Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
デジタル版マイ・タイムラインで逃げ遅れゼロプロジェクトの推進
松山市防災
実施に至る経緯・動機
風水害での適切な避難行動への結びつけと逃げ遅れゼロを目指し、市民それぞれの状況にあわせた周知・啓発を進めている。災害時は冷静な行動をとれないことも想定されるので、その時の状況に応じた行動を速やかに確認できる実効的なツールが必要であることから。
解決する課題の具体的内容
毎年、全国各地で大雨による災害が多発しており、犠牲者も発生している。
スマートフォンの位置情報を活用して、周辺の災害リスクを簡単に確認し、マイ・タイムラインが作成できることで、本市が推進する「逃げ遅れゼロプロジェクト」の目的である、市民の災害時の適切は避難行動につながる。
デジタルを活用した取組による成果
防災行動計画が簡単にリスト選択できることや位置情報で周辺の危険個所がすぐに確認できることで、マイ・タイムラインの作成時間が大幅に短縮できた。さらに、「松山市マイ・タイムライン防災アプリ」の登録者数やデジタル版及びWeb版のマイ・タイムライン作成数も増加し、家庭の防災対策の推進につながっている。
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
アプリにハザードマップ情報を搭載し、スマートフォンの位置情報で災害リスクを瞬時に確認できるとともに、防災・避難情報の収集機能も兼ね備えている。また、災害時は開設された避難所までのルートを簡単に検索できる。
中学生が「Web版マイ・タイムライン」を使って作成したマイ・タイムラインを、「マイ・タイムライン防災アプリ」をインストールした保護者のスマートフォンに転送することができ、学校の学習を家庭の防災対策につなげられるようにした。家族と共有・編集できる機能を持たせた。
成果をあげるためのポイント
デジタル化前から紙の防災マップとマイ・タイムラインシートを、全戸に配布していたことから、マイ・タイムラインが認識されていた。また、松山市と全世代型防災教育に連携して取り組んでいる愛媛大学とともに開発したことで、専門家からもアドバイスをいただけた。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
市立中学生へWeb版マイ・タイムラインの授業を行うため、毎年、教員への操作研修が必要であるが、教育委員会と密に情報を共有し、スムーズに調整した。
スマートフォンを日常的に使用する世代だけでなく高齢者にも広くアプリを周知するため、スマホ教室を開催する企業や団体、公共施設で利用方法の説明会を実施した。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
中学生が授業で作成したデジタル情報をアプリと連携したことで、デジタルへの興味・関心を持つきっかけとなった。子供をターゲットにした防災の普及啓発で、世代を超えた家族の防災意識の向上につなげることができる。
- 問い合わせ
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- 部署
- 松山市防災危機管理部市民防災安全課
- 電話
- 089-948-6795