Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。
実施に至る経緯・動機
有害鳥獣捕獲従事者の高齢化が進み、年々負担が増している。わな設置後の毎日の見回り作業が大きな負担となっていることから、わな監視システムを導入したもの。
解決する課題の具体的内容
システムを導入し、設置したわなの毎日の見回りを軽減。
デジタルを活用した取組による成果
- 捕獲員46名中8名活用
- わな監視システム導入数50台中33台貸出
- システム導入1台につき、概ね週7日行っているわな見回りを週2回に削減
1か月の見回りの回数924回(33台×週7回見回り×4週)が264回(33台×週2回見回り×4週)になり約70%削減
- システム導入1台につき、概ね週7日行っているわな見回りを週2回に削減
システム導入前 | システム導入後 | 削減率 | |
---|---|---|---|
1ヶ月の見回り回数 | 1,064回 (38台×週7回見回り×4週) |
304回 (38台×週2回見回り×4週) |
約70% |
本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点
- 飯塚市内に整備されているSigfox網を活用したわな監視システムを導入している。Sigfoxは低消費電力が特徴であり、電池交換が1年に一度で済むなどメンテナンス性に優れている。
- 本システムは、わなが作動する部分にセンサーを取り付け、わなが作動した時に登録したメールアドレスへ通知が行く仕組み。
- 普段IT機器をあまり使用していない捕獲員への機器活用方法の説明、機器の設置補助、携帯電話のメール通知の見方など、市担当者がサポートを行っていくことで、利用促進につなげていく。
成果をあげるためのポイント
飯塚市の有害鳥獣捕獲従事者の半数以上が70歳を超え、65歳未満は約2割と高齢化を迎えているが、メールアドレスさえあれば、誰でも簡単にセンサーをつなぐだけで、難しい操作は必要なく、罠の見回り作業の効率化に活用できるという利便性を徐々に捕獲従事者へ浸透させていくことで、活用台数が増えて成果を上げる一因につながったと思われる。
デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法
有害鳥獣捕獲員の長年の知恵や捕獲方法などから、イノシシはセンサーに気付くため使用したくない。設置が面倒であるため必要ないなどの意見が多く、拒まれることが多かった。しかし、利便性や簡単な操作方法を教えたことで、活用してくれる捕獲従事者を徐々に増やすことができたと考える。
今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス
これから捕獲従事者の高齢化がどの自治体でも進み、負担が増してくると思う。そこでDX化により負担軽減できるのであれば、取り組むべきだと考える。高齢者を対象とするなら、高齢者でも簡単に使用でき分かりやすいところからDX化していくと良いと思う。
- 問い合わせ
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- 部署
- 飯塚市 農林振興課
- 電話
- 0948-22-5500
- メールアドレス
- nourin@city.iizuka.lg.jp