国家公務員 CAREER GUIDE

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安全保障という大きなフィールドで、
あらゆる知識・知恵を
結集して立ち向かう。

私自身は、地元に基地があるとか、自衛官の方が身内にいたということもなく、もともと防衛省を身近に感じていたというわけではありませんでした。しかし、将来どのような仕事に就くべきなのかを考えている中で、安全保障の分野に触れたことがきっかけで興味をもった防衛省の業務には、何かしっくりくる部分があると感じました。
私が就職先を選ぶ際に重視していたのは、「これからの人生で長い時間を費やす意義をその仕事に見いだせるか」ということ。国家の根幹に関わる防衛省の仕事は、そうした意味で自分の人生を賭ける意義があると思えました。また、これからも成長していくことが確実な分野であったことも魅力的でした。
また、業務の内容だけでなく、勤務されている人の魅力も防衛省を選ぶ大きな決め手となりました。「組織で働く」ということは、「その組織の人たちと協力して物事を進めていく」ということですから、先輩や上司に当たる人が、自分から見て尊敬できる人であることはとても重要だと思います。私の場合、多くの防衛省職員の方々と話をする中で、防衛省には価値観を共有することができる方、尊敬できる方が多いと感じたことが入省の決め手となりました。このように、私が防衛省を志した理由はどちらかというと直感に近いものだったかもしれません。でも、10年近く勤務した今振り返って、当時の自分の直感は間違っていなかったと感じています。

防衛省の業務の中で米国との関係は常に重要な部分を占めています。特に、近年はアジア太平洋地域への米軍のリバランスを踏まえた米軍再編や、平素から有事に至るまでの切れ目の無い防衛協力のあり方など取組むべき課題は更に大きくなっており、私自身もこれまでに日米同盟強化に繋がる仕事に携わってきました。
例えば、米軍再編の一環である、沖縄からグアムへの海兵隊の移転事業に携わった時には、ちょうど移転計画の見直し作業が始まったところでした。この移転計画は、直接沖縄の基地負担の軽減につながること、また、そのために我が国も28億ドルの資金を拠出することから、防衛省にとって大きな事業です。見直し作業の中では、米国防省の政策サイドとの調整だけではなく、現地で基地の建設計画を検討するコンサルタント等を含め多くの方の協力が必要であり、その調整に苦労しましたが、結果として沖縄の早期負担軽減につながる建設計画と、日本の資金拠出が意義あるものとなる、新しい計画を作ることができたと考えています。
また、米軍のオスプレイという新型の航空機が沖縄の普天間飛行場に配備される際、その前に墜落事故が起こってしまったことで配備に不安の声が上がる一方、オスプレイが配備されないことで在日米軍の抑止力に穴を空ける事は避けなければいけない状況でした。このため、日本政府としてこの航空機の安全性を検証し、国民の方々に納得してもらうことが私の仕事となりました。「安全性の検証」といっても、私自身に航空機に関する専門的な知識があるわけではないことから、防衛省や政府関係者のみならず、多くの方々の協力を得て進めていく必要がありました。専門家の知見を借りながらの航空機や事故に関する情報の分析作業や、在日米軍や海兵隊の部隊の協力を得た体験搭乗などの様々な情報提供を通じて透明性の向上を図った甲斐あって、オスプレイは無事配備され日米同盟の抑止力維持における重要な一翼を担っています。
これらの仕事は、私が防衛省で任された初めての大きな仕事でしたが、共通して強く感じたのは、仕事を円滑に進める上で良好な人間関係が不可欠だということです。自分一人の能力には限界がありますが、多くの協力者を得ることで、自分の想像を超えた素晴らしい成果が得られることを、身をもって実感した貴重な経験であり、様々な分野の方が関係する安全保障行政に携わる上での醍醐味ではないかと考えています。
今は、会計課の予算班で陸上自衛隊の予算編成作業を担当しています。厳しい財政状況の中で、防衛省にとって真に必要な予算は何なのか、そしてそれを確保するためにはどうしたら良いかを考える日々です。各年度約5兆円という防衛予算を扱う仕事ですが、常に納税者の理解を得られるかという観点を忘れることなく、取り組んでいきたいと思っています。

星野 玲菜

HOSHINO Rena

防衛省
経理装備局会計課
2005年入省【Ⅰ種法律区分】

これまで、在日米軍再編や、陸上自衛隊の予算編成等に従事。入省6年目にはアメリカ留学を経験し、公共政策学を学ぶ。
日本の安全保障をめぐる状況が刻々と変化し、今後、防衛省にさらに多くの役割が求められていく中、置き去りにされないよう、自身も更に成長していきたいと語る。