Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
取組内容
GISTAは竹中工務店が開発し、ジオクリエイツと共同展開を進めるオフィス空間評価システムである。オフィスワーカーが身に着けたリストバンド心拍計により集中度、ストレス度、活力度等の生体情報を、スマートフォンにより屋内位置情報を測定し、生産性向上に向けた働き方やオフィス空間を評価する。すでに自社及びグループ会社の従業員500人以上にGISTAを利用いただき、個人と組織双方の生産性向上をサポートしてきた。また、位置情報ビジネス業界、ヘルスケアビジネス業界の両面から注目を集め、複数の賞を受賞してきた。この実績を踏まえ、2023年10月にお客様へのサービス提供を開始した。
実績や効果
自社及びグループ会社への導入では、従業員個人に対して測定結果に基づく集中/休憩時間や業務スケジュールのレコメンドを通して生産性向上をサポートしてきた。またオフィスの中で有効活用されていないエリアや集中力が下がりやすいエリア、リラックスしやすいエリア等を可視化し原因分析・改善を行ってきた。
取組全体を通じて訴えたいポイント
GISTAの目標は一人ひとりの生産性を5%向上することである。これは100人の組織に新たに5人分の労働力を生むことに値し、また一人当たりの業務時間だと1日24分、1週間で2時間の業務時間削減に値する。今後5年間で数万人のユーザー数を見込んでおり、GISTAがもたらす社会的なインパクトにご注目いただきたい。
地域の課題解決・魅力向上
昨今の急速なデジタル化への変革を背景に、地方の中小企業には従業員の満足度や生産性の向上、都市部以上に魅力ある働き方の推進が求められている。GISTAは、定量的に個人や組織の生産性や働き方を把握でき、企業に合わせたワークスタイルをサポート可能であるため、地域企業の課題解決に貢献できると考える。
独自性・先進性
近年までオフィスにおける位置・生体情報をリアルタイムに計測することは容易ではなかったが、技術革新に伴い比較的容易に計測が可能になった。GISTAは独自のアルゴリズムで生体情報から集中度等を算出し、更に屋内位置情報と組み合わせ、今まで困難であったオフィス空間の評価を行うことができる。
持続性・発展性
今後、地方では都心部以上に人口流出を抑制しながら、限られた人的資本で生産性・従業員満足度・健康性の向上が求められる。地方都市ほどこの人口減少・流出に対し継続的に課題意識を高めつつ、一方で更なる経済成長を図る必要があるため、永続的にこのGISTAを活用し続けることが可能であると考える。
他地域への横展開
FDC(福岡地域戦略推進協議会)内の新規プロジェクト:緑の空間ニーズ研究会において、FDC会員企業である西部ガスホールディングスの本社オフィスをフィールドに、welzoの緑化資材を導入して働き方改善の検証を実施中。オフィス空間デザインにおける改善施策の効果測定にGISTAが貢献している。
取組を進めるうえで苦労した点
ユーザーからGISTAを使うと会社から監視されている気分になるという声が上がった。データを完全匿名化して測定を行う仕組みを構築した他、ランキング機能やレコメンド機能など、各ユーザーが楽しみながら自分に合った働き方を見つけられる機能を拡充することで、多くの方にご協力いただけるようになった。
取組の成果を上げることが出来た秘訣・工夫
GISTAはお客様の要望に合わせた柔軟なカスタマイズが可能である。位置情報のみで測定する、生体情報のみで測定する、新たに導入予定の家具やレイアウト・屋内植物の効果を確認する、すでにお客様が測定しているデータと組み合わせ評価をする等、ニーズに合わせた様々な使い方ができることで成果を上げることができている。
今後の展望
日本全国への展開、温湿度や空気質、音環境等測定データの拡充、測定精度向上とシステムのコスト最適化、多様な用途の建物や屋外空間まで含めた測定フィールドの拡張、世界進出によるさらなるユーザー数の獲得等を通して、空間の価値最大化や働き方、暮らし方の総合的な評価ツールを目指し、開発・展開を進めていく。