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TPP政府対策本部 
 
TPPに関するQ&A
 この説明は、現時点(2013/06/11)で日本政府が把握している情報に基づいたものです。

下記の一覧からご覧になりたい項目をクリックすると該当コーナーに移動します。

Q1 TPPとは何ですか?
Q2 今回政府がTPP交渉参加を決めた基本的な考え方を教えて下さい。
Q3  TPPに日本が参加するメリットは何ですか?
Q4  TPPに日本が参加する経済的メリットはいくらぐらいありますか? 
Q5  最も成長が期待できる大国の中国やインドが参加しないTPPに参加するのですか? 
Q6  日本のTPP参加に当たって、日米両国が合意した内容はどのようなことですか? 
Q7  TPPに参加することで、心配されている点について説明して下さい。 
 Q7-1 貿易の自由化で、日本の食品の安全、安心が脅かされませんか? 
 Q7-2  TPPで、日本の公的医療保険制度や薬価制度などの医療の安心が脅かされませんか? 
 Q7-3 TPPで関税が撤廃されたら、お米など、これまで日本が守ってきた農産物が壊滅し、食料の自給ができなくなるのではないですか? 
 Q7-4 TPPで、「単純労働者」や「質の悪い医師や看護師」が入国しやすくなったり、労働条件や環境基準が低下したりしませんか?
 Q7-5  ISDS条項で、投資家から訴えられて、国や自治体が巨額の賠償を請求されたり、制度変更を求められたりするのではありませんか? 
 Q7-6  TPPで、外国企業が公共事業にたくさん参入しませんか?
Q8  政府のTPP交渉に関する情報提供はどのようにしていきますか? 


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Q1  TPPとは何ですか? 
 1  TPPとは、環太平洋パートナーシップ(Trans-Pacific Partnership)協定の略で、太平洋を取り囲む国々の間で、モノやサービス、投資などが出来るだけ自由に行き来できるよう、各国の貿易や投資の自由化やルール作りを進めるための国際約束(条約)です。
 2   現在、そのような国際約束を結ぶため、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、カナダの11か国が交渉しているところです。
 3   TPPの議論の内容には、国民のみなさんの関心の高い関税の取扱い(物品市場アクセス)のほか、国境を越える投資(※1)やサービス貿易(※2)に関するルール作り、知的財産の保護、貿易や投資の促進を目的として環境や労働の基準を低くしないことを約束するルールなど、幅広い分野の約束が含まれます。
 4  日本は、現在交渉に参加している全11か国における交渉参加受入れのための国内手続が完了次第、交渉に参加することになっています。具体的な交渉入りの日時は未確定ですが、本年7月下旬には、正式に交渉に参加できる見通しです。


(※1)例えば、海外における工場の設置、コンビニの新店舗の開設
(※2)例えば、インターネットを通じたオンライン英会話サービス

(参考)
・EPA/FTAパンフレット (外務省ホームページにリンク)
・TPP協定交渉の現状 (当ホームページの掲載コーナーにリンク)
・TPP協定交渉の分野別状況 (当ホームページの掲載コーナーにリンク)

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Q2  今回政府がTPP交渉参加を決めた基本的な考え方を教えてください。 
  安倍総理は、TPP交渉参加に当たり、次のように述べています。「アジア太平洋地域における新たなルールをつくり上げていくことは、日本の国益となるだけでなく、世界に繁栄をもたらすものです。日本は世界第3位の経済大国です。一旦交渉に参加すれば必ず重要なプレイヤーとして、新たなルール作りをリードしていきます。日本には、美しい田園風景、農村の伝統・文化、国民皆保険制度を基礎とした社会保障制度という世界に誇るべき国柄があり、これらの国柄は断固として守ります。」
 また、安倍総理は、以下の5つの基準についても、交渉を通じて守っていくことを明言しています。
・自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
・国民皆保険制度を守る。
・食の安全安心の基準を守る。
・国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。
・政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。
 TPP交渉においては、交渉力を駆使し、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めていくことにより、経済成長や生活の豊かさの実現など、国益にかなう最善の結果を追求していきます。

