No.4 『新増東国輿地勝覧』
概要
1530年に編さんされた朝鮮の官選地理志である。韓国側は、『新増東国輿地勝覧』にも于山について言及があることをもって同島が現在の竹島である根拠としているが、実際には、巻四十五蔚珍県山川条にて「風日清明 則峯頭樹木及山根沙渚 歴歴可見」(天候が清明であれば峰頭の樹木と山の麓の渚が歴々と見える)とあり、朝鮮半島からの見え方の話をしており、またこの島は岩礁島である竹島ではありえない。また同書は、「于山と鬱陵は本来一つの島であるとも説かれる」とも記述している。
また、同書の附図である「八道総図」では、于山島が鬱陵島の西側(朝鮮半島側)に描かれている。
また、同書の附図である「八道総図」では、于山島が鬱陵島の西側(朝鮮半島側)に描かれている。
関連する解説
外務省ウェブサイト 竹島Q&A
竹島に関する研究・解説サイト
・塚本孝「世宗実録地理志の于山は竹島か」
※『世宗実録』「地理志」及び『新増東国輿地勝覧』の関連部分の翻刻を含む。
※『世宗実録』「地理志」及び『新増東国輿地勝覧』の関連部分の翻刻を含む。
島根県竹島問題研究会報告書
・舩杉力修「絵図・地図からみる竹島 ‐韓国側の史料を事例として‐」(第1期中間報告書(2006年))-レポート
「韓国古地図にみる于山島と鬱陵島」(第1期中間報告書(2006年))-表
・舩杉力修「絵図・地図からみる竹島(II)」(第1期最終報告書(2007年))-韓国側作製の絵図の分析
「韓国古地図にみる于山島と鬱陵島」(第1期中間報告書(2006年))-表
・舩杉力修「絵図・地図からみる竹島(II)」(第1期最終報告書(2007年))-韓国側作製の絵図の分析
日本国際問題研究所領土・歴史センター
関連する資料集
資料番号 | 年月日 | 資料タイトル | 所蔵機関(注) | 行政文書綴り等(注) |
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T1530000000101 | 1530年 | 「八道総図」『東覧図』 | 国立公文書館 | 『新増東国輿地勝覧』「序目」 |
T1530000000201 | 1530年 | 『新増東国輿地勝覧』 | 国立公文書館 | - |
- 所蔵機関・行政文書綴りは、ポータルサイトに掲載のものを記載していますが、実際には複数の機関・綴りで同一文書の写しを保存しているケースがあります。
関連する主古文書へのアクセスなど
タイトル | 所蔵機関(請求番号など)(注) | 概要 |
---|---|---|
『新増東国輿地勝覧』 | 国立公文書館など (288-0012) |
戦前、外務省が所持していたと思われるものが国立公文書館デジタルアーカイブにて閲覧可能。 また、国立国会図書館デジタルコレクションにて朝鮮古書刊行会(1912年)や朝鮮史学会(1930年再販)が刊行したものが閲覧可能。 |
- 複数の機関が所蔵している場合、複数の版が存在する場合は、主なもの、アクセスしやすいものを紹介しています。