用語解説

ここでは、ギャンブル等依存症に関する様々な用語の解説を掲載していますので、体験談をお読みになり、分からない用語がありましたら参考にしてください。

●自助グループ

同じ悩みや似たような問題を抱えた人同士が経験や感情を語り合い、支え合う場のこと。ギャンブル等依存症に関しては、ギャンブル等依存症当事者の方のためのGA(ギャンブラーズ・アノニマス)やギャンブル等依存症の方の家族や友人のためのギャマノンが知られている。アノニマス(anonymous)とは、匿名性・無名性を意味し、参加者が実名や職業などを明かさないため、プライバシーが守られている。アノニマスグループの多くが12ステッププログラム(通称ステップ)という回復のための12の提案を仲間から受け、生きづらさからの回復を目指している。

●12ステッププログラム(プログラム又はステップ)

依存症から回復を目指すために提案された12の段階を一つ一つ進めるプログラム。スポンサーとスポンシーがマンツーマンで進めていく。

●スポンサー、スポンシー

12ステッププログラムを先に終了した人をスポンサー、これからプログラムに取り組もうとしている人をスポンシーという。

●共依存

依存症者に必要とされることに存在価値を見いだし、ともに依存を維持している周囲の人の行為。例えばイライラしている人のご機嫌を取ったりお世話をすること。

●イネイブリング

依存症者が依存を続けることを周囲の人が可能な状態にしてしまうこと。例えば、ギャンブルが原因の借金の尻拭い(代わりに借金を肩代わりすること)や、万引きなどの後始末、ギャンブルで問題を抱えていることを他の人に知られないようにすることなど。

●底つき体験

依存症者または家族が「もうこのままではどうにもできない。このままではだめだ」という心情になる体験。依存症の回復には底つき体験必要であると言われている。

●OSM(オープン・スピーカーズ・ミーティング)

自助グループで行われるミーティングのひとつ。一人もしくは複数の人がスピーカーとして自分の体験談を語る。他の自助グループや一般の人の参加が可能。

●スリップ

回復行動中の依存症者が再度、ギャンブルなどに手を出してしまうこと。

●先行く仲間

その人より先に自助グループにつながり、参加し続けている仲間。

●タフラブ

依存症の問題に巻き込まれている家族や友人が、見守りながら境界線をはっきり示す厳しい態度をとり、回復を目指すこと。

●AC(アダルトチャイルド/アダルトチルドレン)

アルコール依存症その他の問題により健康で柔軟な機能が損なわれた家族(機能不全家族)に育ち、大人になった人。問題状況に適応して身につけた行動パターンや役割のため、生きづらさを感じることも多い。

●ハイヤーパワー

自分自身の力を超えたより大きな力。

(参考文献)
ギャンブル問題の当事者や家族への民間団体・自助活動の紹介の冊子
(「ギャンブル等依存症の治療・家族支援に関する研究」研究分担者 森田展彰)
うちの親はギャンブル依存症 それでも希望を信じて輝きを取り戻した家族の物語
(公益社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会)
Be!(用語集)(ASK(アルコール薬物問題全国市民協会))