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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

診療カーによるオンライン診療の推進

仙台市・NTT東日本株式会社医療・介護・健康

実施年度

第4回Digi田甲子園

主な実施地域

宮城県仙台市

取組開始時期

2019年4月

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取組内容

本事業は、医療アクセスに課題を抱える患者宅等へ、医療機器を搭載し看護師が搭乗した診療カーを派遣し、遠隔で診察を行う取り組み。看護師が患者の傍にいることで、患者と医師双方で安全・安心でより質の高い診察が可能となる。遠隔でも同じ空間にいるようにスムーズな会話が可能なテレプレゼンスシステムや、東北大学も開発に関わり、通信を介しても的確に心音を捉える電子聴診器を採用することで対面診療との質的な差を限りなく小さくし、5G通信とスターリンクの利用により山間部や災害時でも安定的な稼働が可能。医師不足等の課題解決とともに、日常と災害時等をフェーズフリーにつなぎ、しなやかで強靭な「防災環境都市・仙台」を実現する。

実績や効果

昨年度実装後、医療機関、患者ともに利用拡大中。診療カーの患者宅派遣により、通院が困難な患者の負担を軽減でき、利用者は大変満足されている。また、看護師派遣により、患者ではできない聴診器等の医療機器を扱う診療補助が可能。さらに、テレプレゼンスシステムと電子聴診器を用い、より対面に近い質の高い診療を実現。

取組全体を通じて訴えたいポイント

本事業は、仙台市・仙台市医師会・東北大学・NTT東日本・民間企業による真に産学官連携を体現した取り組みであり、このような先駆的な挑戦は、課題先進地域と呼ばれる東北の中枢都市「仙台」の重要な役割。東北・全国の医療を持続可能な形に変えるべく、各者一丸となって取り組みを推進し、更なる拡大、展開が必要と考えている。

地域の課題解決・魅力向上

仙台市内の郊外エリアにおいて、医師が高齢により病院が閉院となるなど、医療アクセスに困難を抱える住民がおり、持続可能な医療提供体制の構築が必要となっている。本事業は、少子高齢化に伴い既に顕在化し、さらに進行していく医師不足への対応や、患者側の通院負担軽減を図るうえで、非常に有用な取り組みである。

独自性・先進性

低遅延伝送技術等を搭載したテレプレゼンスシステムの採用や、音声を劣化なく伝送できる電子聴診器を開発し、従来機器と比べて対面診療との差を大幅に小さくでき、また、国家戦略特区の制度を活用してオンライン診療の実施場所拡大や診療報酬改定等の規制改革提案を行いながら、制度面における環境改善にも取り組んでいる。

持続性・発展性

今後進行する少子高齢化や医師不足により、本取り組みに対するニーズは高まってくると予想される中、利用場面など更なる発展が見込まれる。例えば、駐車場を有しない患者や寝たきりの患者には機器を小型化して在宅診療への活用を、災害時の避難所派遣や市域を超えた広域派遣など機動力を生かした活用等、柔軟な展開が可能。

他地域への横展開

多くの自治体や民間企業、医療機関から視察があるが、本市の診療カーを用いたDtoPwithN型の形式やテレプレゼンスシステム・電子聴診器の質の高さに驚きと好評の声を多数いただいており、全国的にも、対面診療との質の差からオンライン診療の導入や展開に課題を抱えている団体からの注目と期待は高く、展開可能性を感じている。

取組を進めるうえで苦労した点

取り組みを始めた当初(平成30年度)、診療の基本は対面診療という考えのもと、オンライン診療に賛同いただける医師は少なく、制度面でも実施要件が厳しいなど障壁が多かったが、関係者との実証を重ねる中でのサービス改善と、コロナ禍を経てオンライン診療に対する理解や制度改正が進み、取り組みを前進させることができた。

取組の成果を上げることが出来た秘訣・工夫

取り組み推進のうえで最も重要な点は、医師会長が旗振り役となり各者を率いた点。診療の基本は対面診療であるため、オンライン診療に対する医師の見解は様々で、行政のみでは医療機関との連携は困難であった。各地域への発信でも尽力いただいている。また、推進力という点で、民間企業が持つネットワークや機動力も重要である。

今後の展望

今後はより多くの患者や医療機関にご利用いただけるよう、医療機器のさらなる開発や車両の機能改善などを進める。また、規制改革提案といった制度面の環境改善も図り、多くの自治体での横展開を見据えた持続可能な運営体制「仙台モデル」を確立したい。そして、仙台から東北・全国へ、医療の未来を切り開いて参りたい。