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【平成21年度「国連持続可能な開発のための教育の10年」円卓会議(第2回)
議事要旨】

  1. 日 時:平成23年2月7日(月)10:00〜12:00
  2. 場 所:文部科学省 3階1特別会議室
  3. 参加者:
    阿部治、及川幸彦、小澤紀美子、佐藤真久、重政子、柴尾智子、竹本和彦、
    手島利夫、寺尾明人、中村絵乃、中村利雄、福島宏希、森透(13名、敬称略)
    内閣官房、内閣府、総務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、
    経済産業省、国土交通省、環境省(10府省)
  4. 議 題:
    「国連持続可能な開発のための教育のための10年」実施計画の改定案について
  5. 議 事:
    (1) 開会
    ・今年度第2回円卓会議を開催する。議長は引き続き小澤氏にお願いしたい。
    (2) 「国連持続可能な開発のための教育のための10年」実施計画の前半5年間の評価案について
    ・資料1に基づき、『我が国における「国連持続可能な開発のための教育の10年」実施計画』の改定案について説明。
    (3) 意見交換
    • 6つの観点から改訂を図ったとのことですので、ご意見をいただきたい。
    • 良い計画ができても、実際に仕組みが担保されないと意味がない。行政(省庁及び自治体)を横串にするような仕組みがしっかりしていないと実行ができていかない。つまり、行政の「つなぐ化」が必要になる。それぞれの省庁でやっておられる人材育成の試みをESDと読み直してつないでいただき、現状の関係省庁連絡会議を変えることを通じて、そのような行政の仕組みを作っていただくことができないか。
    • 地域では、地域の方々(NPOなど)がつなぐことができても霞が関では連絡会議はあるもののそれ以上はできていないのではないか。プロブレムではなくイシューの課題にどのように対応していくのか。13ページに記述されているESDのビジョンが見えないというのが課題ではないか。
    • 6ページ記述の内閣府の円卓会議で持続可能な社会のビジョンが検討されているが、政府間、国民と政府の対話によって共有されていき、オールジャパンとして取り組んでいることが大事なのではないか。円卓会議が定期的に開催されれば、様々なステークホルダーがつながる場になると思われる。
    • リオの10原則、環境教育推進法、国土交通省でいえば参加型のまちづくりの方策の検討など、実際は積み重ねて根っこが張っているのに、葉っぱの一枚一枚を見てしまうということが課題としてあるのではないか。
    • 最終年の目標について、教育というのは一番大事であり、人々が啓発されて協力して取り組むことで、見える形で新しい社会システムや技術が導入できるようになる。「見える化」「つながる化」の中にそういう視点で優良事例を付け加えて、評価をしてみることも必要ではないか。
    • 例えば、東京都は、環境リーダー養成講座を受けた500人の人たちが10年以上経て地域で活動してつないでいる。事例の書き方の工夫が必要。
    • 事例を書くのみならず、評価の基準というか、個人が変わることで社会の仕組みが変わるという相互関係が見えるようになればと思う
    • 各省庁において「見える化」「つながる化」をもっと進めてほしい。民間からは、各省庁の中での連携が見えにくいように思われる。
    • 地方自治体においてESDが「見える化」していない。地方版のESD円卓会議を行い、中央で集積をするような仕組みが必要である。
    • 最終年までの目標については、ある程度カテゴリー別に記載されているが、語尾を見ていると実際に何がどのようになるのか、分かりづらい。ある程度目標を数値化して「見える化」「つなぐ化」を図っていかないと何をどのようにしたらよいのかわからないのでは。最終年会合までの日数で何をどのようにするのか具体的に言葉づくりをする必要がある。
    • 最終的な目標は、持続可能な将来が実現できるような行動の変革をもたらすことだけではなく、その結果として持続可能な社会を実現することであることをはっきりとさせ、そのことを目標にすべきであると思う。
    • 文科省が、生きる力=ESDと言い切っていくことは、ESDを浸透させる上で大きな力になる。子どもが変わることで家庭が変わっていく力を持っている。ユネスコスクールはESD推進の拠点であり、そのネットワークを通じて世界に発信していくことが大切であり、組織として活用することが大切である。世界のESDを日本がリードするのであれば、中国、インド、ロシア、アメリカに対してどのような戦略で臨むのか。例えば、日韓がドイツなどと連携をしていくなど戦略を考えなければならない。
