Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
取組内容
CareCallはAIと電話を活用した地域社会の高齢者の見守りや孤独感解消に貢献する取り組みである。AIが理解した会話の内容を基に安否の確認や健康状態の分析を行い、ウェブ管理ツールを通じてケアが必要な高齢者を迅速に把握する。さらに、CareCallは過去の会話や話の前後を記憶しているため、高齢者の心に寄り添った会話を通じて孤独感を緩和させることができる。これまで人手不足で高齢者の支援が困難だった地域でも、CareCallを導入することで少数の職員による大規模な見守りを効率的に行うことが可能となり、より効果的に高齢者をケアすることができる。
実績や効果
1万人に見守り電話をかけるのに必要な人数:取り組み前100人/10,000人あたり → 取り組み後5人/10,000人あたり。本取り組みによって、20倍の効率改善を実現した。
取組全体を通じて訴えたいポイント
CareCallは電話を活用した見守りサービスを提供するため、高齢者やケアが必要な方々が操作方法を覚える必要がなく、日常の会話の中で利用することができる。また、利用者の異変や健康状態を早期に把握できるため、少人数で運営できる。福利厚生担当者はより高度な業務に集中して取り組むことができる。
地域の課題解決・魅力向上
CareCallはAIを活用することで、今まで人手不足で自治体の手が届かなかった高齢者へのケアを少ない人数で実現できるサービスである。また、自治体はCareCallを通じて地域内の高齢者の健康異常や安否を早期に把握し、より効果的に対処することができる。
独自性・先進性
CareCallのようにAIと電話を活用し、自然な会話を通じて健康異常や安否を確認するサービスは日本初の取り組みである。また、過去の会話や話の前後を理解し、利用者の心に寄り添った会話を行う機能もCareCallならではのものである。
持続性・発展性
CareCallは高齢者の健康状態のケアだけではなく、災害時に備えた準備及び被害状況の確認、避難情報案内など様々な分野で応用できる。このような横展開の際にも職員が追加教育などを受けることなく運用できる。さらに、ご利用中の電話端末以外に必要なデバイスはないので利用者側に負担はかからない。
他地域への横展開
CareCallはすでに韓国の全体自治体の半分以上である130か所の自治体で導入を完了している。また、自治体の調査によると、利用者の90%に「サービスに満足している」と回答いただいている。日本でも出雲市以外に複数の自治体から導入への打診があり、相談を続けている状態である。
取組を進めるうえで苦労した点
AIに地元の方言を理解させることに苦労した。また、高齢者や利用者によって発話のスピードが異なるのでその調整が難しかった。出雲市の方言をAIに学習させることに焦点を当てて取り組むことによって、今後利用者が増えれば増えるほど、性能も高度化すると期待している。
取組の成果を上げることが出来た秘訣・工夫
高齢者がどんなことに苦労をしているか、何を懸念しているかに耳を傾けた。特に対話をする相手が少ない一人暮らしの高齢者にどのような対応をすれば孤立感を緩和させられるかに工夫をし、サービスを完成させた。それにより利用者からは、「誰かに見守ってもらっているようで非常に安心感を感じた」との感想をいただいた。
今後の展望
今後、CareCallはさらなるAI技術の発展を図り、高齢者一人ひとりに寄り添った個人対応を強化していく。また、地方行政や福祉機関との連携を強化し、災害時の迅速な対応や日頃の健康管理にも貢献することで、より多くの人々が安全・安心に過ごせる社会を実現できるよう尽力していく。