1. | 日時 平成19年3月15日(木)18:00〜20:00 |
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2. | 場所 中央合同庁舎第4号館 共用第4特別会議室 |
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3. | 出席者(敬称略) |
道州制ビジョン懇談会:50音順)
石井 正弘 (岡山県知事、全国知事会道州制特別委員会委員長)
岩崎 美紀子 (筑波大学大学院教授)
(座長)江口 克彦 (PHP総合研究所代表取締役社長)
大久保 尚武 (積水化学工業代表取締役社長)
金子 仁洋 (評論家)
鎌田 司 (共同通信社編集委員兼論説委員)
草野 満代 (フリーキャスター)
河内山 哲朗 (山口県柳井市長 全国市長会副会長)
堺屋 太一 (作家・エコノミスト)
山東 良文 (国土計画協会特別会員)
長谷川 幸洋 (東京新聞・中日新聞論説委員)
宮島 香澄 (日本テレビ報道局記者)
(道州制協議会:ブロック順)
幕田 圭一 (東北経済連合会会長)
犬島 伸一郎 (北陸経済連合会副会長)
篠ア 由紀子 (都市生活研究所代表取締役社長)
山下 直家 (四国経済連合会副会長)
芦塚日出美 (九州経済同友会副代表幹事)
太田 守明 (沖縄経済同友会副代表幹事)
(政府側)
渡辺 道州制担当大臣
林 内閣府副大臣
岡下 内閣府大臣政務官
田村 内閣府大臣政務官(オブザーバー)
(事務局)
河 内閣審議官
門山 内閣審議官
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4. | 議事 |
| (1) | 渡辺道州制担当大臣挨拶 |
| (2) | 全国知事会の「道州制に関する基本的な考え方」(ビジョン懇 石井委員) |
| (3) | 道州制に関する九州における取組について(協議会 芦塚委員) |
| (4) | その他 |
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5. | 会議経過 |
| (1) | 本日初出席の委員紹介と挨拶 |
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○ | 企業は全国を7〜10の支店でマネジメントしており、日本の地域的なマネジメントとしては8〜10が一つの形だと思っている。広域の地域としてのトータル的なマネージメントをしっかりし、我が国の競争力をつけるためにも地域が力をつけることが絶対条件である。 |
○ | 道州制の盛り上がりをここ1年ほどで感じている。一般人に道州制の議論を広く早く届けることが大切。中津川市の合併にも見られるように生活圏と県境の違いがあるところが多い。生活者の視点をもって道州制の議論をすべき。地方の閉塞感を打破するためには道州制の議論は非常に有意義だ。 |
○ | 市町村合併が落ち着いた段階であり、第二次市町村合併を道州制と一緒に議論し始めると、地方から反発が出るのではないか。
身近な自治体ができない仕事を道州制でどうするかを考える必要がある。国の形をどう考えるかという時に、道州制は基礎的自治体や国民の方からみてどうあるのが一番良いのかを議論すべき。 |
○ | 産業の活性化の面で現在の県単位では広域的な対応に限界があり道州制の導入は必要だ。社会資本の地域間格差の是正を念頭において道州制を導入することが必要。 |
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| (2) | 次に石井委員より全国知事会の「道州制に関する基本的な考え方」を説明し、意見交換 |
| 主な意見は以下のとおり、 |
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○ | 知事会が都道府県の役割に対する検証と道州制がどうして必要なのかについて、メリット・デメリットを含めて具体的に出していただければよいのではないか。 |
○ | 公務員制度改革の議論も必要。道州制が実現したら文化情報活動がどうなるのかを議論すべき。文化の中央集権も変えるべき問題だ。首都機能移転の議論のように、目的がはっきりしない改革は失敗するので目的を明確にして議論すべきだ。 |
○ | 文化が中央に集まっているというのは強く感じる。合併により市町村がどう力をつけ、国民の文化がどうかわるかを検討し発信したい。 |
○ | 第一段階では、細かいところは切り捨てて小さくても実現させ、"小さく生んで大きく育てる"ように着実に進めていくべき。 |
○ | 道州制実現の目的は、便利さ、豊かさ、わかりやすさといったものが必要で、それがわかるようなモデルがあればよい。 |
○ | 道州制により何を達成するかが重要で目的と手段を取り違えては駄目である。"何故"を説明しないといけない。制度がゴールではなく制度は出発点であると思うべき。 |
