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【平成20年度「国連持続可能な開発のための教育の10年」円卓会議(第2回)議事要旨】

  1. 日 時:平成21年1月19日(月)15:00〜17:00
  2. 場 所:外務省中央庁舎 893会議室(8階)
  3. 参加者:
    阿部治、及川幸彦、小澤紀美子、小林功英、佐藤真久、柴尾智子、関正雄、手島利夫、古澤真理子、名執芳博、森透(11名、敬称略)
    内閣官房、内閣府、総務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省(9府省)
  4. 議 題:
    • (1)政府における取組について
    • (2)ドイツにおけるESD世界会議に向けたジャパンレポートの作成について
    • (3)意見交換
    • (4)その他
  5. 議 事:
    • (1)開会
    • (2)政府における取組について
    • 資料1に基づき、昨年12月に開催されたESD国際フォーラム(以下、「国際フォーラム」)の結果概要について、資料2に基づき、同会議の成果文書について説明。
      資料3に基づき、環境人材育成コンソーシアム準備会について、資料4に基づき、平成21年度環境省ESD関係施策政府予算案の概要について説明。
      国際フォーラムの成果文書の概要等の成果について、わかりやすい資料を追加提供していただきたい。
      資料は追って提供する。成果文書にはより具体的な話を盛り込みたかったが、様々な立場から多数の参加者があり、ESD推進のため、ユネスコ事務局及びユネスコ加盟国政府に対して高い意識を持って取り組むべきといった概念的で総括的な内容となっている。国際フォーラムの成果をドイツにおける世界会議及びユネスコ総会にインプットしたい。
      ISO策定WGに関与しており、2009年9月に完成版を配布予定。各国から400名の専門家が参加するマルチステークホルダーの会議で検討中。企業側だけではなく、各セクターの行動を促す必要がある。議論を通じて合意を目指すこととコミットして実践することが大事。国際フォーラムでは企業が参加することに関するインセンティブについて議論があったというが、どのような内容だったのか。ジャパンレポートの検討にも関連する。構成案では、取組事例を主体別に整理しているが、パートナーシップという観点からの優良事例がある。ISO策定の他にも、内閣府における円卓会議(安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議)の検討も進んでおり、各セクター間の対話、パートナーシップをより強調されるとよいのではないか。
      企業がESDに取り組むメリットに関連して、文部科学省では、ユネスコスクール支援のためのコンソーシアムを作ろうとしていると聞いているが、どのような意図があるのか。
      企業と連携した例として、日本通運が作成したESD教材をユネスコスクール支援として活用している例がある。
      文部科学省でも環境省でもコンソーシアムを作るという。支援対象はそれぞれユネスコスクールと高等教育機関であり異なるが、縦割りに終始せず、うまく連携してほしい。国際フォーラムの会議資料の事例集について、非常によくまとめられているが、優良事例は他にもいろいろある。選定はどのように行ったのか。 
      様々な機関と連携して重複がないように選定した。分量が限られていたので、特に各国が参考にできるような事例を選んだ事情をご理解いただきたい。当然のことながら、事例集に掲載されていないからといって、よい取組ではないというわけではない。 
      日本の特徴は、教育担当省だけでなく、この円卓会議や関係省庁が連携した取組を行っているところにある。また企業におけるESDの認知度も他国に比べて高いように感じる。事例集は文部科学省色を強く感じる。
      偏りがない完璧なものとは言い切れないが、政府、小中高等教育機関、関係機関など、短期間で、幅広い分野のできる限り多くの関係者に照会した。特定の取組を排除する意図はない。事例集をジャパンレポートに活用していただければと思う。 
      文部科学省の現代GP等事業の審査に関わっているが、時限付の事業費が途切れた後どう継続していけばよいかという相談を受ける。企業との連携か、地域との連携か、別の研究費でつないでいくか、事業費や担当する人材が途切れると継続していけない現状がある。
