国家公務員 CAREER GUIDE

各省庁・リンク
ページ一覧
人の豊かさ、社会の豊かさを求め
将来を担う「教育」の質を向上させる

大学2年生のとき、国家公務員への批判が連日マスコミに取り上げられている時期がありました。それまでは国家公務員を将来の選択肢として意識したことはありませんでしたが、日本の中枢を担うはずの行政組織が一体どうなっているのか、自分の目で確かめてみたいと思うようになりました。その後、省庁のインターンや説明会などを通して実際に働いている職員の話を聞くうちに、自分の知っている情報が非常に限られており、視野が狭かったことに気づかされました。ものごとの全体を知るには自らの足を運ぶ必要があり、さらに改善したいなら自ら行動する必要がある。社会のために働くなら、批判する側でなく批判される側に立って責任ある立場で取り組みたいと考えるようになりました。
文部科学省を選んだのは、教育は人の人生を左右する大きな鍵になっているから。よい先生に出逢い自分の価値を見いだせることもあれば、学校で見つけた興味が将来の仕事になることもあります。学校は、これからいかようにも染められる真っ白なキャンパスに、子ども自らが色を付けていける場所。だからこそ、すべての子どもに等しく教育機会を提供してスタートラインの差をなくし、学校教育の質を向上させていくことが重要です。人の豊かさ、ひいては日本社会全体の豊かさの基盤となっている教育に、国として大きなビジョンを描きながら携わりたいと考え、文部科学省を志望しました。

もっともやりがいを感じたのは、2014年に実施したスーパーグローバルハイスクール(SGH)の創設。高校生の段階から、将来国際的に活躍できるグローバル・リーダーを育成するためのプロジェクトです。グローバル人材と言ったとき、これまで国は小中高の英語教育や、個人で留学する高校生への支援などに取り組んできました。しかし、それらの施策は対象範囲も目的も異なり、相互に連携していませんでした。そんな中、将来のグローバル・リーダーとして必要な要素を育むため、その機会をパッケージとして提供する拠点が必要ではないかという問題意識が生まれ、SGHを創設することになりました。一定の基準を満たす高校を国がSGHとして指定し、教育課程上の特例を認めると共に財政支援を実施。大学や企業、国際機関などと連携しながら、グローバルな社会問題やビジネス課題をテーマに横断的で総合的、かつ探求的な学習を行っている高校が対象です。
SGH事業は時の現場のニーズとまさに合致していて、自治体や学校関係者から大反響がありました。グローバル・リーダーの育成という目標をともに掲げる国と現場が、一体となって事業に取り組んだのです。教育委員会、学校関係者、生徒など多くの方から「こんな取組にチャレンジしてみたかった」、「目指そうとしていた方向を後押ししてもらえた」といった意見をいただきましたが、国の取組をきっかけに、教育現場が活気づいていく実感が持てたことは、大きなやりがいでした。

山川 喜葉

YAMAKAWA Yoshiha

文部科学省
初等中等教育局幼児教育課企画調整係長
平成22年入省【Ⅰ種法律区分】
平成28年12月1日時点

現在は幼児教育課で、内閣府や厚生労働省と連携しながら幼児教育の質の向上に取り組む。各自治体に幼児教育センターを設置したり、幼児教育アドバイザーの配置を促進したりするなど、幼児教育の体制整備を支援。その他、パリに本部を置くOECD(経済協力開発機構)の幼児教育ネットワークに日本国として参加し、各種調査や事業の実施に協力している。