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「新しい国民との直接対話に係る論点ペーパー」
行 政 改 革 |
我が国財政は引き続き厳しい状況であることに加え、少子高齢化の進展により、政府の支出規模や国民負担が今後増大していくことが見込まれます。このため、各般にわたる行政改革を徹底し、将来世代に負担が回されることのないよう、徹底した効率化・合理化が必要です。
現在、政府は、「官から民へ」、「国から地方へ」という理念の下、行政改革推進法等に基づき、簡素で効率的で「筋肉質」の政府を実現するため、以下のような行政改革に取り組んでいます。 |
1. | 規制改革 | |||
(1) | 改革の必要性 | |||
規制改革は、規制によって困難であった革新的なビジネスモデルや製品・サービスの創造、新たな雇用の創出、消費者・利用者の選択肢の多様化や利便性の向上等を可能とするものであり、これらを通じて、豊かで質の高い国民生活の実現や日本経済・地域経済の活性化に貢献するものである。 | ||||
(2) | 改革の内容 | |||
・ | 規制改革については、これまで10年以上にわたり、政府と規制改革に関し優れた識見を持つ有識者会議とが連携し、積極的な取り組みを進めてきており、これまでにのべ約6,500項目の改革事項が決定されている。 | |||
・ | 新たな有識者会議である規制改革会議が本年1月に発足し、同会議において、国民が改革の成果を肌で実感できる規制改革について、消費者・生活者の現場の要望等をも踏まえ、現在、審議を行っているところであり、本年5月下旬頃に第1次答申が取りまとめられる予定である。 | |||
・ | 政府としては、規制改革会議からの答申等を踏まえ、本年6月頃に新たな規制改革に関する3か年計画を策定する予定である。 | |||
(3) | 改革への意見・評価(新聞報道等における指摘事項の概略) | |||
・ | 日本はまだ規制天国。民主導による経済全体の底上げや、成長を阻む要因となっている規制を取り除くことにより、構造改革の先にある我が国の展望が切り拓かれる。 | |||
・ | 医療、農業、教育、法律サービスなど官の関与が強く残る分野について規制改革を積極的に進めなければならない。 | |||
・ | ライブドア事件や耐震偽装事件などで企業活動の規律強化や安全規制を求める声が強まっている。 | |||
・ | 規制改革の結果として、競争の激化等により、賃金格差などの格差拡大が助長されている。 | |||
2. | 官の役割、民の役割 〜政策金融改革を例として〜 | |||
(1) | 改革の必要性 | |||
政策金融は、金融的手法によって一定の政策目的を達成する政策実現手段であり、民間金融機関のみでは適切な対応が困難な分野に対して資金供給を行うものであるが、資金の流れを「官から民へ」改革し、経済全体の活性化につなげていくため、「民間にできることは民間に」委ねるとの観点から、抜本的な改革が必要である。 | ||||
(2) | 改革の内容 | |||
・ | 平成20年度において、現行政策金融機関(商工組合中央金庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、公営企業金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、国際協力銀行及び日本政策投資銀行)の組織及び機能を再編成する。 | |||
・ | 商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行を完全民営化、公営企業金融公庫を廃止し、これらの機関の機能を政策金融の外に切り出すとともに、政策金融の機能を新たに設立する株式会社日本政策金融公庫に担わせることとする。(沖縄振興開発金融公庫については平成24年度以降に統合。国際協力銀行の政府開発援助機能は独立行政法人国際協力機構に担わせる。) | |||
・ | 改革を実現するための政策金融改革関連法案を今通常国会に提出した。 | |||
(3) | 改革への意見・評価(新聞報道等における指摘事項の概略) | |||
・ | 「官から民へ」を掲げ、政府部門の資金の流れを効率化する大改革は大詰めに差し掛かっている。 | |||
・ | 統合で新たに大きな政府系金融機関が生まれただけ、という結果に終わらせないために、融資規模の縮小や重複する店舗、人員の合理化に、具体的な計画を立てて取り組む必要がある。 | |||
・ | 中小企業、農林漁業者への融資など、国民生活に深く関わる金融機関の統合、民営化は、従来の利用者からの不安の声も強い。 | |||
3. | 公務員制度改革 | |||
(1) | 改革の必要性 | |||
・ | 公務員制度については、いわゆる「天下り問題」をめぐる国民の不信や年功序列の役所の人事の問題に対処するため抜本的な改革が必要である。 | |||
・ | 公務員の労働基本権等の在り方に関する問題について検討を進める必要がある。 | |||
(2) | 改革の内容 | |||
絡み合った諸問題をパッケージで解決するため以下の取組を推進する。 | ||||
・ | 厳格な行為規制の導入を始めとする退職管理の適正化及び能力・実績に基づく人事管理を実現する。そのため必要な国家公務員法等改正法案を今国会に提出する。 | |||
・ | 労働基本権の在り方などについては、行政改革推進本部専門調査会において検討を進めて、4月中に中間とりまとめを行ってもらうよう要請している。 | |||
・ | 官民の人材交流を促進する。 | |||
(3) | 改革への意見・評価(新聞報道等における指摘事項の概略) | |||
・ | 公務員制度改革の基本構想は全体として納得できるものである。 | |||
・ | 公務員制度改革の論議を加速させてほしい。 | |||
・ | 新しい人材バンクの実効性は確保されるのか。 | |||
以上のほか、独立行政法人の見直し、特別会計改革、総人件費改革、国の資産及び債務に関する見直し、市場化テストの推進、公益法人制度改革などの諸改革にも取り組んでいます。 | ||||
詳しくは、行政改革推進本部事務局(https://www.gyoukaku.go.jp/)、規制改革会議(http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/index.html)のウェブサイトもご参照ください。 |