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【平成20年度「国連持続可能な開発のための教育の10年」円卓会議(第1回)議事要旨】

  1. 日 時:平成20年9月29日(月)14:00〜16:15
  2. 場 所:外務省中央庁舎 669会議室(6階)
  3. 参加者:
    阿部治、及川幸彦、手島利夫、寺尾明人、小澤紀美子、小林功英、佐藤真久、柴尾智子、関正雄、田渕五十生、田中治彦、森透(12名、敬称略) 内閣官房、内閣府、総務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省(9府省)
  4. 議 題:
    • (1)政府における取組について
    • (2)高等教育機関における取組について
    • (3)ドイツにおけるESD世界会議(平成21年3月)について
    • (4)意見交換
  5. 議 事:
    • (1)開会
    • 今年度第1回を開催する。議長は昨年度に引き続き小澤氏に依頼したい。

    • (2)政府における取組について
    • 資料1に基づき、政府における取組、具体的には、前回円卓会議からの主要な動き(平成21年度概算要求、G8環境大臣会合・TICADW・サミットの結果、低炭素行動計画等)及び内閣官房HP内に開設予定のESDポータルサイトのイメージ案について情報提供。

    • (3)高等教育機関における取組について
    • 資料2に基づき、文部科学省における取組(現代GP、サステイナビリティ学連携研究機構、G8大学サミット)について情報提供。
      資料3に基づき、環境省における取組(アジア環境人材育成イニシアティブ)について情報提供。
      資料4に基づき、国際連合大学高等研究所(ProSPER.NET、RCE)における取組について、上記とあわせて環境省より情報提供。

    • (4)ドイツにおけるESD世界会議について
    • 補足資料に基づき、ESD世界会議の概要について情報提供。
      資料6−1及び6−2に基づき、ESD世界会議の概要及びESD国際フォーラム2008について情報提供。
      日本の専門家として、阿部氏をESD世界会議に向けた準備会合に派遣している。
      資料5に基づき、ESD世界会議への対応案(日本の取組・成果レポート案)について、情報提供。
      まだメモの段階であり、関係省庁内で調整済みの内容ではない。そして、現時点で予算措置があるわけではないので、既存のリソースを活かした手作りのレポートとなる可能性が高い。日本の取組という場合、政府側だけで作成するべきものではなく、民間側からも情報提供などで協力できるということがあれば、提案・意見をいただきたい。
      ESD世界会議について、本年5月にドイツで開催された第1回準備会合に出席した。2日間の日程で、全体で10名程度、アジアからは私と中国からの出席者のみ。@ユネスコ(一部UNEP)以外の国連機関の関与が弱い、Aハイレベル会合をすべき、B企業との連携が弱い、と主張した。その結果、各国に大臣級の出席者が要請されることになった。ESD世界会議は3日間、WS中心で20件程度のセッションが予定されている。サイドイベントは、日本が出展する場合、連携(省庁間、政府と民間等)がキーワードにできるのでは。出席者は全体で700名、ドイツ以外の割り当てはユネスコ加盟国(約200国)から2名ずつとして400名程度、一般公募は10月以降とされている。各国に対し大臣級に加え2名の政府代表が認められているが、これは少ない。日本からは関係大臣及び政府・民間関係者で構成される代表団として出席するのが望ましい。10月末、パリで第2回準備会合に出席する予定であり、そこで情報が得られると思う。ESDの10年の中間年の動きとしては、2009年にESD世界会議が開催され、その結果がユネスコ総会で報告され、2010年の国連総会にてユネスコ事務局長から報告される予定である。諸外国では国内委員会がESD推進の中心だが、日本では関係省庁や企業、NPOなど様々なセクターが関与している。また、ESD関係の国際機関への投資も世界一といってよい。ESD世界会議のような機会を捉えて、日本の存在感をアピールすべき。