(参考)
・TPP協定により我が国が確保したい主なルール(外務省ホームページにリンク)
・安倍総理記者会見(平成25年3月15日)(首相官邸ホームページにリンク)

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Q3  TPPに日本が参加するメリットは何ですか? 
 1  TPPが目指すものは、太平洋を、自由に物やサービス、投資などが行き交う海とすることであり、世界経済の約3分の1を占める大きな経済圏を生み出すことです。日本は、少子高齢化などを背景に、将来的に国内市場が縮小していくことが心配されています。日本が、今後、力強い経済成長を実現するために、TPPを通じて、アジア太平洋地域の経済成長を取り込むことはきわめて重要です。
 2  具体的なメリットとしては、以下のようなことが考えられます。
 ①  関税が撤廃され、貿易手続が簡素化されることで、衣食住にかかわる多くの商品が安く購入できるようになります。
 ②  輸出相手国の貿易手続や、ビジネスマンの入国・滞在手続が迅速化・簡素化され、投資ルールが整備されることで、大企業のみならず、すぐれた技術を有する中小企業もアジア太平洋地域の広大な市場に進出することが容易になります。また、流通などのサービス産業も海外に進出し易くなります。
 ③  輸出相手国の関税が撤廃され、貿易手続きが簡素化されることで、日本の優れた工業製品などを輸出しやすくなり、その結果として、国内の雇用や収入にも好影響を与えることが期待されます。また、世界的に評価の高い日本の高品質の農林水産物も海外に輸出しやすくなります。
  (写真提供:東京都港湾局) 
 ④  知的財産保護のルールが整備されることで、世界的に評価の高い日本のアニメ・ゲームなどのコンテンツや、長年の努力で築きあげてきたブランド・商標などを守ることができます。
 3  このように、TPPは、日本にとって、輸出・輸入の双方やルールの面でメリットがあり、経済成長や生活の豊かさの実現に資するものと考えています。

(参考)
・平成24年4月~7月に行った意見交換において出された意見の取りまとめ(期待されるメリット抜粋)(当ホームページの掲載コーナーにリンク)

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Q4  TPPに日本が参加する経済的メリットはいくらぐらいありますか?
1  TPP交渉では、輸入品に対する関税やサービス貿易にかかる規制を削減・撤廃するだけでなく、投資、知的財産、政府調達などの分野のルール作り、さらに環境や労働等の新しい分野を含む21分野で交渉が行われています。このような多岐にわたる分野の交渉結果がもたらす複雑な経済効果を計算することは困難であり、信頼できる試算手法は世界的にも確立していません。
2  しかし、これら多くの交渉分野のうち、関税の削減・撤廃がもたらす経済効果については、GTAP(ジータップ)(Global Trade Analysis Project:世界貿易分析プロジェクト※)モデルを用いて試算する手法が世界的に確立されています。

※GTAPモデルは、WTO等の国際機関や日米欧等の主要国政府においてこれまでも経済連携の効果を試算するための世界的に確立された計算手法として用いられてきました。
3  平成25年3月、政府は、TPPによる関税撤廃の経済効果について、このGTAPモデルを用いた政府統一試算を公表しました。この試算では、①関税撤廃の効果のみを対象とする、②関税は全て即時撤廃する、③追加的な国内対策を計算に入れない、という極めて単純化された仮定を置いた上で、平成25年3月時点のTPP交渉参加国11か国と日本がお互いに関税を全て撤廃した場合の経済全体への効果、農林水産業の国内生産額への影響を算出しました。 
4  この試算では、関税撤廃に伴い、農林水産物の生産額が3.0兆円減少するものの、その生産減少額も含めたトータルの数字として、日本経済全体では、実質GDPが0.66%、3.2兆円分底上げされることが示されています。この実質GDPの増加のうち、消費の拡大が3.0兆円のプラスとなっており、多くの消費者が恩恵を受けることが示されています。
5  また、既に述べたように、多岐にわたる分野の交渉結果がもたらす複雑な経済効果を計算する手法は世界的にも確立していませんが、PECC(太平洋経済協力会議、APEC参加メンバーを中心に25か国・地域の産官学で構成される国際組織)が一つの試みとして発表した国際共同研究によれば、関税撤廃に加えて、①非関税措置の削減、②投資・サービスの自由化、を含めると、TPPに日本が参加した場合の経済効果は、実質GDPの2%、1,050億ドル、約10兆円、底上げされるとの試算結果が示されています。