○ | 沖縄は琉球王国、27年植民地で1国家をなしていたことから、今論じられている道州制とは違った問題提起が出てくると思う。 |
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| ※ | (2)の途中で渡辺大臣御到着&御挨拶 |
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<大臣御挨拶のポイント>
| ・ | 私は常々世の中フルモデルチェンジを言っており、今エンジンを取り替えるため公務員制度改革を行っている。それにあたり道州制は避けて通れないと思っている。
| ・ | 皆様にはこれから盛大な議論をしていただきたい。
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| (3) | 次に芦塚委員より、九州の取組について説明し、意見交換。 |
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○ | 非常に議論が熟成されていると感じた。九州は東京から遠く独立国意識があり、試験的にやった場合、北海道などとは違う感覚の差があるのではと思った。 |
○ | 九州はまさにこれまでの日本をリードしてきた地域だと感じた。2点質問がある。 |
| 1)地方議員、首長はどう思っているのか。2)特区法を活用するつもりはあるのか? |
| →○芦塚委員 |
| 1)については、知事は皆賛成(宮崎は要確認)、市長会も九州府構想を作成するなど賛成。町村は今のところ動きはない。地方議員との意見交換は特にしていない。 |
| 2)については、過渡的に特区を活用し擬似議会をつくるというような議論は同友会ではある。 |
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○ | 関西も道州制について積極的に議論をしているが足並みがそろっていない。道州制の前に関西広域連合で地道に目先の課題に対応し、魅力ある関西にしていこうという動きがある。一番危機感を持っているのは経済団体だ。 |
○ | 四国でも色々なレベルで道州制・地方分権の議論を進めているがまだ九州ほど踏みこんだ取組みをしていないのでこれから進めていきたい。 |
○ | 九州の取組に驚いている。個人的には、国も強くすべき部分は強くしなければならないのではないかという議論が現在の道州制議論には抜けているという感じを持っている。 |
○ | 市長会では道州は何をするところかについて、これから本格的に議論をしようというところ。個人的には重たい道州ではなく、基礎的自治体ではできないことを補完するものと考えている。 |
○ | 道州制の議論はいつも盛り上がっては消えていく。全国的には夢のまた夢で関心がない。目的論を次回是非やってほしい。道州制により国民や産業経済への影響がどうかという視点が抜けている。目的→ビジョン→概念→運用のストーリー、を作っていく段階を踏むべきであり、まず目的を集中的に詰めてほしい。わくわくするようにしたい。 |
○ | 九州には敬意を表したい。経済界ではもはや県単位では考えていない。地域をまとめてマネジメントする体制が必要だ。 |
○ | 何のために道州制かという議論が必要。それがわくわくする議論につながる。実現のプロセスを詰めることが必要。国も県も両方とも大きな問題を抱えている。国は巨大化し、縦割りで非能率であるため、大胆に組み替えが必要。地方は、基礎自治体の自立が大事であり、県が積極的に権限と人材を与えて、基礎自治体を強化する必要がある。県と指定都市の二重構造をどうするかも課題。 |
○ | (知事会で出すべきと指摘された)メリット・デメリットについては既に道州制特別委員会でとりまとめた報告がある。産経新聞のアンケートによれば、経済界と比べ首長では道州制に対する考え方に地域によってはばらつきがある。 |
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| (4) | 最後に江口座長より運営について御発言 |
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・ | 次回は、委員から日本経団連の「道州制に関する検討会」が3月中に取りまとめ予定の道州制導入の効果や具体的な制度設計についての提言について説明を予定している。 |
・ | 4月下旬の会議で、堺屋委員、高橋委員より説明を、5月に山東委員より説明を受けたい。 |
・ | 他の委員も希望があれば申し出て欲しい。各委員におかれては指名されなくても積極的に発言して実り多きものにしてほしい。 |
・ | 意見交換会は8月位までに全国でしたいと思っている。できればビジョン懇談会のメンバーにも出席していただきたい。懇談会は月2回は開きたい。 |
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