      研究事例は集まっているが、組織のガバナンスにまで議論が至っていないのが現状。人事・予算の変わり目で継続が困難ということであるが、御意見を聞きながら、支援策を検討していきたい。

    • (3)ドイツにおけるESD世界会議に向けたジャパンレポートの作成について
    • 資料5に基づき、構成案について説明。政府として作成することを予定しているが検討を始めたばかりで、各省調整の済んだものとしては構成案しかお示しできない段階である。我が国の取組といった場合、様々な主体が取り組んでおり、3.取組体制や4.取組事例が中心になると思うが、皆様より知恵をいただきたい。
      0〜3までは内閣官房の案のとおり。4.取組事例や5.日本の経験から得られたこと、世界へのメッセージは円卓会議の意見を踏まえて整理していきたい。現在、主体ごとの整理になっているが、先ほど提案があったとおり、いろいろな主体が関わったパートナーシップの事例も考えられるのではないか。活動・プログラムに限らず、教員養成や各種支援等の具体的な事例を教えてほしい。5に関しては、特徴として、ヨーロッパでは学校中心であるが、日本では行政、NPO、企業等の「多様な主体」が取り組んでいることが挙げられる。ESD-Jのように「連携」を促す組織・活動もある。「地域」も重要なキーワードで、地域ぐるみの取組の具体例として、環境省のESDモデル事業や国連大学の推進するRCEなどがある。環境教育を入り口として、経済・社会を統合させること、気づきや学びを通じて、地域課題に関わり行動を起こすことなど。今後の課題としては、国の推進体制という仕組みはあるが、地域レベルESDの認知度が低く更なる連携が必要であること、既存の取組の中にESDの視点を入れること、後半年の取組に向けては、わかりやすい形でESDを発信すること、初期段階の重点的取組事項を発展させること、国際的連携を強化していくことが考えられる
      立教大学では、12月12〜14日にHESDフォーラム2008を開催した。初日はエコプロ展に17大学が出展し、4大学によるシンポジウムには80名参加者があり、企業からの関心も高かった。2日目は17大学が発表し、37大学・1高専が参加、最終日は諸外国の例に学ぶ内容のシンポジウムを開催した。本年は岡山大学で開催予定。
      ESD-Jでは、アジアでの取組をまとめたハンドブックを発行した。今後、日・英以外の言語版も発行予定であり、ドイツの世界会議でも配布予定。また、円卓会議の機能強化などを盛り込んだ政策提言をとりまとめているところ。ジャパンレポートに掲載する日本の取組としては、地域における総合的な取組(面的な取組)、ESDの10年をきっかけに始まった活動の他に、元々取り組まれていたがESDといえる活動(水俣の事例等)も取り入れてほしい。
      世界の中で国際機関に拠出してESDを推進しているのは日本の特徴と言えるので掲載するべき。国連大学では、2003年から日本政府からの拠出金により、ある一定地域内の多様なステークホルダーの連携によるESDの取組に対してRCEの認定を行っており、現在61地域を認定。昨年6月には、大学院レベルの教育研究にESDを統合しようとするアジア・太平洋の大学のネットワークであるProSPER.NETを 18大学の参加を得て立ち上げた。また、文部科学省の委託を受け、日本とアフリカの大学のパートナーシップを通じて、アフリカでのESD推進支援を行っている。

    • (4)意見交換
    • 地域、地方公共団体の代表として参加している観点から2つの意見を述べる。1つ目は「地域」ベースの取組が大事であるということ。普及啓発にも直結する。前回も議論になったが、ESDは地域レベルでは浸透していない。連携、協働、参画、統合して取り組まれている事例が大事。学校だけの取組では限界がある。時には地域を越えたつながり、専門機関の知識にアクセスできることが重要である。構成案について、主体の輪切りだけではではなく「有機的な連携のモデル」を示すこと。地域は疲弊し、地域資源である知恵・伝統が失われつつある。ESDは、地域づくりや地域再生のきっかけになるというメッセージを入れてほしい。2つ目は学校の立場からのお願い。学校は地域よりESDに対する認知度・モチベーションが低い。先日、全国教頭会において市からの発表としてESDを取り上げる旨発言したが、参加者は誰一人ESDを知らなかった。文部科学省では国際統括官付がESD推進に力を入れ、支援をしてもらっているが、さらに学校との直接のやりとりがある初等中等教育局との情報共有・連携が必要ではないか。一般の教員が容易にESDにアクセスできるような教育行政をお願いしたい。