(参考)
・関税撤廃した場合の経済効果についての政府統一試算(当ホームページの掲載コーナーにリンク)
・農林水産物への影響試算の計算方法について(当ホームページの掲載コーナーにリンク)
・PECC試算の概要(当ホームページの掲載コーナーにリンク)

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Q5  最も成長が期待できる大国の中国やインドが参加しないTPPに参加するのですか?
1  TPP交渉への参加は、アジア太平洋地域の成長を日本に取り込み、日本経済の成長と国内雇用の増大を実現するものであるとともに、将来のより大きな構想であるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP(エフタープ)※)の実現に向けた、地域の新たな貿易・経済活動のルールのたたき台となるものです。

※FTAAP:アジア太平洋自由貿易圏(Free Trade Area of the Asia-Pacific :FTAAP)構想とは,中国などの大きな成長市場を含むアジア太平洋地域において,関税や貿易制限的な措置を取り除くことにより,モノやサービスの自由な貿易や,幅広い分野での経済上の連携の強化を目指すものです。
2  同時に、政府は、アジア太平洋地域で取組が進展しており、中国やインドも参加している東アジア地域包括的経済連携(RCEP(アールセップ)※)や、日中韓FTA(※)についても、FTAAPの実現に向けた重要な地域的取組と考えており、これらの経済連携についても同時並行的に進めています。

※RCEP:東アジア地域包括的経済連携(Regional Comprehensive Economic Partnership)とは、ASEAN10か国(ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム)+6か国(日本,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,インド)が交渉に参加する広域経済連携です。

※日中韓FTA:日本、中国、韓国 が交渉に参加する経済連携です。
3  アジア太平洋地域で進むこれらの主要な経済連携の取組が相互に刺激し合い、FTAAPの実現に向け、アジア太平洋地域全体で活発な動きが展開されていくことが期待されます。

(参考)
・第18回APEC首脳会議「横浜ビジョン~ボゴール、そしてボゴールを超えて」首脳宣言(骨子)(平成22年11月)(外務省ホームページへリンク)
・RCEP(外務省ホームページへリンク)
・日中韓FTA(外務省ホームページへリンク)

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Q6  日本のTPP参加に当たって、日米両国が合意した内容はどのようなことですか?
1  本年(平成25年)4月12日、日米両政府は、日本のTPP交渉参加に関する日米間の協議が成功裡に終了したことを確認しました。日米協議を通じ、日米両政府は、日本が他の交渉参加国と共に、「TPPの輪郭」で示された包括的で高い水準の協定を達成していくことを確認するとともに、日米両国が経済成長の促進、二国間貿易の拡大、法の支配の強化のため、共に取り組んでいくことを確認しました。
2  日米両国は、TPP交渉と並行して、いくつかの分野の非関税措置に取り組むこととしました。
3  また、自動車分野に関し、以下について確認しました。
・ 日米間でTPP 交渉と並行して自動車貿易に関する交渉を行うこと
・ TPP交渉の中で米国の自動車関税がTPP交渉における最も長い段階的な引き下げ期間によって撤廃され、かつ、最大限後ろ倒しされること、及びこの扱いは米韓FTAにおける自動車関税の取り扱いを実質的に上回るものとなること
4  同時に、日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品といった二国間貿易上のセンシティビティが両国にあることを認識しつつ、TPPにおけるルール作り及び市場アクセス交渉に共に緊密に取り組むことで一致しました。

(参考)
・TPPの輪郭(外務省ホームページへリンク)
・日米の共同声明(当ホームページの掲載コーナーへリンク)
・日米協議の合意の概要(当ホームページの掲載コーナーへリンク)
・日米間の協議結果の確認に関する往復書簡(仮訳)(当ホームページの掲載コーナーへリンク)
・自動車貿易TOR (仮訳)(当ホームページの掲載コーナーへリンク)

