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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

命をデジタルで繋ぐ!かがわ医療情報ネットワークK-MIX R

かがわ医療情報ネットワーク協議会医療、介護、健康

実施年度

Digi田甲子園 2022冬

主な実施地域

香川県(県内各市町)

取組開始年度

2021年度

関連タグ

デジタルを活用した取組の全体概要

  • 病院や薬局をデジタルで繋ぎ、投薬や検査結果、レントゲン画像等を共有することで、病院を変わる毎に検査を受け直したり、投薬情報の確認する負担を軽減するとともに、より専門性の高い医師の画像診断を遠隔で受けられるなど、医療をデジタル化する取組。
  • 以下の4つのシステムを運用し、これらを「K-MIXRポータルシステム」により各システムの連携を図る。
    • (1)処方や検査などの診療情報を医療機関や薬局で双方向に共有する「K-MIXR」
      ・かかりつけ施設や紹介先などの施設間でこれまでの経過が把握でき、治療の質が向上する。投薬や検査の重複を削減し、患者負担も軽減。
    • (2)オンラインでかかりつけ医と専門の放射線診断医を連携することで遠隔で画像診断する「遠隔読影システム」
      ・デジタルで専門医への依頼、画像送信、レポート返却を実現。
    • (3)過去に受診した受診歴や投薬などのレセプト情報を診療現場で網羅的に活用する「K-MIXR BASIC」
      ・記憶だけに頼らず、新型コロナワクチン接種等での円滑な問診、薬の飲み合わせ考慮、緊急時での活用などを実現。
    • (4)急性期、回復期、維持期にまたがる切れ目ない医療及び介護サービスに活用する「地域連携クリティカルパス」
      ・病院・診療所・介護保険施設などでの多職種間で医療情報の共有を実現。

デジタルを活用した取組による成果

アウトプットベース
  • かがわ医療情報ネットワーク「K-MIXR」は、2020年度に機能強化・新機能の追加(K-MIXRの双方向化、K-MIXRBASICの構築など)を図ったことで、新規公開実績件数(患者数)やカルテ参照件数、参加医療機関数が増加。
2020年度2021年度
新規公開実績件数(患者数、4月~9月の実績) 1,058件1,854件
カルテ参照件数(4月~9月の実績) 5,387件6,873件
機能強化・新機能の追加前:2021年3月31機能強化・新機能の追加後:2022年10月1日
参加医療機関数 172320

取組の成果をあげることが出来たポイント・工夫

●かがわ医療情報ネットワーク「K-MIXR」は、2020年度に従前のシステムから、機能強化(中核病院とかかりつけ医との情報共有の双方向化)や利用負担軽減(情報共有の設定の事務局代行)を図るなど、利用者にとっての利便性を向上させたことにより、新規公開実績件数(患者数)やカルテ参照件数が増加した。

取組を進めるうえで苦労した点

●システムのランニングコストは、参加者の利用料収入で賄うこととしており、不足分は県からの補助金を充当しているが、県予算も限られている中で、参加施設数の増加による経営の自立採算が求められている。そのため、説明会やチラシの配布、PR用のキャラクター・グッズの作成などを行っているが、思うように目標の参加施設数まで増加しない。

今後、デジタルの活用に取り組もうとしている企業や自治体へのアドバイス

●システム化(DX化)は業務負担軽減が必須であるが、システムが現状の運用と乖離していると業務負担の増加となり利用者は増えない。他方で、現状の運用をすべて満たすようにすると、システム設計費や保守費が高額となる。そのパッケージとスクラッチのバランスの適切に判断するため、関係者のヒアリングを丁寧に行ったうえで着手する必要がある。
連携団体
香川県、香川県医師会、香川県薬剤師会、各郡市地区医師会、香川大学医学部附属病院、各中核病院、各かかりつけ医療機関、各保険薬局など
問い合わせ
部署
香川県医師会事務局
電話番号
087-832-0155
メールアドレス
nagao@kagawa.med.or.jp