Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
デジタルを活用した取組の全体概要
『獣害対策へデジタル技術を活用。人身被害や農作物被害の対策を効果的にアシスト!』 現在、対策の一環で、害獣の出没をリアルタイムで把握可能な通信機能付きセンサーカメラが活用されている。 しかし、このカメラは、熱の動きを感知して撮影することから、大部分が不要な画像(対象外の動物、人や車、植物の揺れなど)となる。 膨大な不要画像のチェックは、受信者(自治体職員や捕獲隊など)の負担が大きいため、「オオカミ少年」症候群によるモチベーションの低下が発生(結果、リアルタイム性が低下)。 そこで、クマやサルなど必要な画像だけに厳選する高精度AIを開発し、サステナブルなリアルタイム通報を実現。
実施に至る経緯・動機
近年、日本全国でサルやクマ等による農作物や人身被害が増加しており、深刻な課題となっている。そこで、獣害対策を効果的にアシストするため、害獣の自動検出AI・通報システム「Bアラート」を開発した。
解決する課題の具体的内容
『獣害の深刻化・広域化は全国共通の課題!獣害の低減で、地域の魅力向上に貢献!!』 デジタル技術を活用し、害獣の出没をリアルタイムで把握することで、捕獲効率の向上や対応者の省力化に寄与。
デジタルを活用した取組による成果
『初動対応の迅速化に貢献!また捕獲効率の向上に寄与!!』 目撃情報対比で大幅に時間を短縮(▲約1時間[2021年度の富山県内での実証実験])。 また、捕獲檻付近の状況を随時把握することで、出没頻度(餌付けの定着状況)や、捕獲扉の開閉状態を遠隔で監視可能。
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
『野生動物の有識者と連携!北陸3県を中心とした自治体からの膨大な学習用データでAIの精度を向上!!』 野生動物の生態等に関する知識レベルを上げることで、各自治体との意見交換内容が充実。 また各自治体からAIの精度アップに寄与する膨大な学習用画像を恵与。
成果をあげるためのポイント
対象獣の通りそうなルートにカメラを設置することで、検出の可能性が高くなり、早期発見につながる。さらに、捕獲用の檻と組み合わせて、出没頻度(餌付けの定着状況)の把握や捕獲扉の開閉状況のチェックにも活用できる。また、カメラの設置場所を定期的に変えることで、出没エリアの把握も可能。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
『「こんなAIがあったら便利では?」から着想!約50か所の自治体を訪問し、ニーズを確認!』 商品開発で最も難しいのはアイデア出しとニーズ調査。 野生動物の有識者との熱い議論を経て、 最後の決め手はお客さまの声と考え、北陸3県の全自治体を訪問・意見交換し、開発のニーズとサービスの基本仕様をフィックス。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
Bアラートのユーザーは全国で20を超えている。そのため、先行事例の紹介や既に導入している自治体様との意見交換の場を調整することも可能なので、気軽に声をかけてほしい。
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- 株式会社ほくつう福井支社・北陸電力株式会社新価値創造研究所
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