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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

デジタル受発注の仕組構築 中小企業の全国連携で稼ぐ力を強化

デジタル受発注プラットフォーム 運営事務局企業の生産性向上

実施年度

Digi田甲子園 2022冬

主な実施地域

東京都大田区

取組開始年度

2022年度

関連タグ

デジタルを活用した取組の全体概要

  • 製造業の一大集積地である大田区において、中小製造業が連携し、利益率の高い仕事を呼び込むデジタル受発注の仕組みを構築。更に、全国各地域との広域連携により、各社が有する強みを連動させることで、我が国製造業の世界的な地位の復活に貢献する。
    • 大田区は金属加工に関連する多様な中小企業が集積しており、ハブ企業といわれる中堅企業が域外から仕事を取り込み、域内に循環させて、高い技術と短納期を実現する「仲間まわし」と呼ばれる企業連携の仕組みを有する。
  • 大手企業やスタートアップ等の発注を一元的に受けるデジタルプラットフォームを2022年8月より大田区企業向けに実証を開始。2023年からは、国内各地の中小製造業の集積地・企業を繋ぎ、各地域が得意とする製造分野や各社の強みを結集することで、世界初となる「提案型ものづくり」、「試作・研究開発」に特化するデジタル受発注プラットフォームを構築。

デジタルを活用した取組による成果

アウトプットベース
  • 官民連携により、全国の中小企業が参画しやすい環境と機能改善し続けるデジタルの仕組みを確立。
  • デジタル化の遅れが懸念される中小製造業において、売上に直結し、かつ導入ハードルの低いクラウド型の仕組みを構築することでデジタル化を促進。
  • 既存の地域やグループを越えた中小企業同士がつながることで、新たなビジネスが創出されるとともに、災害時のBCPにも寄与。
アウトカムベース
  • 図面をベースにした従来の業務に比して、提案要素の高い利益率の高い良質な案件が増加。
  • デジタル化による受託業務の情報蓄積に伴う財務内容の改善(原価率、利益率の見える化等)。
  • これまでビジネス関係のなかった企業が繋がり、新たな中小企業連携が促進。
  • 本プラットフォームを起点に、その他のデジタルツールの活用が促進され、効率化が促進。
取組実施前後の数値比較
取組前取組後
デジタルツールを活用した受発注に参画する企業数 0社90社
中小企業間連携(仲間まわし)を進める上での1件あたりの所要時間 180分(電話・FAX)20分(デジタル)

取組の成果をあげることが出来たポイント・工夫

  • 複数の大田区中小企業で構成するI-OTAが現場の課題と解決策を提示し、中小企業向けシステム開発のノウハウを持つテクノアがシステム開発することで、中小製造業の本質的な課題解決に寄与するデジタルの仕組みを構築。
  • 大田区内に限定せず、全国の中小製造業を繋ぐというビジョンを掲げたことで、多くの企業、大学、行政、産業団体等の賛同を得た。

取組を進めるうえで苦労した点

  • 従来の図面に基づき製造する業務は競争が激化しているため、中小企業のノウハウや匠の知恵を活かして、図面の無い構想段階から関与することで、より高付加価値な相談・発注案件の獲得を目指している。しかし、限られた予算内でのプロモーションのため、未だ認知度が低く、依然として従来型の発注がメインとなりターゲットとする案件数の増加に苦労している。

今後、デジタルの活用に取り組もうとしている企業や自治体へのアドバイス

  • 中小企業や地域のデジタル化、DX化を推進するためには、初期費用を抑えて、着実に成果を上げていくことが重要。
  • 本プラットフォームは、全国の中小製造業が費用負担少なくデジタルで繋がることができるため、全国の企業・行政の皆さんに活用いただき、日本全国の中小製造業のデジタル化、生産性向上、高付加価値化を実現していきたいと考えている。皆様の参画をお待ちしております!
連携団体
I-OTA合同会社、株式会社テクノア、大田区産業経済部、公益財団法人大田区産業振興協会
問い合わせ
部署
大田区産業経済部産業振興課産業振興担当(調整)
電話番号
03‐6424‐8655
メールアドレス
t-sangyo@city.ota.tokyo.jp