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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

デジタル技術を活用して畜産と飼料輸送を変革

株式会社YE DIGITAL農林水産

実施年度

Digi田甲子園 2023

主な実施地域

北海道全域

取組開始時期

2022年7月

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デジタルを活用した取組の全体概要

  • IoTセンサー技術により飼料タンク内の飼料残量をクラウド上で可視化し、PCやスマートフォンを通して残量の確認が可能。残量データは、畜産農家だけでなく、飼料メーカー・運送会社も確認ができることで、畜産業界の業務効率化につながる。

畜産農家:飼料タンクの巡回確認が不要になるだけではなく、残量データを収益目標となる飼料要求率の算出に役立てることができる。
飼料メーカー:農家からの急な注文がなくなるため、計画的な飼料製造が可能。
運送会社:飼料輸送の前に、飼料残量を確認するための複数回に及ぶ遠距離走行が不要になる。

実施に至る経緯・動機

  • 運送業界の共通課題として、ドライバー不足、高齢化、2024年4月の法改正、物流の2025年・2030年問題などが挙がる。畜産業にとって大きな影響があり、毎日必要な飼料の輸送体制を維持できなくなる恐れがある。
  • 畜産が盛んな北海道では、酪農・肉牛生産者の飼料タンク残量管理を配送会社(ドライバー)や飼料メーカー・特約店が行っていることが多い。また、地域特性上、ドライバーや営業社員が担当するエリアが広く、路面凍結・積雪による交通障害が発生する可能性が高い。
  • 当社製品の活用による課題解決に向けた取り組みを進めている。

解決する課題の具体的内容

飼料の残量管理は、生産者だけではなく運送会社や飼料メーカーが確認することもあるため、飼料流通にかかわるすべての方の生産性の向上につながる。

デジタルを活用した取組による成果

北海道の飼料メーカーでの導入効果
【取組前】飼料の営業活動、残量確認に要した走行距離 1台あたり6,000km/月
【取組後】残量確認のための移動がなくなったことで1台あたり4,000km/月まで走行距離を削減、CO2排出量に換算すると2.78t-CO2の削減
【得られる効果】走行距離の削減に伴う、労務費の削減、CO2排出量の削減

本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点

高精度に計測できるよう試行錯誤した点。 いろいろなセンサーで鶏・豚・牛の飼料を計測できる組み合わせを探って、研究室で数百パターンの実験を繰り返した。 地道な試行錯誤の末、高精度な計測を実現した。

成果をあげるためのポイント

生産者「個」での導入ではなく、輸送エリア「面」での導入により効率的な輸送につながる。

デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法

苦労した点は、従来の他社製品では計測できなかった「マッシュ」とよばれる粉状の飼料をどのように精度よく計測するかという点。 ありとあらゆるタイプの超音波を試したが、どれもうまくいかなかった。 そこで、赤外線で計測する方法を見つけ出し、十分な検証を重ねて高精度の計測を実現。

今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス

飼料輸送効率化は、畜産関係者間(飼料メーカー、生産者、飼料配送会社、自治体等)で課題を共通認識し、地域一体で取り組むことが重要。

問い合わせ
部署
株式会社YE DIGITAL
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0120-091-099
メールアドレス
milfee@ye-digital.com