    • (5)意見交換
    • EU諸国の話があったが、本会議に対するアメリカのスタンスはどのようなものか。
      準備会合には出席していない。
      アメリカは、ユネスコと距離をおいており、最近再加盟した。国としてのスタンスは明確ではないが、ESDの重要性は認識しており、NGO活動は盛んと聞いている。
      資料5「ジャパンレポート」の作成に関して言えば,2−(3)「日本におけるESDグッドプラクティス」の@「学校におけるESD」及びA「地域や企業におけるESD」の項目で,気仙沼の学校教育におけるESDの実践,そして,学校と地域や大学,専門機関が連携したESDの取組で貢献できると思う。最近現場に復帰したが、教員のESDに対する認知度は低く、円卓会議での質の高いESDの取組が実践されているという議論とのギャップを感じる。地域、教育現場でどのように実践されているのか、丁寧なリサーチを踏まえた日本発のモデルを取り入れたレポートが必要である。気仙沼の小学校での国際交流を通じて、気仙沼のESD/RCEをモデルに,テキサス州の学校及び地域での環境教育やESDが促進され、RCEに認定されるまでになった。これも日本のESDの取組が国際的に貢献した日本の好例と言えるのではないか。
      小学校では、国語や算数の研究授業が多い。ESDに繋がる教科は評価されていない。以前のPISAテストの結果は、日本・ドイツとも低かった。その結果を受け、ドイツは、ESDの本格的実施によりPISA型学力の形成を目指した。日本は、得点を重視して、点数を取りやすい国語や数学などの教科に注力した。学校の取組をESDとして捉えているマスメディアはほとんどないので、働きかけが必要である。
      教員免許更新制の来年度実施に向けて、奈良教育大学では1年前押して今年度から実施している。ESDを更新の際の必須科目とするように働きかけるとよいのでは。今年度は100名程度の受講生でほとんどが管理職級。ESDの認知度は低いが、セヴァン・スズキのスピーチなど紹介すると、「新しい視点が得られた、何か新しいことをやるのではなく、これまで実践してきたことを統合するものと感じた」、といった事後アンケートの回答が得られた。教員免許更新制の導入を契機に、教員に対してESDを浸透させることができるのではないか。
      日本の教育現場では既にESDに取り組んでいるという認識である。ESDという認識がないだけで、例えば、総合的学習では、平和、人権、環境、福祉など様々なテーマを扱っている。指導要領はミニマムスタンダードで、地域に応じた授業が展開されている。ただ、個々の学習に終わり、学習間のつながりがない。視点を変えることによりつながりうる。
      レポート案のうち、(3)B国際的な取組に関して情報提供可能である開発教育協会では、日本のまちづくりや開発教育のWS手法を活かして、アジアにおける住民参加型開発を行っている。
      多くの企業でESDの取組があると思うが、外部には伝わっていない。昨年、経団連でセミナーを開催したが、ESDの認知度は低い。CSR推進には、実際にCSR活動を行う社員への教育が重要である。損害保険ジャパンでは、CSRレポートを年1回発行しており、全社員に配布しているが、必ずしも読まれているとは言えない。先日、役員会議でCSRレポートの内容を説明し、各地区の長に社員が読むための機会を作るよう依頼した。社員間だけでなく、地域の行政や住民とともに読む機会を設けることをいくつかの地域で試行している。企業活動に、SDの観点は不可欠だという認識は浸透してきており、ESD中間年という節目を迎えることをきっかけに具体的に何かできればと考えている。
      日本には優良事例があるとの認識だが、それではこの「10年」に何をなすべきか。すべての教育に組み込むこと、他国への支援などはまだ達成できていないと思う。「10年」をきっかけに、公民館など社会教育施設では既存の活動を捉え直し、個人の資質を高めるとともに、RCEなどを通じて地域内の新たな接点が生まれている。一方で、ESDに以前から取り組んでいる人は、ESDがSDにどのような貢献をしているか見えずに疲弊している。同じ目的に向かっているという共通の認識をもって、今回のレポートや内閣官房HPなどがまとめられるとよい。
      ドイツなどEU諸国では、どういう能力を身につけさせたいということが掲げられている。日本では、どういう内容で教えるべきかが示されているが、望まれる人材像が示されていないという点が異なる。
      優良事例に、ESDとしての意味や意義を与えて評価をしないと、質の高い教育として顕在化し、認知度を高めることはできないと思う。ESDにおいて、テーマはあくまで入り口であり、重要なのは内容や手法であると考える。ユネスコにおける国際実施計画を策定する過程でも、環境に関する問題から教育の質の向上という点に議論が推移した。欧州では、学校から地域に広がっていった。日本では、学校内外の取組があり、学校内でも教科内外の取組がある。変化のための教育であるということ。先進国と途上国の間でプロセスを共有することが大事であり、途上国から学ぶことにより、新たな国際協力のあり方が見え、現実的な社会変革へとつながる。
      十数年前から学生間で使われなくなった家具のリユース市を行っている。こうした活動もESDだと考える。国際会議に出席した学生の話によると、エコリーグのような青年の環境活動団体ネットワークは諸外国に比して先進的取組であると言える。ESDの学生の認知度は低い。既存の環境活動をESDと呼ぶことにメリット、必要性が感じられない。ESDの学習目標や評価をどう位置付けていくのか、どういう人材が必要かを示す必要がある。
      日本ユネスコ協会は、各地のユネスコ協会及び約2万人のボランティアによって成り立っている。協会の活動はユネスコの理念に沿うものであるから、すべてESDと言えるが、今までと同じでよいなら何もやらなくてよいということになる。今年、新しい指針を策定し、これまでの活動をESDという視点で捉え直そうと呼び掛けている。これまで途上国における識字教育や農村開発を支援する寺子屋活動を行ってきた。従来の活動がESDに内包される場合、それをどう伝えるか、プレゼンテーションが重要である。また指標の設定も有効である。例えば、今年、文部科学省からユネスコスクールに関する通知が発出されたことを受け、地域のユネスコ協議会が支援を行っている。これによりユネスコスクール増加という定量的な効果があるとともに、一体感を持つことができる。
      変容という言葉がキーワード。教育協力NGOネットワークでは、ライフスキルマニュアルを作成した。その中で、知識−態度−行動変容について記載している。セクショナリズムを越えて、共通認識を持つことが重要であり、包括的概念を具体的表現にする必要がある。今後、円卓会議の議題を知らせる際、主たる議論となる議題を事前に明示してほしい。
      今年度の開催予定は。日程調整は早めに、幅広にしてほしい。
      3月のESD世界会議に向け、年度内に1〜2回程度開催できればと考えている。ジャパンレポートの作成にあたっては、個別に委員方に相談することもありうる。
      レポートは国内・国際向けそれぞれ作成し、見やすく、ポイントを絞るべき。円卓会議の位置付け強化が必要。レポートの作成過程が、前半5年間の評価にもつながりうるが、ESD世界会議でも評価には直結しない見込みであり、時間が限られているのでそれにとらわれるべきではない。枠組みは早々に検討すべきである。

    • (6)閉会
    • (以上)