Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
墨田区老人クラブでみんチャレ!高齢者のデジタルデバイド対策
エーテンラボ株式会社誰一人取り残されない社会
実施年度
Digi田甲子園 2022冬
主な実施地域
東京都墨田区を中心に、東京都(府中市)、神奈川県(横須賀市、綾瀬市、藤沢市)、大阪府(堺市)で実施
取組開始年度
2022年度
デジタルを活用した取組の全体概要
- 墨田区と連携し、高齢者が習慣化アプリ「みんチャレ」の使い方を学び、高齢者同士のオンラインコミュニティに参加することでリアルとデジタルのハイブリッドなつながりを創出するとともに、高齢者のデジタルデバイド解消を目的にスマートフォンの日常的な利用を促す取組。
- 習慣化アプリ「みんチャレ」を活用し、老人クラブ会員を対象にアプリ講習会(2回1セット)を実施。講習会は墨田区内の大学である情報経営イノベーション専門職大学の学生が補助スタッフを担当し、高齢者のスマホ操作を支援(他世代交流)。
- 初回は、アプリの基本操作方法を学習し、アプリで高齢者同士5人1組のグループに参加。
- 2回目は、アプリの基本操作の復習および参加者同士の感想の交換、応用操作を学ぶ。
- 高齢者は、毎日アプリに写真、歩数、コメントを投稿しグループで交流を継続することが可能となり、アプリを継続して貯めたコインを地域への寄付(社会参加)に使うことが継続のモチベーションとなっている。地域の仲間とオンライングループで楽しく交流を継続することで誰もがスマホの文字入力・カメラ機能を習得できた。
- 高齢者のデジタルデバイドの解消に加え、歩数も増加傾向にあるためフレイル予防効果も期待される。
デジタルを活用した取組による成果
アウトプットベース
- 地域の高齢者同士のオンラインコミュニティを10グループ創出。
アウトカムベース
- みんチャレは、15日に1回投稿しないとグループから自動退出になる機能がある中、アプリ講習会後のアプリ利用継続率は60日後で92%、90日後でも80%と、スマホを日常使いできている。また、アプリから取得した利用者の平均歩数は、アプリ利用開始60日後に+2,000歩増加(4,000歩→6,000歩)。
- アプリ講習会の参加前は、スマホを持ち歩かない方や、持っていても電話しか使用しない方、ほとんど使用しない方が多かったが、講習会を通じてスマホを持ち歩き、文字入力と写真撮影を習得。
<利用者の声>
- スマホを毎日触る、持ち歩くようになった。
- 継続することで操作を覚えることもできるが、何より老人クラブの仲間から日常でやり取りをする友人同士になれたことが一番嬉しい。
- スマホの操作やフレイル予防など身体的な効果もあるが、日常で交流が増えて精神的にも落ち着いた。
取組の成果をあげることが出来たポイント・工夫
- 成果を上げることができたポイント・工夫として、以下の3点がある。
1.地域の高齢者の中心となる方を巻き込んだこと
2.参加者が楽しんでもらえる講座内容にしたこと
3.地域の大学と連携し、大学生たちも参加できる体制にしたこと
取組を進めるうえで苦労した点
- 地域の協力者の方々に、みんチャレの仕組みやこれが本当にフレイル予防になるということを説明するのが大変だった。また、高齢者はアプリを使えないという偏見に対して、実際の講座を見てもらったり、実証的に取り組んでもらったりすることで少しずつ理解を得た。
今後、デジタルの活用に取り組もうとしている企業や自治体へのアドバイス
- デジタルデバイド解消のためには、高齢者がスマホを使いたい!と思ってもらうことが最も重要である。
単に使い方を説明するだけではなく、高齢者がスマホを楽しく使っていける場を地域の中に生み出していきましょう!
- 連携団体
- 墨田区、情報経営イノベーション専門職大学
- 問い合わせ
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- 部署
- エーテンラボ株式会社 自治体部
- 電話番号
- 03-5422-8396
- メールアドレス
- minchalle.government@a10lab.com