内閣官房 サイトマップ
トップページ 内閣官房の概要 所管法令 記者会見 報道発表 資料集
政策課題 国会提出法案 パブリックコメント等 情報公開 調達情報 リンク
トップページ 政策課題 新しい国民との直接対話のあり方に関する検討グループ


「新しい国民との直接対話」に関する基本的考え方 及び運営のあり方について(案)


I基本的考え方
1.意義及び位置づけ
(1)意義
「新しい国民との直接対話」(以下、「国民対話」という。)は、簡素な形で開催することを原則とする。
この原則の下、国民対話は、他の広聴手段と比較して、「直接・対面」「双方向」で実施するものであることから、双方向の対話の中で国民の理解が深まり、その上で、直接国民の意見を聴取することが可能となる。また、副次的に、国の政策過程への国民の参加意識を高めることができる。
さらに、従来型の合意形成の在り方が大きな転換期を迎え、これまでの手法では必ずしも十分に国民の意見を反映させることができないと指摘されている中にあって、多様化・分散化する国民の政策的な要望を国の政策形成・合意形成に活かす取組として、新たな役割を担うと考えられる。
 
(2)位置づけ
政策形成過程を一般化すると、1)「争点・アジェンダ形成」→2)「政策形成」→3)「実施」→4)「評価」であって、4)「評価」の後、再び1)「争点・アジェンダ形成」に戻る、循環型であるとされる。
国民対話を政策決定、実施の段階で行う場合は、「広報」としての意味合いが強くなるが、平成18年12月13日にとりまとめられた内閣府の「タウンミーティング調査委員会」の調査報告書では、広報の「役割が必要以上に重視され、(中略)広聴機能を軽視する傾向が見られ」、これが問題の一つの大きな要因であったと指摘されている。
したがって、国民対話は、基本的には、対処すべき課題を抽出する前(4)「評価」以降、2)「政策形成」の前半)、即ち、政府部内での検討を経て審議会等での結論を得る前の段階までにおいて実施するものと位置づける。
 
2.基本理念
(1)双方向性の確保
「広聴」機能を重視し、大臣等が政策を国民に対して直接説明し、国民の質問に答え、国民の意見を聞く場であることを基本とする。
主な論点、賛成・反対の立場の論拠等、事前に十分な情報を参加者に提供し、議論を活発化させる。
(2)徹底的な透明化、公正な運営
テーマ選定、参加者・発言者の選定を徹底的に透明化し、公正に行う。例えば、主な論点、賛成・反対の立場の論拠等を事前に参加者に提供するとともに、ホームページ等を通じて、一般にも公表する。また、テーマ選定、参加者・発言者の選定等を行うに当たり、各段階ごとにその経過をホームページ上等で公表し、透明化を図る。
会場だけでなく、ネット中継も行う等、多くの国民が参加可能なものとする。
 
(3)国民からの意見の適切なフィードバック
会場で出された全ての意見を議事録にして、開催後公表する。
対話の場で出された意見の政策への反映状況及びその理由などを国民に対しできる限り明らかにする。
また、出された意見・アイデアを整理して、積極的に関係者に紹介していく。この場合、情報提供を受けた者がより幅広い視点から理解が可能となるよう、テーマが相互に関連する複数回における意見については、まとめて整理を行う。
参加者へのアンケート調査を行い、当日発言しなかった参加者の意見もより広範に把握するよう努める。また、これらも活用して、個別の開催毎に、検証を行い、改善点については、次回開催に活用する。
さらに、国民対話で出された意見を、内閣府が別に実施する世論調査のテーマ選定、設問設定の参考とする。これによって、国民対話及び世論調査両者に対する国民の意識と理解が深まることが期待される。
 
3.名 称
 抜本的な見直しであることが明確となる名称に変更する。その際、大きな方向性を表す名称をメインタイトルとし、機能面に着目した名称をサブタイトルとするのも一つの考え方である。
 
II運営のあり方
4.運営の基本イメージ
(1)総論
会場については、安全面、議論を行うことに適した設備等の点に十分留意しつつ、市民会館等簡素で親近感のあるところを選び、参加者が自由に発言しやすくなるような工夫をする。
出された複数の意見を関連づけて議論を発展させていく技術を有する司会(コーディネータ)が進行する形態や、途中で参加者から意見提出を受けてこれを紹介又は発言指名をする形態等も、適切な場合は、採用する。
どのような形態にあっても、大臣と発言者の意見交換を円滑に、かつ、適切に進行するには、司会の技術が重要であることから、こうした専門技術を有する者の雇い入れを含めて、適切な司会役を確保する。
 
