Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
デジタルを活用した取組の全体概要
工場と事務所にローカル5Gの環境を構築し、高速なネットワークを整備。今まで大容量の加工データ(3DCAD)をUSBで運んでいた作業を超高速な回線を利用することで事務所から工場への移動がなくなり省力化を実現。 また、リアルタイムに加工状況の把握ができ、状況に応じた加工指示や対策を講じることができ、「むり・むら・むだ」を抑制して生産性の向上を実現。切断、孔明け、バリ取り、開先加工の4つの機械を通信でつなぎ、鉄骨連携システムで制御することで1連の加工作業を自動化。従来1機械に対して1人、合計4名の作業者が必要であった作業を1名での実施が可能となり、生産性が4倍となる非常に大きな効果をもたらした。
実施に至る経緯・動機
中越鉄工株式会社の鉄骨製品を製造する鉄構部では三次元設計や自動化を融合した溶接結合技術による正確で低コストな製品が業界内でも高い実績を計上してきたが、更なる生産性の向上を実現するためには、DX(IoT)技術を取り入れて一次加工でも自動化を進める必要があった。その課題を解決するために本取り組みをスタートした。
解決する課題の具体的内容
今回の取り組みは今まで人が介在をしていたものをDX化することにより、省力化を実現したものとなっている。省力化により地域課題を解決をし、省力化できた人員は巧みの技術が必要な作業へ集中をし企業価値の向上をもたらした。
デジタルを活用した取組による成果
作業員の削減 4名→1名 5,000円(労務単価/人)×8時間(労働時間/日)×21日(労働時間/1ヶ月)×3(削減数/人)×1ヶ月=2,520,000円削減 安全性の向上 75%向上 製造ラインへの接触率を減少させて安全性の向上につなげる 4名(100%)→ 1名 = 75%の接触率削減
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
ローカル5Gの環境は地元ケーブルテレビ会社へ機器連動・生産管理システムは機器ベンダーへ相談し、各得意分野の方々で連携して事業を構築したことが事業成功の秘訣であると考える。
成果をあげるためのポイント
① ローカル5G(L5G)ネットワークを介してのデータのやりとり 導入前は3DCADデータをUSBに保存して機械へ連携をしており、事務所〜工場までUSBを運ぶ必要があったが、L5Gの導入により大きなサイズのファイルもネットワークを介してやりとりが可能となり、省力化を実現することができた。
② 機械連動・生産管理ソフト「鉄骨ライン連携システム」の導入 導入前は各工程(孔あけ、切断・バリ取り・開先機)の順に担当者を配置し、作業終了後、次工程にクレーンで移動していたが、レーン化をして自動化したことで省力化を実現することができた。また、独立をしていた工程が一元管理できるようになった。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
ローカル5Gの特性を把握し、電波環境の調査や免許申請など本環境で利用できるか等、先行事例が少なく苦労した。
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- となみ衛星通信テレビ株式会社
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