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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

食品ロス・貧困問題解決 WEBシステム

平塚市×フードバンク湘南その他

実施年度

第4回Digi田甲子園

主な実施地域

神奈川県平塚市

取組開始時期

2021年4月

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取組内容

フードバンク湘南が食品ロスと貧困問題を同時解決する活動の中で、人手不足と財政難で運営継続が課題となり、平塚市は市民提案型協働事業としてWEBシステムを開発した。本WEBシステムの導入で、寄付品の管理が容易かつ正確になったことや、寄付企業(食品関連事業者)が税制上の全額損金算入に必要な書類を自動的に発行することが可能になった。なお、本システムはタブレット端末を活用し、バーコードのスキャン操作で入出庫管理ができるため、作業が容易になり、効率が上がった。作業の効率化により企業への営業活動などを増やせたことで、3年で寄付品が2倍、寄付金が5.3倍、支援世帯数も2.5倍と事業規模が拡大した。

実績や効果

入出庫作業:取り組み前30分/食品100個当たり → 取り組み後10分/食品100個当たり(67%削減)。寄付品の増加:取り組み前23.5トン/年当たり → 取り組み後41.6トン/年当たり。支援件数:取り組み前2,072件/年当たり → 取り組み後4,352件/年当たり。

取組全体を通じて訴えたいポイント

日本で年間500万トン以上発生している食品ロスを削減し、食品を生活困窮者に届けることで、環境、福祉の両面に寄与することがフードバンクの目的である。協働事業によってフードバンク湘南の活動規模も拡大し、事業者が食品を寄付することで、廃棄コスト削減にもつながった。また、他県でも本システムが活用されている。

地域の課題解決・魅力向上

日本では、多くの食品ロスが発生しており、資源の有効活用や環境負荷への配慮から食品ロスを減らすことが大切である。そういった中で、平塚市では食品ロス対策WEBシステムを活用することにより、効率的に入出荷情報の管理が可能になり、より多くの生活困窮世帯へ食料を支援することができた。

独自性・先進性

自治体とフードバンクが協働してのシステム開発は全国初の事例である。本システムは、JANコード(バーコード)がない寄付品にも対応しており、独自の「管理用バーコード・シール」を活用してトレーサビリティを実現している。また、小売業にはない活動実績報告等のフードバンク特有の様々な情報管理に対応している。

持続性・発展性

寄付品をシステムで管理(在庫・賞味期限・トレース情報)していることはフードバンクの法人としての信用を高めることにつながった。企業は安心、納得して寄付に前向きになった。フードバンク湘南は寄付企業のロゴをHPで掲載し、CSRやSDGsに関心のある企業の寄付の輪を広げ、事業を持続・発展させている。

他地域への横展開

フードバンク湘南がシステムの権利を開発した地元企業に無償委任し、他団体へのシステムの販売を許諾した。その結果、北海道から九州まで全国の自治体、社協、NPOに利用されるようになった。また、フードロス及びフードバンクの取り組みは周辺市へも拡大し、他市からもフードバンク湘南に感謝状が贈られた。

取組を進めるうえで苦労した点

システムのユーザはパソコンに不慣れなボランティアが多いため、文字入力を必要としない仕様とし、誰でも直感的に使用できるように工夫した。また、全額損金算入の要件であるトレーサビリティの実現には独自の「管理用バーコードシール」を考案した。現場の声を聞き、ときには作業も行いながら開発を進めたものである。

取組の成果を上げることが出来た秘訣・工夫

誰でも簡単に使いこなせるシステムについて議論を重ねた。特に商品のJANコードをもとに、WEBの商品情報を取り込むことで文字入力を不要とした。その結果、手書き管理からシステム管理に移行できた。なお、フードバンク湘南が、開発会社に一般販売を許諾したことで、無償バージョンアップが実現した。

今後の展望

本システムは(社)全国フードバンク推進協議会と連携し、中核フードバンク向け機能、災害時に利用団体間での在庫データ共有機能を実装した。今後も利用団体増加と機能拡張が期待されている。