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Q7   TPPに参加することで、心配されている点について説明して下さい。
   (参考)
・TPP協定において慎重な検討を要する可能性がある主な点【PDF:162KB】
・平成24年4月~7月に行った意見交換において出された意見の取りまとめ(デメリットとして指摘される点抜粋)【PDF:2,795KB】
Q7-1  貿易の自由化で、日本の食品の安全、安心が脅かされませんか?
1  政府は、科学的な根拠に基づき、必要な措置を適切に実施し、輸入食品を的確に監視して、食品の安全を守ってきています。
2  輸入食品の安全を確保するための措置を実施する権限は、WTOの「衛生植物検疫措置に関する協定」(SPS協定)において、我が国を含む各国に認められています。また、同協定では、科学的に正当な理由がある場合には、国際基準を上回る基準を設定することも認められています。
3  政府が現時点で得ている情報では、現在のTPP交渉においては、このWTOのSPS協定の権利義務を強化発展させる観点から、具体的には、食品の安全性に関するリスク評価の透明性の向上や、国際基準との調和や情報共有、政府間の紛争の解決など、衛生植物検疫のルールに関することが議論されており、食品添加物、残留農薬基準、BSEに関する牛肉輸入基準、遺伝子組み換え(GMO)食品の表示義務といったような、個別の食品安全基準の緩和は議論されていません。
4  こうした状況の下では、TPPにおいて、参加国が、WTO・SPS協定で認められている必要な措置を実施する権限を放棄させられるようなことは考えにくいですが、いずれにせよ、TPP交渉において、国民の食の安全が損なわれることのないよう、国際基準や科学的な根拠を踏まえて対応し、国民の安心の確保に努めます。
5  なお、いわゆる「ラチェット条項(※)」は、一般的に、投資、サービス分野において規定されているものであり、衛生植物検疫が規定される分野とは直接には関係ありません。したがって、食品安全の基準を一度緩和すると、ラチェット条項により、再び厳しくすることはできなくなるということはありません。

※ラチェット条項:ラチェット(爪車)とは、「逆方向回転を防止する一種の歯車(広辞苑から抜粋)」のこと。転じて、規制措置の水準を自由化と逆の方向に後退させない規定がラチェット条項と呼ばれている。

(参考)
・WTO/SPS協定(農林水産省ホームページへリンク)
・各国の遺伝子組み換え食品表示義務の有無(平成25年5月現在)【PDF:78KB】

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Q7-2  TPPで、日本の公的医療保険制度や薬価制度などの医療の安心が脅かされませんか?
   【公的医療保険】
1  政府が現時点で得ている情報では、TPP交渉においては、公的医療保険制度のあり方そのものなどは議論の対象になっていません。また、これまで日本が締結してきた経済連携協定においても、公的医療保険制度については、金融サービスの自由化について定める規定等から除外しています。
2  政府としては、日本が誇る国民皆保険制度を維持し、安全・安心な医療が損なわれることのないよう、しっかりと主張していきます。国民皆保険制度は、日本の医療制度の根幹であり、この制度を揺るがすことはありません。

※米国の政府関係者からは、TPPは、①日本や他の国に自国の医療保険制度の民営化を強いるものではない、②いわゆる「混合診療」を含め民間の医療サービス提供者を認めることを要求するものではない、という旨の発言がこれまでもなされています。
   【薬価制度】
3  医薬品及び医療機器の保険価格(薬価等)の決定制度について、制度が変更を強いられ価格が高くなるのではないか、との懸念が聞かれます。TPP交渉では、制度の透明性などを担保することについて提案している国があるとの情報もありますが、既に日本では、公開の中央社会保険医療協議会においてルールを決めるなど、透明、公正な手続により薬価などの決定を行っています。
4  また、医薬品の知的財産権の強化により、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の発売が遅れるのではないかとの懸念も聞かれます。TPP交渉では、医薬品のデータ保護期間(※)についても議論されているようですが、例えば、既に締結されている米韓FTAでは、保護期間は少なくとも5年とされています。これに対し、我が国では、これより長く実質8年間の保護期間を設けています。

