Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
取組内容
さいたま市では、産学官民連携でのデジタルデバイド対策に取り組んでいる。「産」:通信事業者3社と連携協定を締結し、スマホ教室や相談会を実施している。「学」:中高生や大学生からボランティアを募り、スマホ講座や相談会の講師をしていただいている。「民」:地域コミュニティにおいてICTに関する相談役となる「地域ICTリーダ」を市民から養成し、地域でのスマホ教室やスマホ相談会の開催につなげている。また、大手3キャリア等による地域ICTリーダのスキルアップ講座を開催するなど、市が産学民の中心となり、多種多様な連携の形を実現している。
実績や効果
地域ICTリーダを年間65名養成し、地域ICTリーダを対応員とした市主催のスマホ教室や相談会は100回以上開催。地域ICTリーダの独自活動数は年間700回以上開催され、7,000名以上が受講。学生による相談会は年間4回開催しているほか、通信事業者との連携では、4万名以上が受講(すべてR7実績、一部見込みを含む)。
取組全体を通じて訴えたいポイント
産学官民の連携の中でも、特に地域ICTリーダ事業は、単発の教室開催にとどまらず、市民を講師として養成し、協働してデジタルデバイド解消のネットワークを形成しており、独自の取り組みとなっている。また、学生との連携では多世代間交流を図ることもでき、参加者からの満足度も高い効果のある事業となっている。
地域の課題解決・魅力向上
通信事業者と連携してスマホ教室を開催したり、地域ICTリーダや学生を講師としてスマホ教室や相談会を開催している。その結果、延べ約5万名が、教室や相談会に参加できている。このように産学官民連携することで、デジタルの恩恵を誰もが享受できるさいたま市の実現に寄与している。
独自性・先進性
スマホ教室や相談会を開催するだけではなく、学生を講師として世代間交流を図ったり、講師交流会を通じて地域コミュニティを形成したりする点で独自性がある。また、地域ICTリーダの養成と団体創設のノウハウ提供により、独自活動を推進し、持続可能な発展を目指すことができる先進的な施策となっている。
持続性・発展性
事業の中でも、官民連携については市が養成した地域ICTリーダが地域で独自のスマホ教室や相談会を開催するという点で持続性がある。また、団体創設のノウハウ提供や、会場確保、活動の周知広報協力など、市が独自活動の支援を行うことで、新たな独自活動の展開や、持続的なデバイド対策につなげている。
他地域への横展開
必要経費が少なく、他地域でも始めやすい取り組みである。ボランティア養成は外部委託しているものの、100万円以下で実現できるため、低予算での実現が可能である。実際に、ボランティア養成カリキュラムへの他市からの視察や、事業について問い合わせを受けることもあり、同様の取り組みが広がることが期待される。
取組を進めるうえで苦労した点
地域ICTリーダの独自活動については、市でもノウハウがないため適切な支援が難しく、独自活動数が伸び悩んでいた。そこで、独自活動経験者のノウハウをまとめて公開、また民間事業者と連携した地域ICTリーダスキルアップ等を実施することで、地域ICTリーダのレベルを高め、独自活動の増加につながった。
取組の成果を上げることが出来た秘訣・工夫
デジタルデバイド対策の成功は産学官民が連携し合ってのものといえる。市が主役となるだけではなく、産官民と連携した取り組みに加え、通信事業者等による地域ICTリーダのスキルアップのような産民での連携など、市を中心としたデジタルデバイド解消の輪を形成することで、成果が上がっていると考えている。
今後の展望
地域ICTリーダの人数やスマホ教室数等の増加を目指すのと同時に、産学官民連携の創出や発展を目指す。例えば、既存の相談会を市の施設だけではなく、商業施設で実施したり、令和7年度に2回行った学生が相談役となるスマホ相談会を増加させるなど、市が中心となって新たな連携の形や連携の強化を模索していく。