重要なのは、児童・生徒とその保護者にどのように教育的価値を発信することができるか。いじめや不登校、ニートなどの教育的課題に対し、ESDは,子どもが抱える心の闇に光を与える。また,学力向上についても、現在の社会や教育界は狭くとらえており、いかに点数を上げるかに注ししているが,ESDがPISA型の学力の向上や国際的な学力に寄与するなど、個人を成長させ、持続可能な社会づくりを担う人材育成に大きく貢献することを強調したい。事例に加え、文部科学省や研究機関による新たな評価システムの構築を課題として載せるなど。ESDが大事であると胸を張っていえるセオリーもって説明をしたい。すでにコンセプトは共有し、グローバルな視点も了承されているが、日本をはじめとする先進国でもESDは必要であるというメッセージを発信してほしい。
      教育主体も学習者となる。学び合いが重要。学生同士の学び合い、学習者中心の学び。構成について、原案は堅い気がする。小中高等教育機関の取組を冒頭に持ってきて、カラーや写真など用いて見やすくやわらかくする。
      アジアにおける評価指標の検討について参考資料として配布した。ヨーロッパでは公教育中心で同質性が前提となっている。アジアでは多様性を重視し、結果を通じて得られた成果に対する指標や進捗や達成を生み出す方法としての評価が重要。プロセスとして、どういう文脈でどのように学びどのように社会に影響を及ぼしたのか。先述のアジアハンドブックでは、既存事例の中にある価値を顕在化させている。単なる結果や成果だけではない表現の仕方が重要。ESDの10年をきっかけに始まったものだけでなく、既存の取組から地域づくりのメッセージを引き出し、日本におけるESDの質を表現する結果、全体としてつながりが見えてくるとよい。
      対象者を意識して作ることが重要。ドイツにおける世界会議やユネスコ総会を想定するなら、相手は先進国・途上国を含む国際社会になる。他国に無いような事例を日本の特徴としてわかりやすい表現で紹介したい。参考資料として配付した「Official German Project」は1,000件近いプログラムが登録されており、企業の支援を受けられる。ストレートな短い言葉は対外的にも、対国内的にもインパクトがある。作成過程に各主体が関わり、フィードバックを得て自分たちの取組を浮き彫りし、ESDという未知なものに対する心理的抵抗を取り除くことができると意味がある。
      先述のとおり、パートナーシップを取り上げてほしい。最近は、ステークホルダーエンゲージメントという言葉を使い、多様な関係者との関わりをより強めながらCSRを推進している。企業が積極的に取り組んでいる様々な事例がある。企業がESDに取り組むメリットは、社員のSR観点磨くことにもある。先日行った環境省のエコファースト宣言にはESDを一つの柱として盛り込んだ。本業とは別にコストをかけてやるCSRと違い、社員一人一人の中にSD観点を盛り込んでいくには、教育が根幹となる。そのような切り口を取り上げてはどうか。昨年12月初旬、経団連から派遣され欧州CSRマルチステークホルダーミーティングに参加した。2002年から開催されており一度中断したが、昨年再開された。アジェンダは、5本の柱のうちの一つが教育で、学校だけではなく生涯学習も含めどのように人材育成するのかが、欧州でも重視されている。ぜひ企業参加のパートナーシップの事例を取り上げてほしい。
      学校現場の事例としては、一部の地域・学校だけの取組では不十分である。持続可能な社会の実現には、各国が全国規模で取り組むことが重要であるが、進んでいない。日本の文部科学省のシステムを発信してほしい。学校での実践は重要である。例えば、毎年すべての4年生が、ゴミ処理の重要性や、処理システムや自分との関わりを学び、それを家庭にも広げている。その結果、我が国のゴミの排出量は、この10年間、ほとんど増加していないという事実がある。国内の動きでは、指導要領の改訂が大きい。教育課程における総合的な学習の時間の位置付けを明確化したもので、これによりESDの全国展開が可能となった。学習指導要領・総合的な学習の時間の解説書では、どのようにESDに取り組めばよいか凝縮して書かれている。これはすばらしい資料だ。できればもう少しつっこんだ表現にすればいいと思う。例えば、変化が激しい社会ではなく、持続不可能になりつつある社会など。さらにESDの視点がはっきり示されるといい。環境教育や異文化理解だけでなく、我が国の文化や伝統も含めた多文化理解・人権・平和等を事例として取り入れると一層充実する。我が校における具体的な取組については、参考資料として配布した「未来をつくる教育ESDのすすめ」を参考にしていただきたい。
