ブックタイトルイクメンパスポート2019

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イクメンパスポート2019

代替の依頼をしました。先ほど申し上げた通り、人事は仕事内容が幅広く、専門的な知識も要する業務です。加えて、隊員が休業を取る時期は年度末から年度始めの繁忙期にあたります。そのため、女性隊員をサポートに付け、2人体制にしました。
 人事業務経験者だからといって1人に任せてしまうことで、負担がかかり過ぎては申し訳ないという思いがありました。気持ちよく仕事ができるように、そして、取得者も、安心して育児に専念できるように着意し、新たな体制にしました。
自分の育児経験を話すことも大事
 私自身、別の職場の時でしたが、妻の出産前後に「男の産休」を取得した経験があります。常日頃から、隊員たちに休憩時間や個人面接の時に「男の産休」の取得経験や自分の子育てについての考えを伝えています。
 たとえば、本部管理中隊では当直や演習等で、家を留守にすることが多いため、その分、普段はしっかりと家族サービスをするように。ときには奥さんを育児から解放させてあげるように。などということです。
 このような、隊員とのコミュニケーションが、育児休業を取得しやすい雰囲気をつくり、相談のしやすさに結びつき、育児休業を広めていくひとつの方法でもあると考えています。
申し出をあたたかく受け入れて
 私は現在40代半ばで、この世代は未だ、「男性が育児休業を取得するのには抵抗がある」「あり得ない」という、古い価値観を持っている人もいるかもしれません。しかし、少子化が進み、将来の日本のことを考えると、その様なことを言っている場合ではなく、女性が子どもを生みやすく、夫婦が協力して育てられる環境をつくり、整えていかなければならないのです。
 上司の方は、育児休業の相談をされたときには、様々な不安が頭をよぎるでしょう。しかし、おめでたいことですので、あたたかく受け入れてほしいと思います。「周りに迷惑を掛けるからダメ」「忙しくなるから無理」ではなく、組織、チームで、カバーできるはずです。
 現在、育児休業明けの隊員は、衛生小隊に勤務し、他の隊員に感謝する気持ちを持ちながら以前にも増して、任務に精力的に取り組む姿が見られます。
 今後も当隊員に続く育児休業取得者が出ることを期待しています。