    • 具体的な記述に対して3点、全体的な構成に対して2点の意見を述べる。まずユネスコスクールは全国的に見ればデコボコ状態であり、目標の500校になったとしても、学校数全体からみれば微々たる割合である。公教育にESDを導入するには、これまでのカリキュラムや教科内容をESDの視点で捉え直して再構築すると現場の抵抗が少なく、学校経営がESD的なものになる。ESDを導入する際には、総合的な学習の時間を上手く活用することが重要。地域のバックグランドを生かしてESDを進めることができるほか、総合的な学習の時間はESDの視点や資質を育むことができる。個人的には、ESDに学力的な要素を入れることで教師や保護者に納得してもらうようになると思う。最後に重点目標の一つが未だに普及啓発というのは、仕方ないとは思うが、学校教育に普及教育が進んでいないことを鑑みると学校教育への普及啓発を(重点目標に)格上げしても良いのではないか。また地域における実践では、+ESDプロジェクトやRCEを記載しても良いのではないか。
    • 育みたい力として学力テストのBがOECDのいう望ましい能力に対応しており、教育課程審議会の答申はこの4月から始まる教育指導要領に投影されている。日本の学校が世界に誇れるものとして校内研修システムがある。学校現場が地域の中でつながっていることが書ければと思う。
    • 全体の中で3点、ユネスコスクールで1点の意見を述べる。
       まずは、ボン会合そしてその中間報告書との整合性について考えてほしい。中間報告書にはガバナンスの認識がESDの問題であると書いてある。教育学的アプローチを重視する国なのか、課題解決に向けたタッチをしていく国なのか、基本的なスタンスを決める必要があるのではないか。
       地域間学習など学びそのものをつなげていくことが重要である。事例の発信をしていこうという流れの中で事例の共有まで至っていない。今後は様々な取組を発信していく必要がある。(国立教育政策研究所の報告書和訳が参考になる)次に、生産と消費の観点について、企業を取り込み、都市と農村及び日本と海外をつなぐ手段として生産と消費の議論にタッチして欲しい。また、プログラムの評価が重要視される一方で、学習者の学びの評価の両方を分けていきながらも並行して考えていきたい。ユネスコスクールについては、拠点機能として考え、現場の先生方がどのように現場の課題に取り組んでいくのか、ユネスコスクールの取組を大学が支援していく大学間支援ネットワークについても、非常に重要である。
    • ESDのビジョンについては、全体の論調が学校教育を中心とした地域という狭い領域にとらわれている記述が多く、もう少し生産と消費の観点が書きこまれれば良いのではないかと思う。1月に気仙沼でのユネスコスクールとESD研修におうかがいして、地域の研修、ネットワークなどESDの推進を可能にしている仕組みは個人の努力が大きいのではないかと思われた。何を書きこむかについては、個人ではなく国がやっているというビジョン、重点事項については、学校教育の取組及び国際的な取組、例えば、人間の安全保障と持続可能な開発を掲げているODAはまさにESDと思っているので、その2点を付け加えていただき、個人ではなく国の方針として取り組んでいくというのを示すことで、賛同者を増やすことが望ましいのではないか。また、イギリスでは将来的に全ての学校がサステナブルスクールを目指す方針と聞いているので、ユネスコスクールは拠点であるが、2014年を見据えてそのようなビジョンが示されると良いのではないか。
    • これからの学校教育は、ESD的な視点でやっていかないと未来がないと読み替えていくことが必要。ユネスコスクールという選ばれた学校だけではなく、全ての学校がESDに取り組まなければならないという視点が必要ではないか。「生産と消費」は、事業者だけでなく、消費者を含めた話であり非常に大切。また、事業者にはCSRについても盛り込み、重点事項については、「事業者」「生産と消費」についても共通して入れるべきではないか。
    • 世界の潮流としては、ESDの目標は、「MDGs(Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標)」及び「EFA(Education for All:万人のための教育)」を達成することであると言われている。世界の貧困問題は、途上国だけでは解決できない。先進国が世界の貧困を視野に入れてESDの目標は貧困を無くしていく教育であると書くべきではないか。学校現場は忙しいので、先生にはESDをやれるような支援研修の機会を与えていくことなど支援が必要。カリキュラムのみならず学校全体の運営や学校文化の中で取り組めるようにしていくことが大切。ESDはいろんな人が社会に参加し始める「市民性の育成」が大切。地域の中で市民が問題だと思っていることに参加していく姿勢を支援していくことがESDであり、そういう方向性を示すことが大切ではないか。
    • 学校教育への支援について、実施計画の中の推進については細かな具体例を書いていかなければならないのではないか。例えば、ユネスコスクールの窓口やESDの担当部署を書き実際になすべきことを書いていくことが支援の一助になるのではないかと考えている。
    • 生涯教育が担当部署になると教育の本丸に行かない恐れがある。
    • どこが担当部署なのか議論するのも市民性であり、実際につながっていないのが問題で、現状で窓口がどうなのかを記載しても良いのでは。
    • 市民性と新しい公共に関連して、公民館や図書館など指定管理者制度という新しい制度の中で運営されているが、例えば、ESDというコンセプトを行政と市民と指定管理者の人たちが共有することが大切ではないか。
