Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
デジタルを活用した取組の全体概要
介護場面におけるデジタル化を進める中で、特に重度者の多い特別養護老人ホームにおいて生体センサーによる利用者の状態把握は必須となっている。人材不足が深刻な中、夜勤業務には大きなストレスが伴うが、センサーの活用で看取り期の方のケアも安心感を持ってケアできている。 また、介護職員の腰痛予防については移乗用リフトの活用により劇的な軽減がみられている。これにより、利用者の褥瘡や拘縮予防にもつながっており、双方に効果が実感できている。このような施設での取り組みを、今後さらに多くの在宅高齢者が増えていく中、施設での成功事例を在宅に展開することで地域での生活を支援することが可能になると考える。
実施に至る経緯・動機
高齢化が進む日本では、介護現場の人手不足が深刻な問題となっており、特に夜勤業務における職員の負担が顕著になっている。特別養護老人ホームでは、重度の要介護者が多く、利用者一人ひとりの状態を的確に把握することが求められる一方で、限られた人員での対応には限界があった。 職員の負担を軽減しつつも、利用者に対する質の高いケアを実現することが求められている状況のため、デジタル技術を介護現場に導入し、利用者と職員双方にとって幸せな環境づくりを目指す取り組みを始めた。
解決する課題の具体的内容
超高齢社会の在宅支援は、あらゆるデジタルツール活用がキーとなる。現在、チャットシステムを駆使してタイムロスの少ない連携が可能となった。
人力のみの介護から脱却し、よりスタイリッシュにかつアクティブに、若い人材の獲得を目指したい。実際に、当法人には地元高校生の就職が継続的に進んでいる。
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
例えば生体センサーについては、看取りケアに有効であることは職員研修会でも理解されていた。実際には、10機のセンサーをデモンストレーションして、その利用方法や実際の利用者の状態をモニタリングし、職員間で共有するプロセスを重ねた。どのシステムも、要は職員がその成果を感じたことが何よりだったと感じる。
成果をあげるためのポイント
介護のデジタル化で成果を上げるためには、利用者の満足度向上と職員の負担軽減を両立する仕組みが重要である。利用者の健康状態をリアルタイムで把握できるデータ共有システムや、職員の作業効率を高める自動化ツールの導入が鍵となる。また、現場でのDX導入には職員の理解とスキル向上が不可欠であり、研修やサポート体制を整えることがポイントである。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
デジタル化を進める上では職員の理解が不可欠であり、その理解を深めるためのプロセスに時間を要した。なぜ取り組みを進める必要があるかを十分に説明し、同様の機器でも何度もデモンストレーションを実施した。何事も導入ありきではなく、利用者と職員の幸せに向けた取り組みであることを念頭に進めた。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
DX推進の成功には、明確な目標設定と段階的な導入が重要である。まず現状の課題を把握し、小さな成功を積み重ねることで組織全体に浸透させる。技術導入だけでなく、組織文化の変革とデジタルリテラシー向上にも注力し、継続的な改善を行う柔軟なマインドが鍵となる。
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