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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

もしもに備えるオープンデータ活用防災ポータル『まちケア』

一般社団法人データクレイドル防災、安心・安全の確保

実施年度

Digi田甲子園 2022冬

主な実施地域

岡山県を中心に、岡山県、長野県、千葉県、宮城県、熊本県、高知県、広島県、茨城県、石川県、沖縄県で実施

取組開始年度

2018年度

関連タグ

デジタルを活用した取組の全体概要

  • 平成30年7月豪雨の被災地、岡山県倉敷市真備地区で被災者の生活支援情報提供を行った経験を生かし、平時のオープンデータとそれを利活用する市民科学で地域防災力向上を支援する取組。具体的には、被災者支援情報ポータルサイト「まびケア」を全国で利用できる「まちケア」として拡張し、非常時には被災地域に無料提供。また、民間の地域資源情報も掲載したアプリ「まちケアコモンズ」で平時から備える暮らしも提案。
    • 「まちケア」は、もしもの時に必要情報を位置情報付きで共有できる身近なGISである。被災地では、土地勘がない場所や目印がない場合でも現在地から必要な情報が探しやすくなる。地域の危険場所や集合場所、車中泊できそうな場所、徒歩帰宅時に利用できるお店や安全と思われる道など地域の細かい情報を、男性や女性、大人やこどもが、それそれの視点で事前に自らマッピングして身近な人と共有しておくことが可能。
    • 「まちケア」のデータ項目や分類は、真備地区の支援団体、避難場所でのヒアリングから、水・食糧・生活環境、健康に関わるものを把握・分類し、被災後3日、1週間、2週間、1か月の時系列ごとに整理し定義。各被災地の状況に応じて編集することも可能。

デジタルを活用した取組による成果

アウトプットベース

(まびケア)

  • 提供先数(被災地):12市町

(被災地向けまちケア)

  • 提供先数(被災地):12市町
  • 提供先数(教育用、防災活動用):4市町
  • 投稿情報数: 2,266件(被災地1,465件、教育用801件)
    • 被災地:スポット1,347件、お知らせ89件、お役立ち情報29件
    • 教育用:スポット795件、お知らせ 0 件、お役立ち情報17件

(事前防災まちケア)

  • アプリ利用可能エリア:全国47都道府県

(まちケアコモンズ)

  • 定義したデータセット数:17件(中国地域防災オープンデータ)+1件(防災道の駅オープンデータ)

取組の成果をあげることが出来たポイント・工夫

予測や訓練ではなく、実災害で時間的・物質的制約なども踏まえた課題を考慮しながら、平時に整えておくべきことを具現化した。また、被災地域でデータを共有することに加え、広域避難や想定外地域への避難、避難先を移動するケースに対応できるようにデータ項目を定義し、標準化様式を検討した。

取組を進めるうえで苦労した点

①防災に役立つ地域資源情報を官民で一緒にデータ化して蓄積する際のデータマネジメント
②平時に、災害時の特殊性を理解しながら、市民が参画する必要があることを理解してもらうこと
③適切な権限管理のもと地域で共有できるまでの合意形成
④災害が起きていない時のデータ収集のモチベーションの維持と普及

今後、デジタルの活用に取り組もうとしている企業や自治体へのアドバイス

安心した暮らしに必要な地域情報を共有できる身近な地図アプリの活用を通じて、高齢者や子どもたちを含め住民のデジタルリテラシー向上と、自分の身を自分で守る防災力の向上を支援。また、平時に、市民が参画して防災に役立つ地域資源情報を作成し共有するという共同作業を通じて地域コミュニティ形成を支援する。
連携団体
高知県立大学、一般社団法人EpiNurse、特定非営利活動法人岡⼭NPOセンター、一般社団法人中国経済連合会
問い合わせ
部署
一般社団法人データクレイドル
電話番号
086-427-0885
メールアドレス
soumu@d-cradle.or.jp