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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

笑顔が寄付に変わる!保育園写真販売サービス「スマイラル!」

一般社団法人One Smile Foundation教育・子育て

実施年度

Digi田甲子園 2023

主な実施地域

広島県廿日市市

取組開始時期

2019年10月

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デジタルを活用した取組の全体概要

弊社は、笑顔を寄付に変える「スマイラル」という事業を行っている。 スマートシティを中心に、街中に設置された防犯カメラなどのITセンサーデバイスに笑顔認証機能を搭載し、私たちの日々の笑顔が計測される度に、個人情報を取得することなく「1笑顔=1円」の寄付が発生する仕組みである。 現在、保育園や介護施設、障害者施設を中心にサービスを提供しており、笑顔をきっかけにAIによる自動写真撮影や笑顔の発生状況を通知する見守りサービスを提供し、それらサービス利用料から寄付原資が賄われ、子どもや高齢者、障がい者たちの笑顔が寄付に変わる社会を実現している。

実施に至る経緯・動機

スマイラルの実施に至った動機は、「誰一人取り残さない社会」を本気で実現しようという強い想いから始まった。従来のアプローチでは解決できない課題に対して、私たちは新しい方法を模索する必要があった。そこで、幸福の象徴である「笑顔」を活用するというアイデアにたどり着いた。笑顔を寄付に変えることで、国籍や性別、年齢、障がいの有無にかかわらず、全ての人が平等に社会に参加できる仕組みを提供できるというワクワクが今もなお、我々を動かしている。

解決する課題の具体的内容

保育現場における写真販売作業について、AIやデジタル技術を活用することで撮影〜販売までを自動化することで生産性の向上に寄与している。また、笑顔が寄付に変わることで起こる笑顔の増加や、笑顔数が可視化され、笑顔の瞬間をご家族に写真付きで通知するなど、園の魅力や信用度を従来にない形で発信することができ、地域の魅力向上に寄与する。

デジタルを活用した取組による成果

保育士による撮影写真枚数 【取組前】2000枚/月 【取組後】500枚/月
【得られる効果】イベント時を除き、園内での写真撮影は原則必要なくなった これまでに行った寄付及び笑顔数
【実施寄付金額】720,580円
【寄付先】UNHCR、地元NPO、能登半島支援、職業訓練校受講者、ブラジル人学校等

本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点

食堂などのマスクを外す場所に端末の設置を行うと同時に、マスク時の検知率も可能にするために、笑顔認証の閾値として設定されている閾値を既存よりも下げることで、取り組み成果をあげた。 この工夫は、結果的に障がいを持つ方々の表情にも対応することとなり、ユニバーサルなサービスデザインに昇華した。

成果をあげるためのポイント

スマイラルの成果を上げるためには、以下のポイントが重要である。まず、笑顔を寄付に変えるコンセプトを広めて共感を呼び、参加を促進する。地域コミュニティや企業など多様なパートナーと連携し、さまざまな場面で活用しながら、笑顔データの分析を通じて改善を行う。また、これらの取り組みをビジネスモデルに落とし込み、収益と寄付原資獲得の構造を構築することで、スマイラルの活動を持続可能に拡大する。これにより、多くの人々が共感し、参加するプロジェクトへと成長することが期待される。

デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法

新型コロナウィルスによる影響が大きい中、マスクの着用が半強制化された環境の中で笑顔検知を行うことについては大きな障壁となった。

今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス

DX化に取り組む企業や自治体へのアドバイスとして、笑顔が寄付に変わる「スマイラル」のコンセプトを活用することをお勧めする。「スマイラル」は国籍、人種、性別、年齢、障がい、所得格差を問わず、すべての人が参画できる活動であり、誰一人取り残さない社会の実現を目指している。このコンセプトを導入することで、地域のコミュニティの促進や共助基盤の強化に寄与できるだけでなく、企業においてはチームワークの向上や生産性の向上、さらには健康経営への効果も期待できる。これにより、すべての人のウェルビーイングの実現に貢献することができるだろう。DX化の一環として、スマイラルを導入し、デジタル技術を通じた新しい価値創造を目指してはいかがだろうか。

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