      学習指導要領は小中学校編が昨年3月に改訂された。昨年暮れに高校編の改定案が出されたところ。ESDの視点を入れていきたい。先ほど紹介のあった本に「ESDカレンダー」があり、各教科におけるESDの位置付けが書かれており、日本のすばらしい取組の一つであると言える。教員養成大学では、カリキュラム作成ができる能力を養成することが必要。校長先生のトップダウンや気仙沼の小学校での例に加えて、以前から各地方で取り組まれていた平和・人権・環境学習都市などの取組もある。地域の蓄積を生かしてESDを浸透させて行ければと思う。学習指導要領に関して言えば、道徳にもESDの明確な位置付けがあるとよい。日本には、学習指導要領という共通の基礎があり、地域の特色を生かすような使い方をすることですばらしい取組になる。
      様々なアクターのパートナーシップにより取り組んでいるというこれまでの議論に賛成。当連盟では自然に親しむ小学生向けの教材を作成しており、各地ユネスコ協会を通じて配布している。地域での連携事例の参考資料として配布したユネスコサタディスクールの例などがある。地域の連携を考えるとコーディネーターの存在が鍵となる。触媒としてよく機能した事例を見せられれば、やってみようと思えるのではないか。
      レポート作成を考える時、書く人、読む人、取り上げられる人の3種類がいる。取り上げられる人にとっては、そのことが励みになる。取り上げ方は均一ではなく、大小をつけてもよいのではないか。大きければ名誉なことであるし、小さければもっと頑張ろうと思うだろう。政府の取組についても同様だと思う。構成案をフルコースに例えるならば、取組事例がメインディッシュである。当然、前菜・スープである前半部分が魅力的で読む気にさせなければならない。デザートとして食後感も大事である。やってみようと思わせる書き方が重要。
      事例をただ並べるだけでなく、テーマとなる縦串をもってわかりやすく表現する。活動・事例だけですべてを表現できるか。ESDにより学ぶことは、自己実現でもあり、物事を関連づけるコミュニケーション能力を養うものでもある。あくまで欧州の評価基準であるPISA型学力向上まで言えるのか、日本ではアジア型、先述の暗黙知や参加型、協働的学び、地域資源、多様な価値観からの学び合いなどが特徴といえるのではないか。ESDをわかりやすく言うと未来をつくる力、それをどうやって身につけるか。作成したレポートのアピール仕方が重要。
      現在、政府の中で中心的な取組をしているのは文部科学省、環境省であるが、関係省庁連絡会議には、内閣官房及び10府省が関与している。例えば、農林水産省では、小学5年生が自然体験を行う田んぼの学校というプログラムを実施しており、まさにESDそのものと言える。また、経済産業省の中国地方産業局において、事業の主目的はESDに向けてのものでは無いが、採択の結果、岡山でESDの取組を支援している事例を承知している。厚生労働省では、緑の地球ネットワークにおいて、大学生の地方公共団体へのインターンシップを実施している例がある。その他いろいろな取組がある。ジャパンレポートにすべて盛り込むのは難しいかもしれないが、この機会を通じて、各省の施策をESDという視点で見直すということを関係省庁連絡会議でやってほしい。
      ジャパンレポート作成の参考となる事例・情報について、事務局にお知らせいただくことを参加者にお願いしたい。事例以外にもどのような書きぶりがよいかなどについても意見をいただきたい。次回の円卓会議の予定はどうなっているか。
      ジャパンレポートの中身について、会議を開いてご意見いただく機会はないかもしれない。
      作成の大まかなスケジュールを教えていただきたい。
      世界会議は3月末であるので、2月中にはある程度まとめたい。
      ESDにより学んだ人の声やコメントを欄外にコラムとして載せてはどうか。
      世界会議において何を発信するのかについて、情報共有する必要がある。
      調整が付けば、3月に開催することとしたい。
      世界会議への政府側出席者は誰か。
      文部科学省より政治レベルの出席者の他、関係各省の出席を念頭に調整中。
      1月29日にはESD関係機関間情報交換会議を開催予定であり、その場でもジャパンレポートについて意見交換を行う予定。
      たくさんの有意義なアイディアが出た。執筆の専門家に書いてもらった方が早いかもしれない。   

    • (5)閉会
    • (以上)