※新薬の承認後、一定期間、新薬を開発した企業の提出したデータを後発医薬品の承認のために使用しない(ジェネリック医薬品が承認されない)こと。
5  TPP交渉においては、日本政府としては、薬価等の高騰を招くようなルールを受け入れるようなことがないよう、必要に応じ立場を同じくする他の交渉参加国と協調しつつ、しっかりと対応します。

(参考)
・ウェンディ・カトラー米国通商代表補のAPCAC 2012米国アジア・ビジネスサミットでのTPPに関する発言(2012年3月14日)(英語)(在日米国大使館ホームページへリンク)
・TPP交渉参加国の公的医療保険制度等(外務省ホームページへリンク)
・「医薬品へのアクセスの拡大のためのTPP貿易目標」(本年9月12日米通商代表部(USTR)公表)(公文書中の個別項目(仮訳))(外務省ホームページへリンク)

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Q7-3  TPPで関税が撤廃されたら、お米など、これまで日本が守ってきた農産物が壊滅し、食料の自給ができなくなるのではないですか?
1  安倍総理は、平成25年2月に行われた日米首脳会談において、オバマ大統領との間で、①日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品といった、二国間貿易上のセンシティビティが両国にあること、②最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであること、③TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することは求められないこと、の三点を明示的に確認しました。
 2  これらを踏まえ、安倍総理は、TPPの交渉参加の判断に際し、「『聖域なき関税撤廃が前提』とされるものではない」との認識に至りました。
3  それぞれの国には、国柄があり、守るべきものがあります。また、食料を安定して供給していくことを将来にわたって確保していくことは、国民に対する国家の最も基本的な責務です。日本政府は、日本の「食」と「農」を守るため、TPP交渉において、強い交渉力を持って、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益を最大限に実現するよう全力を挙げて交渉に当たります。
4  また、TPP交渉のいかんに関わらず、日本の農林水産業を取り巻く状況は、農業従事者の減少、高齢化の進展、耕作放棄地の増大(参考資料へリンク)など、厳しい状況にあり、農業の活性化を図っていくことは、極めて重要な課題です。政府においては、「農林水産業・地域の活力創造本部」(首相官邸サイトへリンク)などにおいて、農林水産業を成長産業とするための方策のほか、美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承するための方策、食の安全、消費者の信頼を確保するための方策について検討していきます。

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Q7-4  TPPで、「単純労働者」や「質の悪い医師や看護師」が入国しやすくなったり、労働条件や環境基準が低下したりしませんか?
1  現在、TPP交渉で、単純労働者の移動や医師や看護師など個別の資格の相互承認(国家の資格・免許などをお互いに認め合うこと)についての議論はなく、いわゆる「単純労働者」や「質の悪い医師や看護師」などが入国しやすくなることはありません。

※米国の政府関係者は、TPP交渉で単純労働者の受入れや、他国の専門資格を承認することを求めることはないと明言しています。
2  人の移動についての議論はされていますが、これは、ビジネスマンの出張や海外赴任などに関する手続等を容易にすること等を主眼として議論されているものです。
3  労働条件や環境基準については、貿易や投資を促進することを目的に、環境基準や労働者の権利保護の水準を引き下げないようにすることなどが議論されているようです。したがって、むしろ不当な労働条件の下での輸出拡大や環境基準切り下げの防止等の効果が期待されます。

