1969年度以降 施政方針/行政報告綴 牧野助役
◯ 尖閣列島の島々
良質の石油資源を多量に埋蔵しているということで、にわかに、わが尖閣列島は国際的に脚光を浴び、ついに領土権をめぐって国府(台湾政府)の方から自国の領土だと主張するようになりました。
しかしながら、同列島の島々は、明治の初代から沖縄県に所属し、石垣市の行政区域に属していまして、サンフランシスコ条約第三条による琉球諸島の領域に尖閣列島はふくまれており、今回アメリカが施政権を日本に返還するにあたっても、同列島をふくめているのでありまして
(略)
石垣市としても、早くから同島の所有主古賀氏から固定資産税を徴収している程で、日本領土であることは、まちがいないのであります。
この厳然たる事実を踏まえて、石垣市は尖閣列島を中心とみる石油資源の開発について多大の関心を持ち、昨年7月頃「尖閣列島石油資源を守る会」を石垣市で結成し、
(略)
1969年6月11日 1969年度行政報告 石垣市長 石垣喜興
(略)
十七 尖閣群島に行政標識建立
去る5月9日から11日の3日間に石垣市長を団長とした「尖閣群島行政、標識建立団」は尖閣群島を現地調査の上、(略)行政区域を明示する行政標識を建立いたしました。
なお、去る大戦の末期、台湾疎開途次の海上で敵機の銃撃遭難し、尖閣群島に漂着死亡した人々の霊を慰める為、5月9日午後3時から桃林寺において慰霊祭を挙行、翌10日午前11時、遭難漂着、現地の魚釣島において、「台湾疎開石垣町民、遭難者慰霊碑」を建立し、遺族代表、生存者代表も参列して遭難者の霊を慰めました。
(略)
ここからが本文です。
シリーズ牧野清コレクション62 1969年以降施政方針行政報告綴
資料タイトル | シリーズ牧野清コレクション62 1969年以降施政方針行政報告綴 |
---|---|
作成年月日(西暦) | 1969年/1971年 |
作成年月日(和暦) | 昭和44年/昭和46年 |
編著者 | 牧野清/桃原用永/石垣喜興 |
発行者 | |
収録誌 | |
資料概要 | 石垣島在郷土史家であり石垣市役所に勤務した故牧野清が収集した資料群は「シリーズ牧野清コレクション」として石垣市立図書館に保管されている。同資料はその内、牧野が助役を務めていた時期にまとめられた石垣市長の施政方針・行政報告綴である。尖閣諸島に関する事項として、石垣市長石垣喜興の「尖閣群島行政標柱・同群島戦時遭難死没者慰霊碑建立」の1969年度行政報告等を収録している。 |
言語 | 日本語 |
---|---|
公開有無 | 有 |
所蔵機関 | 石垣市立図書館![]() |
媒体種別 | 紙 |
数量 | 8 |
資料番号 | S1969000000101 |
利用方法 | 石垣市立図書館で利用許諾手続きを行う。 |
注意事項 |