西村経済再生担当大臣記者会見要旨


令和3年3月17日(水)19:36~19:57
於:中央合同庁舎8号館1階S101・103会見室

※下記の冒頭発言及び質疑応答は成長戦略会議に関する部分のみ。

1.冒頭発言

 まず成長戦略会議ですけども、3点議論しました。
 1つめがスタートアップ企業についてであります。特に、SPACと言う形態でアメリカをはじめとして諸外国で、短期間のうちに上場し資金調達を行う方法が拡大しております。このSPACについて、御議論をいただきました。官房長官の発言にもありましたけれども、投資家保護を図りながら、我が国の特性を踏まえ、創業間もない未上場の企業に対しリスクマネーの提供を行う諸制度の整備を検討したいと思っております。
 ワーキンググループの設置をいたします。南場会長、國部会長、金丸会長を中心に御議論いただければと思っております。
 様々な議論がありました。投資家保護が必要だという議論、他方で、様々な仕組みを考えて、ベンチャーへの投資、スタートアップ企業が育っていくというのはものすごく大事だと思っています。
 今日データでお示ししていますけども、アメリカ、あるいは中国に比べても、日本のベンチャーへの投資額、もう遙かに少ない、桁が違うくらい少ない。このコロナの中で、アメリカも、投資を増やしています。日本は逆に減っているという状況であります。もう今日はデータをお示ししませんけども、資料がお手元あると思います。とにかく、新しい時代の経済社会を作っていく、こうしたスタートアップ、ベンチャー企業の支援の枠組み、これをしっかりと作っていきたいと思います。アメリカでは、様々なこういうアイデアが次から次へ出てきて、資金調達の仕組みができるわけですけども、これだけお金も余っている中で、日本でベンチャーへの投資がない、少ないというのは非常にさみしい話でありますので、大企業との連携も含めて、しっかりと議論をしていきたいというふうに考えております。
 それから、第二に、地域の小規模事業者や取引の適正化等について議論がありました。地域の中小企業、あるいは小規模事業者が、コミュニティや共助を支える地域社会において重要な役割を担っているという議論、そしてこれらの事業者の生産性向上を図りつつ、そうした支える取組を強化していく必要があると思います。下請け事業者への取引価格のしわ寄せを防ぐためのいわゆる「パートナーシップ構築宣言」、今1,004社ということでありますけども、これを2,000社にしていくということ、拡大を通じて、大企業と中小企業の連携、サプライチェーン全体で生産性向上、そして、中小企業の価格転嫁、あるいは賃上げ、こういったものにつなげていければと思います。それから約束手形の利用の廃止に向けた取組なども促進をしたいと思っています。
 第三に、コロナ禍での労働移動の円滑化についても議論をしました。国会でも私も何度も申し上げていますが、やはりコロナを機に弱い立場の方々にしわ寄せがよっています。非正規の方や、女性や、そういう方々であります。今日特に、非正規で20代~40代の女性の方が、飲食業、あるいは宿泊業が厳しい状況になる中で、雇用が不安定化しているというご議論を頂きまして、これらの方々が、「都合の良い時間にできるだけ働きたい」、あるいは「通勤時間は短い」といった優先順位が高いということもわかっています。時間的な制約があるというわけでありますけども、リカレント教育という大げさな、何か時間をかけてやる仕組みではなく、もう少し簡素なトレーニング、研修、これによって、資格を得られたり、時間的制約が少ない仕事に円滑に労働移動できる、こういった仕組みを検討していきたいと思います。
 昨日も、いわゆるひとり親の方が、最長4年間高等教育訓練を受けるという形で、10万円の給付を受けながら資格を取る仕組みを、半年以上のデジタルのいろんな資格を取るのも対象とするということで、緩和・拡充をいたしておりますけども、よりそういった仕組みを作っていければというふうに思います。フルタイムで働く社員にこだわるのではなくて、短時間正社員、いわゆる限定正社員も含めて多様な働き方、そういった導入加速も進めていければというふうに考えております。
 いずれにしましても、この夏の成長戦略の策定に向けて具体的検討を進めていければと考えております。

2.質疑応答

 なし。

(以上)