    • 2014年の先を見据えたESDの更なる促進について申し上げたいと思う。まず、ESDについて、2002年のヨハネスブルグ(リオ+10)で始まっており、手前にある2012年のリオ+20も視野に入れるべき。そのプロセスの中で国連のCSDの会合が毎年5月にあるが、国連大学はユネスコなどESD関連機関と協力して今年の5月に、ESDの観点で生産と消費のテーマを基軸としたCSDのサイドイベントを計画中である。2014年に向けて将来どういう国際会議やイベントがあるのか、それらでESDを発信するなど、どのように活用できるのか、関係機関や省庁がまとめていただいて付属資料としてでも結構ですのでまとめていただけるとありがたい。
    • 生産と消費の問題では、日本では各省庁で横断的な取組が見られるが、消費者庁ができた2009年に国民生活局が消滅している。持続可能な生産と消費について、省庁横断的なコミュニケーションを行う場、そして、そこに教育の概念を入れて議論する土壌を作っていかないと、消費の問題は難しいのではないかと思われる。今まで培ってきた取組と現在の我々のライフスタイルや農村と都市の関係性、日本と海外の関係性を問い直すことで、分野横断的な取組として機能するのではないかと思われる。
    • 新しい公共については、政権限定的な記述ではなく、今までも新しい公共については言われてきたことであり、高い次元でビジョンとしてよく分かるような記述をして欲しいと思っている。
    • 文科省がユネスコスクール加盟校を500と数値で目標とされたことを評価している。最終会合までの具体的な目標を作ると、皆が共有していくことにつながるので、可能な限り盛り込んでいただければと思っている。
    • 2年前に厚労省が相対的な貧困の問題にデータを出された。地方では町村合併で学校が消えており、東京も経済やコミュニティが崩壊している問題は同じであり、途上国の貧困の問題も大切だが、足元が危なくなっているという現実を認識した上で書かなければならないと思う。
    • 持続可能な地域社会づくりは非常に大きな問題である。家庭崩壊、不登校、学校統廃合など様々な問題を抱えた中で、地域を窓口として地域でどのようにESDが行われているのかを記述していくと、生産と消費、貧困、学校の多忙化、関係機関のつながる化、国際的な問題、など様々な課題を抱えながらも様々な関係省庁や国際機関の支援を得ながら持続可能な地域社会づくりに向けて取り組んでいく姿が打ち出せ、「見える化」「つながる化」といった日本版ESDの提言となるのではないか。
    • 学校におけるESDの取組については、大学生になれば、自ら自発的に国内のコミュニティの問題解決に取り組みたいという衝動が起きるので、そういった活動を支援することがESDの促進になるのではないか。例えば、大学の中でもボランティアセンターなどを設けている大学もあるので、そういったことを明記し、大学がそういう取組を進めることが重要。
    • 具体的に学校にESDを普及させるには、学校の校長が変わらなければ普及しない。それにはきちんと研修をしてESDを伝えることが重要である。それができない限り学校には普及しない。総合的な学習の時間をどのように進めるのか、各学校の中で教科と教科をどうつなげるか具体的なものを作っていかなければ、学校は変わらないのではないかと思う。
    • 持続不可能な社会になっていくような状況で、ESDがますます大切になってきていると考えている。ESDの10年というのは、10年かけて国内外でESDを推進する仕組みを作るということであり、仕組みを作った後はそれを改良して実践していく仕組みが必要である。仕組みとは、一言でいえば、「見える化」「つなぐ化」が実態として現れたものである。
      日本が提唱した「生物多様性の10年」については、日本では限界集落と密接に関わっており、環境の視点だけでなく、まさに地域づくりそのものであり、「生物多様性の10年」という言葉は、ESDの中にも入れていただいた方が、生物多様性保全の問題だけではないことが分かりよい。
    • 今後のテーマとして経済活動(ライフスタイル)としての「生産と消費」というものの考え方と、日本の自然豊かな環境の中での学びの営みと地域の取組というものがつながるような「生命地域」という言葉をキーワードして入れて、生物多様性とのリンクの中で書かれたらよいと思う。
    • 「生産と消費」以外に「分配」という概念を入れるべきではないか。
    • たくさんのご意見をいただいたので、どうまとめるかは、事務局とも相談しながら、個別に執筆のお願いを申し上げてよろしいでしょうか。全体の整合性の中で、基本的な哲学に基づき、2014年以降どうするのか大きな骨格に基づき整理してみたいので、事務局と議長の私にお任せいただきつつ、個別に対応をお願いさせていただくということでご理解いただきたい。
    (4)閉会
    多様な意見が出てまいりましたので、事務局及び議長と相談をしながら個別の部分では案を執筆いただくなどして、実施計画改定案を作り、今後、改定案をパブリックコメントにかける予定です。その意見も踏まえて、次回の関係省庁連絡会議で新しい実施計画を決定したいと思います。
(以上)