国家公務員 CAREER GUIDE

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あるべき「金融」の姿を考える。
よりよい「金融」の実現のために奮闘する毎日。

国家公務員になる前は、政府系金融機関に勤務していました。そんな私が、金融庁で働くことを選んだ理由は二つあります。一つは、リーマンショックに端を発する世界金融危機の経験を踏まえ、危機の再発を防ぐ金融制度の枠組みを模索したいと考えたことです。もう一つは、地域の中小企業などに適切に資金が行きわたるよう、金融の円滑化に貢献したいと考えたことです。かつて金融機関で融資業務に携わっていた私は、どちらも非常に重要なものであると肌で感じていました。
前職では、地域の中小企業向けの融資を担当していました。当時、リーマンショックに端を発する金融危機から数年が経っていましたが、中小企業の景況感は決して良いとは言えず、厳しい経営を強いられている企業も多くありました。こうした、地域の中小企業が直面する困難を目の当たりにして、中小企業や地域経済のために金融機関-あるいは「金融」-にできることは何であるのかを考えるようになりました。
そもそも、金融危機の発生は可能な限り防ぐべきであり、そのためには金融制度を改善して金融機関・金融システムのリスク耐性を一層高める必要があります。また、金融機関が中小企業の経営に資するかたちで資金を提供できるようにするためには、個々の金融機関の行動への働きかけも重要です。考えを進めれば進めるほどに、私の問題意識を解決するためには、多様なツールと幅広い視野が必要であると感じました。
このため、金融に関する企画立案から金融機関に対する検査・監督、金融規制を巡る国際交渉など、幅広い業務を行う金融庁を志望しました。

前職の経験に縛られず様々な経験ができることが、金融庁の仕事の大きな魅力です。現在私は、大規模な金融機関を対象とするグローバルな監督規制の策定について海外当局と議論を行い、業界調整を行う業務に携わっています。これまで英語とは縁遠い生活を送ってきましたが、突然、海外当局の担当者と英語で話をする仕事を与えられ、言語環境一つをとっても非常に幅が広がりました。また、国際交渉の中で意思決定がなされる過程や、金融危機後の金融当局の意識の変化などを垣間見ることができ、とても有意義で勉強になる経験をさせてもらっています。
一つ一つ自分の手で確認し理解しながら、カウンターパートを説得するという、ある意味地道な作業にもやりがいを感じます。金融庁では専門的な知識を要する仕事も多いため、資料をひとつ読むにも時間をかけて調べなければ理解することはできませんし、理解していなければ、金融機関はもとより、海外当局の賛同が得られる提案はできません。限られた時間の中で、どこまで理解し、どのように説明すれば説得力のある提案になるのか考えることは、地道な作業ではありますが、意義のある仕事だと思っています。
今後の目標は、日本のみならず世界の金融の現状や課題について理解し、自分なりに貢献できる仕事を増やすことです。将来的には、日本経済・社会全体にとって「あるべき金融とは何か」という視点から仕事の判断ができるようになりたいですね。

定本 礼子

SADAMOTO Reiko

金融庁
監督局総務課監督企画室
2013年入庁【経験者採用試験】

「多様性」を支える社会制度の設計に興味を持ち、大学時代は多様な価値観の理論的な裏付けを行う社会倫理学を専攻。大学在学時の就職活動においては、多様な経済主体を支えるインフラである金融に関心を持ち、金融機関を志望。金融庁入庁までは、政府系金融機関に勤務し地域の中小企業への融資業務に従事してきた。