国家公務員 CAREER GUIDE

各省庁・リンク
ページ一覧
安心・安全で住みやすいまちづくりを通じて、
人々の暮らしを守り、支えていく

大学2年生の時、環境に配慮したまちづくりを学ぶため、アメリカの大学の夏期講習に参加しました。ある日のフィールドワークで、複数地域の住民に「日々の暮らしに対する満足度」についてインタビューを実施したところ、住民の意見を聴き計画的にまちづくりを行っている地域の住民は、そうでない地域の住民に比べ、明らかに満足度が高いという結果が出ました。これは当然の結果かもしれませんが、改めて住民がまちづくりに参加することの重要性を実感しました。
またアメリカでの体験に関連して、地方の小さな集落に住んでいる祖父母を思い出しました。昔は活気があった集落も高齢化が進み、空き家が増え、祖父母の他に住人は1~2人という状況になっていました。祖父は自分の病気が発覚した際、「祖母が寂しい思いをしないように、人との繋がりを作っておこう」と、祖母を近くの集落のコミュニティに参加させました。祖父の心遣いに胸が熱くなるとともに、日本全国で孤立してしまう人をなくしたいという思いが湧き上がってきたことを覚えています。こうした思いやアメリカで得た問題意識などをきっかけに、人々が安心・安全に暮らせる、魅力あるまちづくりのために貢献したいと思い、国家公務員を志すようになりました。その後、説明会などで国土交通省の職員の方の話を聞くうちに、国土交通省の持っている都市計画、交通、観光といったツールのすべてが、そこに暮らす人々の生活を守り、支えていく「まち」をつくることに繋がっていると確信しました。また、職員の方の仕事に対する情熱に感銘を受け、国土交通省で働きたいと強く思うようになりました。

入省2年目に、まちづくりと一体となった公共交通を再編するための法改正に携わりました。近年、モータリゼーションや人口減少、少子高齢化により、バスや鉄道路線の廃止が相次いでいます。その結果、公共交通ネットワークが縮小し、サービス水準が低下し、それにより公共交通利用者はさらに減少する…という、負のスパイラルに陥っています。一方で、公共交通は地域住民の移動手段として欠かせない存在です。まちが賑わい、豊かに暮らすという観点からも、非常に重要な役割を担っています。そこで、民間事業者を中心とした従来の枠組みから脱却し、地方公共団体が中心となって、まちづくりと連携し、面的な公共交通ネットワークを再構築するための制度改革を行いました。私自身は地方での生活を経験したことはありませんが、バスが数時間に1本しかなく、車に頼らざるを得ない祖父母の暮らしを目の当たりにしていたため、車を持っていない方や高齢者の方の不便さは理解していました。このため、公共交通の確保と維持は、非常に重要な課題ととらえ、責任とともにやりがいを感じました。当時、初めての法改正だったため、資料作成や関係者との調整に大変苦労しましたが、上司や周囲の先輩方に支えられ、最後までやり遂げることができました。法律が成立したときには何とも言えない達成感を覚えたものです。異動後、実際にその制度が活用されたと知ったときにも、大きな喜びを感じました。国家公務員の業務は日本が抱えるさまざまな課題に対して対策を講じていくことですが、その課題はときに国際的な規模だったり、何十年も先の未来を見据えたものだったりします。そのような複雑な課題に全力で取り組んでいくことは、大きな価値があると考えています。

中村 由梨亜

NAKAMURA Yuria

国土交通省
航空局航空ネットワーク部
航空ネットワーク企画課
空港経営改革推進室
平成24年入省【Ⅰ種経済区分】
平成28年12月1日時点

現在所属する部署では、「世界が訪れたくなる日本」の実現に向けて、空港での訪日外国人旅行者の受け入れ体制の強化や、地方空港の機能強化に関係する業務を担当。また、民間のノウハウを活かして更なる路線誘致や利用者サービスの向上を図るため、空港運営の民間委託に向けた取組みも担当。日本がひとりでも多くの人が笑顔で安心して暮らせる国であるために、少しずつでも貢献してきたい、と語る。