Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
デジタルを活用した取組の全体概要
- 地域防災力の強化に貢献するため、LINEと連携して消防団の災害活動を支援するシステムを構築。
- 消防団員各自が持つスマートフォンでLINEの友だち登録を行うことにより、支援サービスを提供。
【支援サービスの内容】
・出動指令の通知
・出動手段の共有
・災害現場と周辺消防水利の通知
・団員ごとの活動実績の自動集計
実施に至る経緯・動機
人口減等で消防団員のなり手が不足するとともに、被雇用者団員の割合が増加し、特に平日昼間の時間帯で団員の出動率が低下する中、地域防災力の強化が課題であった。消防団活動に係る課題を解決し、地域防災力の強化に貢献するため、コミュニケーションツールを核とするデジタルの活用に着目した。
解決する課題の具体的内容
団員各自の負担を軽減するとともに災害対応の質を向上させることで、団員数や出動率の低下状況にあっても地域の安全・安心を確保する。また、災害対応時の意思疎通をはじめとする団員間のコミュニケーションツールとして活用を図ることで、「消防団」というコミュニティの活性化につなげ、地域における協働の一助とする。
デジタルを活用した取組による成果
① 出動指令の受令から消火活動開始までの手順を削減
【取組前】:5手順
【取組後】:3手順 ※補足資料に手順を記載
② 分団長が団員の出動実績をとりまとめ、団本部へ報告書を提出するまでの所要時間を削減
【取組前】:3時間(手作業で実績を集計し、報告書を作成)
【取組後】:15分(アプリで実績を確認し、報告ボタンを押す)
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
システム事業者が地域の事業者であること、開発者自身が現役の団員であること、といった地域とひとのつながりを軸としつつ、消防団と事業者が密に連携することで、求める機能について実際の現場で検証を重ねながら実装した。
成果をあげるためのポイント
利用者である団員に対して、サービス利用のメリットや課題解決効果をきめ細かく説明した。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
団員がサービスを利用するためにはLINEで友だち登録する必要があるため、全団員に対して説明会等を実施し、登録を呼びかけた。しかし、中には登録をためらう団員もいたことから、本サービスを利用することで、団員自身の負担軽減につながる旨を説明し、理解を得ることに苦労した。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
デジタルの活用は、ビッグデータの収集と活用、効率の向上が大きなメリットだが、DX導入の目的とそれによる成果をどう期待するのか、行政・ユーザー・ベンダーそれぞれが共通意識を明確に持つことが大事だと考える。
ユーザーのデジタルリテラシーの向上、フィードバックといった対応などの連携継続が重要なのではないか。
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- 部署
- 上田市政策企画部DX推進課
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- 0268-23-8246
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- dx@city.ueda.nagano.jp