のある方は、若者に払ってもらうのではなくて自分の力で払うというのは、世の当然のことだと私は思っています。
(問)最後の総理のごあいさつでも、6月までにこの案を何としても取りまとめるという強いご決意が示されましたけれども、さりながら、今、政局は非常に荒れた状況の中にあって、本格検討がこういう状況で始まったことについて大臣のお考えと、またさらにそのまとめることについて、改めて決意というかご意見を伺えますか。
(答)冒頭、笹森委員から、過去、議論をしたけれども全然実行していないじゃないかというお話もありました。今回は、社会保障国民会議、安心社会実現会議、藤井副長官が会長をされていた民主党の税と社会保障の抜本改革調査会と、実は積み上げは生きているというか、系統的に同一の軌道を走っています。総理ご自身の決意は、4月に社会保障、5〜6月で税、そして法律的な要請としては、23年度中に法的整備を行う。総理はそういうスケジュール観を持っておられますので、我々、案づくりの事務方としては、そういう方針に沿って案を取りまとめていくという責任があると思います。
(問)第2回から実質的なヒアリングを含めた討議ということで注目をしていましたが、印象としては、かなりメンバーの方も多く、議論が拡散して、例えば今日ヒアリングで呼んでいた4団体の考え方についての、例えば甘い点とか不透明な点を委員が質問して詰めるて、それによって、その制度が実現可能なのか、それとも実現に向けてはかなり課題がある案なのかということが、改めてインターネット中継を通じて国民に分かるのではないかと思っていたのですが、やや議事の進行も含めて課題を残したのではないかと思っています。4月に政府・与党案を出すまでに実質残り1か月、基本的にはヒアリング等を通じて議論を詰めていくということですが、残り4回、5回になりますけれども、今日のような議論が続くのか、それとも実質的な議論の第1回目を終えて、与謝野さんとして今後の進め方については何かアイデアがあるのか、改善点を考えていらっしゃるのか、ありましたらお聞かせください。
(答)今日、発言されていない方も静かに皆さんの議論を聞いて、頭の中ではこの部分、あの部分という思いはあると思います。ただ、今日初めて参加された委員の方は、それぞれの専門分野で一所懸命仕事をされている方なので、やはり自分の関わっている分野について発言をしておきたいということは自然なことだと思います。だんだんと熱を帯びた議論になっていくと思います。

(以    上)