Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
実施に至る経緯・動機
大分県では、産学官が連携して設立した大分県ドローン協議会と「災害時におけるドローンによる緊急被災状況調査に関する協定」を締結。
解決する課題の具体的内容
いち早く被害等の全容を詳細に把握することができ、市町村や警察等の関係者に共有し、災害対策に活用するとともに、被害の甚大さを撮影した映像をマスコミを通じて県民に伝え、早期避難等の働きかけを実施。 救援物資配送では孤立世帯まで徒歩2時間かかるところをドローンでは3分で配送し、孤立世帯の早期支援を実施。
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
大分県ドローン協議会会員の協力の賜物。災害時ドローン活用の取り組みは総論賛成でも各論になると関係者で意見が分かれることがあった。こうした中、令和4年度に実災害での実証では、無償にも関わらず、23社の会員の協力もあり、有用性を示すことができたことから令和5年度からの実装につながったと考えている。
成果をあげるためのポイント
人や組織をデジタルでつなぎ、プロトタイプをブラッシュアップしていくこと。また、平時から取り組み、継続していくこと。
本県では、大分県ドローン協議会内に「防災・減災分科会」を立上げ、安全な飛行や効果的な撮影に関するマニュアルの作成、動画共有の動作検証等を行いながら、共通認識を持って災害に臨めるよう意見交換を重ねている。
救援物資配送についても、物流の実証に加え、防災訓練で使用し、県内事業者と関係機関にノウハウを蓄積することが、迅速な災害対応と地域の防災力向上につながると考える。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
災害時のドローン活用は極めて有用であるとして期待される一方、どういった指示系統のもと、誰が撮影し、また、その撮影した映像をどう関係者に即時に共有できるかが課題であった。このため、令和4年度に「災害時のドローン活用に関する地域モデルの実証」を実施し、関係者の理解を得ながら体制構築に努めた。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
ツール(ドローン)を生かす「仕組み」と「基盤」づくり。自治体職員だけで完結するのではなく、地域住民や事業者も巻き込んだアナログなつながりをつくり、デジタルでもつなぐ。
本県では大分県ドローン協議会を通じてドローン事業者を把握し、協力を得ることで、ドローンとEDiSONを活用した防災体制が構築できた。
地域にドローン事業者がいなければ、迅速な対応ができないため平時からの産業振興も重要。DXを可能とする基盤づくりを実施すべきである。
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- 部署
- 大分県商工観光労働部先端技術挑戦課
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- 097-506-3273
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