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Digi田甲子園の事例を中心に、
デジタルを活用した地域の
課題解決や魅力向上の優れた
取組をご紹介します。

びんごデジタルラボを中心とした中小企業のデジタル化支援

広島県福山市生産性向上

実施年度

Digi田甲子園 2022夏

取り組み事例キーワード

域間連携、中小・中堅企業DX、生産性向上、デジタル人材

関連タグ

デジタルを活用した取組の全体概要

備後圏域連携中枢都市圏(広島県三原市・尾道市・福山市・府中市・世羅町・神石高原町,岡山県笠岡市・井原市。以下「備後圏域」という。)の中小企業を対象に,デジタル化の取組状況に応じた支援を行う。

  • 企業のデジタル化の取組状況に応じた支援として,
    • 「関心がない」企業には,備後圏域内企業の取組を中心とした成功事例を発信する「びんごデジタルラボ」で,意識の醸成を図る。
    • 「何から取り組んでよいか分からない」企業には,初歩的な疑問に答える窓口「びんごICT相談所」で導入に関する疑問点に対応する。
    • 「取り組むための人材が居ない」企業には,首都圏等のデジタル人材と交流する「ふくやまビジネスキャンプ」での人材確保や,新たに実施する「びんごデジタルラボ」の実践型のセミナーで人材育成を支援する。
  • また,デジタル化が促進された企業の,
    • 「新しい価値を生み出す事業への挑戦」については,本市がコロナ前から取り組んでいる「実証実験まるごとサポート事業」で実証場所の提供などを支援することで,新しい製品やサービスの創出につなげる。
  • これらの一体的な取組を通じて企業のデジタル化の成功事例を創出し,関心がない企業への啓発につなげる。

実施に至る経緯・動機

  • 新型コロナウイルス感染症の拡大により,デジタル化が社会課題となる中,本市は「誰もが,デジタル化の恩恵を享受できる都市 ふくやま」を目指し,産業・地域・行政の3分野のデジタル化実行計画を策定し,デジタル化を推進している。
  • こうした中,産業の分野において,リソース不足によりデジタル化が困難になりがちな中小企業の取組を阻む壁を1つずつ排除し,新たな価値を生む挑戦につなげるための好循環をつくりたい思いで事業の連携に取り組む。

解決する課題の具体的内容

  • 「関心がない」企業には,デジタル化の啓発により取組を促す(びんごデジタルラボ)
  • 「何から取り組んでよいか分からない」企業には,相談窓口の設置による取組方法の提案や企業の現地での導入などの伴走支援(びんごICT相談所)
  • 「取り組むための人材が居ない」企業には,短期的にはマッチングによる人材確保,中長期的にはセミナー等による人材育成(ふくやまビジネスキャンプ及びびんごデジタルラボ)
  • 「新しい価値を生み出す事業への挑戦」については,実証実験フィールドの提供などによる先端技術や新たなビジネスモデルの創出支援(実証実験まるごとサポート事業)

デジタルを活用した取組による成果

アウトプット指標(2022年度末実績)
  • びんごデジタルラボ参加企業数 2021~2022年度:293社
  • びんごICT相談所相談件数 2021~2022年度:60件
  • 実証実験まるごとサポート事業支援件数 2018~2022年度:16件

本取組の特徴的な点やデジタルの活用において工夫した点

  • 成功事例の発信や企業同士が交流するびんごデジタルラボを中心に,複数の事業が連携してデジタル化の企業相談や伴走支援,人材確保と育成などを一体的に支援することで,持続的な取組になるようにしている。
  • 国や県,市の企業向け補助事業を活用できるよう,相談や社内の人材育成を支援することで,有効な支援につなげる。
  • 支援によって生まれた事例をモデルとして,地域の他企業の啓発に活用することで,地元でデジタル化の好循環が生まれる仕組みを目指している。
  • 2022年6月に立上げ予定のデジタル化推進会議において,産業支援団体等から,現場の意見を聞く中で事業を推進し,必要に応じて改善する。

成果をあげるためのポイント

  • 「何から取り組んでよいか分からない」から「新しい価値を生み出す事業への挑戦」まで、企業の課題に応じた支援策を用意できたことで、様々な企業にアプローチできたこと。
  • 啓発の取組や相談対応など複数の事業を連携させ切れ目なく一体的な支援を実施したこと。
  • 啓発における事例紹介では、イメージしやすいように、地元企業の事例を中心に紹介したこと。
  • デジタル化推進会議(産業支援団体等により構成)で意見を聞くことで、現場のニーズを反映しながら事業を実施していること。

デジタル化を実施するにあたり、苦労した点と対応方法

苦労した点は、セミナー等の支援策を活用していただきたい対象企業は時間が取りにくいという状況の中で、どうすればより多くの企業に参加していただけるかを試行錯誤したことである。
例えば、人手不足で忙しい中小企業にもセミナー・イベントに参加していただけるよう、企業の動線に合わせて、地元まちづくり団体が実施する会合で市のデジタル化セミナーを実施する等、多くの企業に参加していただけるような事業になるよう取り組んだ。

今後DX化に取り組む自治体等へのアドバイス

自治体内部の考えだけではなく、外部の意見を事業に取り入れることが大切だと考えている。
例えば本市では、2022年6月に立ち上げた「デジタル化推進会議」に、産業支援団体等、本市のデジタル化の支援策の対象者をよく知る団体に参画いただいており、会議で出た意見を「びんごデジタルラボ」で実施する内容などに反映させてきた。
企業が抱えている課題や、どういった支援が有効かといった意見については、実際に現場の声を反映させながら事業を推進することが必要だと考える。

問い合わせ
部署
福山市企画財政局企画政策部デジタル化推進課
電話
084-928-1254
メールアドレス
digital@city.fukuyama.hiroshima.jp
関連サイト
https://www.bingo-dx.jp