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Q7-5  ISDS条項で、投資家から訴えられて、国や自治体が巨額の賠償を請求されたり、制度変更を求められたりするのではありませんか?
1  ISDS条項とは、投資協定や経済連携協定において、投資家(民間企業など)とその投資を受け入れている国との間で、協定に関する争いが生じた場合に国際仲裁を活用して争いを解決する仕組みを定める規定です。
2  これまで、日本は、合計で25の投資協定や経済連携協定(EPA)を結んでいますが、そのうち24の協定でISDS条項を設けています。これは、海外で活躍している日系企業が、進出先国の協定に反する規制やその運用により損害を被った際に、その投資を保護するために有効な手段の一つになるものと考えているからです。
3  日本が結んでいる協定では、争いの解決法として、相手国の制度を変更させるのではなく、投資家が被った損害の賠償や原状回復という形がとられています。かつて日系企業の子会社も、このISDS条項を活用し、損害賠償を勝ち取った例があります(Saluka Investments BV 対チェコ、2006年3月17日仲裁判断)。
4  仲裁は、投資紛争解決国際センター(ICSID)など、中立的な仲裁機関を通じて行われます。ICSIDが世界銀行の傘下であることから、米国に有利な判断が下されるのではないかとの懸念も聞かれますが、そもそも、ICSIDは、仲裁のための行程管理など事務的なものを行い、仲裁の判断は行わないため、そのような指摘は当たりません。また、通常、国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)やストックホルム商業会議所仲裁協会(SCC)、国際商業会議所(ICC)など、ICSID以外の仲裁規則・機関を選ぶこともできます。
5  我が国の環境基準、食品安全基準などがISDS条項の対象になるのではないか、という懸念もよく聞かれますが、ISDS条項は投資に関係する分野の紛争解決の手段であり、環境、食品安全(衛生植物検疫等に関連する分野)などは、投資のルールに反しない限り、ISDS条項の対象とはなりません。また、投資家に具体的な損害が生じていない場合は訴えることができません。投資家に具体的な損害が生じた場合も、賠償などが命じられるのは、正当化されない外資規制など投資に関する義務違反が行われた場合などに制限されます。
6  なお、交渉の中で、特定の措置について自由化の対象外とすることも可能です。これまでの日本が結んでいる協定では、公的医療保険制度は投資分野の義務から除外されており、ISDS条項の対象とはなっていません。

(参考)
・国家と投資家の間の紛争解決(ISDS)手続の概要(外務省ホームページへリンク)

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Q7-6  TPPで、外国企業が公共事業にたくさん参入しませんか?
1  日本は、WTO政府調達協定(GPA)(※)に加盟しており、既に、国や都道府県・政令指定都市による一定額以上の公共事業等については、外国企業も日本企業と同じ条件で参入できるようになっています。

※WTO政府調達協定(GPA):公共事業を含む政府調達(国・地方など)を外国企業にも開放することを目的とする協定、加盟国は2013年1月で42か国(TPP交渉参加国では米国、カナダ、シンガポールのみ。)
2  しかしながら、これまで日本の公共事業への外国企業の参入実績(参考資料へリンク)はわずかです。また、GPAで求められる英語等による事務対応としては、調達物件の名称・数量・入札期日等を公示(参考資料へリンク)することのみです。
3  なお、各国の政府調達のルールを整備することで、日本企業がアジアの公共事業等を受注しやすくなり、今後予想されるアジアの膨大なインフラ市場への参入が促進されることが期待されます。
4  仮に、日本の政府調達のルールに影響を与え得るような議論がなされる場合には、日本の特性を踏まえ、しっかりと対応していきます。

(参考)
・WTO政府調達協定(GPA)の概要(外務省ホームページへリンク)
・世界の建設市場の動向【PDF:106KB】

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Q8  政府のTPP交渉に関する情報提供はどのようにしていきますか?
1  これまで得られた情報については、相手国との信頼関係に配慮しつつ、分かり易く正確な情報提供を行うべく、政府としては努力してきています。これまでも、出せる情報は出すとの姿勢で、できるだけ多くの情報を、官邸、内閣官房、外務省などのHPに掲載してきており、また、TPP交渉への参加に当たっては、安倍総理自ら記者会見(首相官邸サイトへリンク)において、TPP交渉に参加することについての考え方をご説明いたしました。
2  これまでも各種団体との意見交換や、都道府県などへの説明者の派遣、地域シンポジウムへの参加などを行ってきており、頂いたご意見については、取りまとめて公表してきています。
3  TPP交渉参加国は、会合の開催に合わせ利害関係者との会合(ステークホルダー会合)を開催したり、会合の終了後に記者会見を行ったりするなど、随時、情報を発信しています。日本が正式に交渉参加した後は、条文案や各国の提案など、交渉参加国との関係上、公表できないこともありますが、情報管理のルールに従い、可能な限り情報提供いたします。

(参考)
・内閣官房TPP政府対策本部ホームページ
・外務省ホームページ

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 内閣官房(TPP政府対策本部) 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話(03)5253-2111