No.16 蝦夷地(北方四島を含む)の形状及び千島列島の島々の位置を把握。
概要
天明の蝦夷地調査の結果、蝦夷地(北方四島)や千島列島に対する地理的な認識が大幅に改善した。同調査の報告書的な意味合いを有する『蝦夷拾遺』には、日本全土から大陸、カムチャッカまでの広範囲を含む地図が掲載されているが、蝦夷地(北方四島)の形状、千島列島の島々がカムチャッカ半島に向けて一列に並んでいることなど、それまでの北方の地図に比べ地理的な認識が大幅に改善されている。
関連する企画展パネル
「知られざる北方四島 -歴史・文化・自然―」「幕府の北方四島の警備強化と開発」
関連する文書
文書名 | 所蔵機関(請求番号など) | 概要 |
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『蝦夷拾遺』 | 名古屋市蓬左文庫 (46-6- - - -) |
天明の蝦夷地調査の成果について佐藤玄六郎が記した書。本書の精写本が名古屋市蓬左文庫に所蔵されている。また、同報告に基づく地図の写本として、独立行政法人北方領土問題対策協会の「北方領土関連資料 デジタル図録(令和3年度)」(地図資料1)では、「蝦夷地並魯西亜山丹満州地形絵図」(国立公文書館(178-0140))、「蝦夷輿地之全図 天明五」(函館市中央図書館デジタル資料館)などが紹介されている。 |
『蝦夷国風俗人情之沙汰』附図 | 北海道大学附属図書館 (旧記193 (北大北方資料室)) |
江戸幕府による天明期の蝦夷地調査に参加した最上徳内が、アイヌの風俗や生活などのほか、松前藩の政策、北方地域の地理や沿革などを記した書である『蝦夷国風俗人情之沙汰』の附図。同地図の画像データは同大学の北方資料データベースにて閲覧可能。 独立行政法人北方領土問題対策協会の「北方領土関連資料 デジタル図録(令和3年度)」(地図資料1)でも紹介されている。 |