No.1 于山国の新羅への帰属
概要
『三國史記』は、新羅、高句麗、百済の歴史を記した朝鮮半島最古の史書である。同署には于山国が6世紀初頭(512年)に新羅に服属したと記述されている。同書には于山国とは「于山国は溟州[後の蔚珍県]の真東の海島に在る。欝陵島ともいう。地は方一百里」とあり一切、現在の竹島についての言及はない。『世宗実録』「地理志」にある「于山国」に関する記述はすべて鬱陵島に関する話であり、独島が新羅に服属した于山国の領土と記されているというのは事実に反する。
関連する解説
竹島に関する研究・解説サイト
・塚本孝「世宗実録地理志の于山は竹島か」
※『三国史記』及び『世宗実録』「地理志」の関連部分の翻刻を含む。
※『三国史記』及び『世宗実録』「地理志」の関連部分の翻刻を含む。
関連する主古文書へのアクセスなど
タイトル | 所蔵機関(請求番号など)(注) | 概要 |
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『三国史記』 | 学習院大学図書館など (221.03/3/1-9) |
最良とされる正徳本を昭和6年(1931年)に古典刊行会が景印したもの。これを学東叢書として刊行したものが学習院大学東洋文化研究所から出版されている。 活字本では、朝鮮史学会が、昭和3年(1928年)に正徳本を元に校訂したものを刊行しており国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧可能。 |
『世宗実録』「地理志」 | 国立公文書館など (ヨ292-0004) |
1937年(昭和12年)に朝鮮総督府中枢院調査課が出版したものが 国立公文書館デジタルアーカイヴにて閲覧可能。 また、韓国国史編纂委員会ウェブサイトで閲覧可能。 『世史実録』地理志 江原蔚珍県条 |
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