(2)テーマの選定及び実施主体の確定
1)総論
国民の関心が高いテーマを選ぶことは重要であるが、一方で、政府が国民の意見を聞く必要がある場合もある。テーマについては、「国民の関心が高いテーマ」と「その他政府として実施すべきと考える国政の重要テーマ」(例:財政再建、エネルギー安全保障、防衛問題等)の2種類に大きく分けて開催し、「政府が国民に聞きたいテーマ」の場合は、その旨を事前に明らかにする。
それぞれの地域によって、関心や問題意識が異なることから、開催場所に応じたテーマ選定も考慮する。
2)基本的な選定手順
内閣府から、各省庁に、(@)「HPに寄せられるもの等を参考とした国民が関心を寄せているテーマ」、(A)「その他実施すべきと考えられる国政の重要テーマ」について照会する。
上記(@)の照会結果を踏まえて、内閣府において複数候補を選定してHP上で意見募集を行う。
意見募集の結果を整理し、上記(A)と併せて「国民との対話推進会議」(仮称)(内閣官房において開催。下記6参照)においてテーマを決定し、実施府省庁を決定する。この後、実施企画・業務の請負契約の競争入札手続きを開始する。
 
(3)開催規模等
 テーマ、開催地等によって、様々な形態がありうるが、標準形としては、以下の形が想定される。
 
1)所要時間
全体で90〜120分、そのうちの持ち時間は、大臣15〜20分、賛成の立場の有識者10分、反対の立場の有識者10分、参加者から1人5分として10人程度で50分とし、残り10分間でフロアから自由に質問を受け付ける。
2)参加人数、発言人数
上記1)にかんがみ、発言者の10倍程度、すなわち100人程度を参加者規模と想定し、主催者側関係者50人と合わせて全体で150人規模を想定する。
3)インターネット等の活用
 コスト、実施会場における設備の状況等を勘案しつつ、インターネット上でのライブ中継、リアルタイムでの意見の受付等を行う等、IT技術を活用する。
 
5.NPO、地方公共団体等との連携、協働
実施企画・業務をNPO等が担う場合には、NPO等との協働案件として推進する。この場合において、NPOの持つボランティア精神を活かした運営を図る。その際、人件費等の経費節約の観点からNPOの協働案件とするものではない点に十分留意する。
地方公共団体、地域の大学、シンクタンク等との連携、協働による実施も視野に入れる。
NPOや地方公共体が主催する場に、政府が参加する形式も、状況に応じて実施する。
NPO、地方公共団体等との連携、協働により実施する場合は、事後に連携、協働に係る評価を行い、その改善点を次回の連携、協働による実施に活かす。
また、参画に高い意欲を有するケーブルテレビ局等がある場合には、積極的に対応する。
 
6.運営体制
実施実務を行う内閣府の担当室及び関係府省庁に対して、実施に関する指示等を行うため、内閣官房に「国民との対話推進会議」(仮称)を設置する。当該会議は、内閣官房副長官を議長とし、内閣府副大臣を副議長とし、各省庁の副大臣をメンバーとする。
「国民との対話推進会議」(仮称)は、テーマの選定、実施府省庁の決定、その他運営事項に関して内閣府及び関係府省庁に対して指示するとともに、開催結果、開催後の対応等についての報告を受け、実施府省庁が行う国民対話に係る業務の企画及び事後評価を統括する。さらに、各府省庁に対する基本方針の徹底、基本方針の改定案等の作成等を行う。
内閣府の担当室は、実施事務のとりまとめを行うとともに、関係府省庁と連携・共同して実務を行う。
 
7.経費支出に関する方針
(1)基本認識
「税金」を使っているという意識を請負先企業も含めて、関係者に徹底させる。
(2)民間請負の考え方
テーマ、発言者等の選定、結果のフィードバック等運営の基本に係る部分は、政府が直接行い、冊子作成、意見表明を行う有識者への謝金、会場整理、議事録作成、ネット中継実務、公表実務等は、民間請負を想定する。また、政府側において適切な司会役の候補者を確保できない場合においては、民間の請負に含める。
民間への請負に当たり、最低限必要な金額は、費目と単価を明示した上で公表するとともに、総コストに一定割合を乗じた金額を利益として計上する「一般管理費」についても、一般的な契約における割合を勘案した数値で計上、明示するなど、できる限り明確化を図る。
なお、民間への請負に当たり、再請負が不適切に行われないことを確保する。
 
(3)契約方式
 請負先企業とは、当面、個別に総額で競争入札(総合評価方式)を行うことを基本とし、このやり方を積み重ねることを通じて問題がないことを確認した上で、通年契約に移行する。
 
(4)謝金等
意見表明を行う有識者に対しては、通常の政府が関与するシンポジウム等の例に準じて謝金を支払うが、会場からの発言者への謝礼は支払わない。
 
III方針の見直し等
8.方針の見直し等
本提言を踏まえて策定される政府の基本方針については、時宜に応じて見直すこととする。
国民対話の実施については、内閣官房及び内閣府を中心にして、政府全体の取組として推進することとし、各府省庁それぞれが単独で企画・実施する国民との対話については、その名称の如何を問わず、基本方針を踏まえた運営となるよう徹底を図る。