「昭和100年」ポータルサイト

「昭和100年」
関連施策とは

基本的な考え方

 昭和の時代は、未曽有の激動と変革、苦難と復興の時代であった。
 明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した我が国は、世界恐慌の発生等により日本経済が大きな打撃を受ける中、外交的、経済的な行き詰まりを力の行使によって解決しようと試み、進むべき針路を誤って戦争への道を進み、先の大戦で多くの人々が犠牲になった。この経験から、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。」という誓いの下、外交、通商貿易、文化交流など、多くの分野で平和を希求する道を歩み、揺れ動く世界情勢の中にあって、国際社会の安定と繁栄に貢献してきた。今後とも、この平和を希求する歩みを続けるとともに、歴史の教訓を次世代に継承していくことが必要である。
 また、戦後の我が国は目覚ましい復興と経済成長を遂げ、世界有数の経済大国へと発展し、「豊かさ」を実現した。科学技術の進歩、新しい商品等の創出、インフラの整備や各種施策の推進等を通じて国民の生活水準は著しく向上し、文化・芸術やスポーツなど幅広い分野で多くの人が活躍し、世界的な舞台での活躍も数多く見られた。
 これらは昭和を逞(たくま)しく生きた先人たちの叡智(えいち)と努力の結晶であり、令和を生きる我々は、昭和の先人たちが築いた「豊かさ」の土台に立ち、その叡智(えいち)と努力に学びながら、歴史の流れの先にある、我が国の新たな姿・価値観を模索していくことが必要である。
 現在、国民の約7割が昭和以前の生まれ、約3割が平成以降の生まれとなっている。今日の我が国は、少子高齢化の進展、感染症の脅威、地球規模の気候変動やそれに伴う自然災害の激甚化など昭和期とは異なる多くの課題や、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している。こうした中、「昭和100年」を契機に昭和を顧み、先人の躍動に学び、昭和の記憶を共有することは、平成以降の生まれの世代にとっても新たな発見のきっかけとなり、また、世代を超えた理解・共感を生むとともに、リスクや課題に適切に対処しながら、幸せや生きがいを実感でき、希望あふれる未来を切り拓(ひら)く機会になる。さらに、いつの時代にあっても忘れてはならない平和の誓いを継承し、将来にわたる国際社会の安定と繁栄への貢献につなげていく機会になる。
 このような観点から、幅広い分野にわたり、「昭和100年」関連施策を推進する。

施策の方向性

  • 「基本的な考え方」を踏まえ、各府省において、具体的な関連施策の実現に向けて積極的に取り組んでいく。
  • 地方公共団体や民間主体も含めて多様な取組が全国各地で推進されるよう、幅広く周知広報を行う。
  • 昭和を直接体験していない若い世代も興味関心を持てるものとなるよう、留意する。

① 昭和の躍動や体験を発掘し、次世代に伝承していくための施策

〇様々な分野の歴史的遺産を収集・整理するとともに、次の世代が活用しやすい形で保存・公開するための施策を推進
(考えられる施策の例)
  • 個人や企業が保有する資料の発掘を含め、昭和期の史実に関する文書、写真、映像等の資料の収集・整理
  • ICTなどの最新技術を活用したアーカイブ化の推進やアクセスしやすい形での公開
  • 高齢化している戦争体験等の語り部の次世代への継承
  • 昭和にゆかりのある建築物、産業遺産等の保存・公開 など

②昭和を顧み、昭和に学び、未来を切り拓(ひら)いていくための施策

〇昭和を生きた人々の記憶を、昭和を体験していない人々も含めて共有し、未来を切り拓(ひら)く力につなげるための施策を推進
(考えられる施策の例)
以下のような趣旨の企画展示やシンポジウムの開催など
  • 経済、科学技術、インフラ、文化・芸術、スポーツ、各種制度など多様な分野で昭和の躍動を振り返ってそれに学ぶ
  • それぞれの地域における歴史、戦争の悲惨さや労苦、人々の暮らし等を振り返ってそれに学ぶ
  • 平和を希求する人々の思いが具体化した国際協力・国際交流などの取組を広く紹介する

③「昭和100年」の機運を盛り上げるための施策

〇昭和元年(1926年)から起算して満100年を迎える令和8年(2026年)に政府主催の記念式典を挙行
〇「昭和100年」の機運を盛り上げるための施策を推進
(考えられる施策の例)
  • 多様な主体の取組を紹介するポータルサイト・SNSによる発信
  • 歌謡、マンガ・アニメ、映画、出版など昭和の文化に関連したイベントの開催
  • 昭和にゆかりのある地名や昭和の色彩を残す風景などを有する地域が連携した取組の推進 など

主な取組

2025年9月頃掲載予定。

「昭和100年」関連施策関係
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「昭和100年」関連施策申請・終了報告