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国土強靱化:私のひとこと special.28

災害時にも支え合う共生コミュニティ
-実践をふまえたこれからの取組を考えよう
『レジリエンス』×『共生』

(国土強靱化ワークショップ(第6回))

平成30年度第6回のワークショップは、防災・減災への関心を高め、取組を広げていくため、第1回国土強靱化ワークショップ(平成30年8月26日開催)に参加いただいた防災・減災の活動にとりくんでいる方を対象に、防災・減災に関心や興味のない人への活動の広がりと交流を深めることを目的として、平成31年2月16日東京にて開催しました。
 今回のワークショップは、第1回国土強靱化ワークショップに決めた参加者それぞれの活動のテーマ・内容(マイプラン)に基づく活動成果を発表しその共有化を図るとともに、「関心がない人」、「知らない人」にも関心をもってもらうための、コラボレーションによるこれからの取り組みの展開を促す機会ともしていただこうとするものです。全国それぞれの地域に根差した活動を展開している方々が参加しました。


国土強靱化ワークショップ【第6回東京会場】参加者の集合写真

事例報告

参加者の皆さんは、地域あるいはそれぞれの立場で、第1回に検討したマイプランに基づき、防災・減災に「関心がない人」、「知らない人」にも関心をもってもらう様々な活動を展開しました。これらの中で、コラボレーションを促すため、6人の方に多様な取組の事例報告をしていただきました。

■松田政和氏(くれ昭和自主防災連合協議会)
・“命の大切さ”防災意識を高める活動をテーマとして、地域のつながり・絆づくりに向けて、住民と子供等を対象に、まち歩き・防災マップ作成、避難所運営訓練等を多様な団体とも連携して実施した活動報告。若い世代の母親や学生への声掛けなどによる絆づくりや、地域の団体の方々との交流を図りながら、年間を通した活動が繰り広げられました。

■成川達氏(鈴鹿市災害ボランティアコーディネーターズ)
・地域を巻き込む防災イベント企画・運営・実施の事例報告として、防災意識高揚に向けて、久間田地区住民を対象に、参加しやすい体験型防災イベントの企画、参加者募集・運営の実施の活動報告。自治会長による各団体への呼び掛けや、回覧・ポスターさらには参加申込書の戸別配布など、多くの人の参加を促すための活動が展開されました。

■米田亜希(ミナミまち育てネットワーク)
・コミュニティづくりに向けた多世代対応の取組の事例として、住みやすいまちづくりに向けて、泉北ニュータウン地域の住民と子どもたちを対象に、多様な防災イベントを実施した活動報告。大阪北部地震や阪神・淡路大震災での被害も少なく、防災意識があまり高くない地域の人たちに対し、防災色を前面に出さない取り組みが行われました。

■津森正裕氏(レジリ学園広島校)
・『地域コミュニティ』づくりに向けた防災・減災として、市民対象の防災士活動や、地域の自主防災会対象の「わがまち防災マップ作成等を実施した活動報告。さらに、防災士の仲間による防災自主ネットワークの活動、広島市の災害ボランティアなどの活動が報告されました。さらにレジリ学園広島校の活動開始も報告されました。

■武蔵野美和(コミュニティ推進協議会(陸前高田市高田地区))
・子どもを巻き込む「防災のリアルを知る緩い」取組として、防災活動の展開に向けて、地区の住民を対象とした「緩い」防災フェスや中学生対象の防災講座を実施した活動報告。今ある生活そのものを豊かにするという、北欧の生活スタイルの「ヒュッケ」に基づき、豊かな避難所運営をみんなで考えていけたらいいなという思いで進められました。

■下村さなみ(湘南幼児学園)
・『避難・避難生活』をテーマとして、守り、繋がるコミュニティづくりに向けて、幼児学園の園児保護者や近隣住人を対象に、セミナーやワークショップを実施した活動報告。対象が来園時の保護者であることから、保護者の方たちが子どもを守るために家族を守るために、防災について意識を高めたいと思っていただける内容で取り組まれました。

活動成果共有と意見交換

グループにわかれて、個人の活動成果を発表しあいながら、関心がない人・知らない人に活動を広げる観点から、意見交換・情報交換を行いました。
 それぞれのテーブルでお一人当たり5分ずつ、自分の活動を発表しあいました。
 参加者それぞれが事前に報告した資料に基づく「活動報告冊子」を準備してあり、発表には、これを利用するとともに、パソコンデータなども活用されていました。
 それぞれの発表、情報交換、意見交換が各テーブルで繰り広げられました。

そして、グループごとの活動報告、意見交換の結果を発表し、共有しました。
1班では、それぞれの活動として、いかに外部の方とつながってもらうか、防災に関心のない方をどう巻き込んでいくかが話し合われました。特に防災に関心がない母親世代や、小さい子どもがいる方、高齢者などを巻き込むために学生に協力してもらうなどのアイデアに話が広がりました。
 2班では、それぞれの活動内容が詳しく共有化されました。さらに、例えばお寺を拠点とする外とのネットワークづくりや、さまざまな職種や職能の方がいる檀家さんたちによる対応などいろいろな視点からのネットワークづくりのアイデアが話し合われました。
 3班では、それぞれの活動・立場からの活動報告により、いろんなセクションで防災に取り組んでいる今を発見できたことが話し合われました。また、自身の被災経験に基づき、被災前の生活スタイルに戻すのではなく、前の状態よりもっといい状態に戻さないと街はよくならないことなどが話し合われました。
4班では、事例報告を基に、防災イベントや防災の取り組みにどれだけ人を巻き込んでいくのかが話し合われました。そのためSNS(ソーシャルネットワークシステム)の活用に向けて、勉強会などをきっかけとしていくことや、その地域にある防災につながる優れた文化を大事にし、自分の地域の魅力を再発見していくことが大切なことなどが話し合われました。
 5班では、子供と一緒に楽しく防災について考えるテーマと、ゲームを使って防災について学ぶテーマを中心に、活動報告と意見交換が行われました。それぞれの各活動について、日常使われている幼稚園保育園の施設の利用、公園で活動されているNPOとタイアップした公園利用、中学校や教育委員会と連携した母体づくりを通じた集客などが、さまざまな工夫が話し合われました。

話題提供 ~ この手があった?!多様性とコラボで楽しく防災!

アウトドア防災ガイドのあんどうりす氏から、「この手があった?!多様性とコラボで楽しく防災!」と題して、よりいろいろな人をつなげ、コラボレーションしていくためのヒントや気づきとなるお話をいただきました。
 あんどうりす氏は、阪神淡路大震災被災の後アウトドアの世界に入り、その後自分の子どもを守るために周りのママたちに話したのがきっかけで、アウトドア防災ガイドとして広く活動を始めたそうです。
 活動を通じ感じていることは、いろんな人たちとコラボレーションしたり、いろんな考えの人たちのアイデアを集めることが大事であること。そして、参加する人の主体性を奪わずに主人公になってもらわないと続いていかないことだそうです。

まず、ヒントとなる具体的なお話として、災害時に大人も子どもも、そしてペットの犬まで抱っこできるさらしを使っただっこやおんぶのお話です。おんぶは70代以上の人はできるが若い世代に伝わっていない。他方で、ママたちが独自におしゃれなさらしのおんぶの結び方を編み出しているものの、実践できる人の数はまだまだ少ない。そこで、両者にコラボしてもらう。普段、受け身の形で避難を勧められる側に立ちがちな高齢者の方に、人に伝える使命と役割があるんだと気づいてもらうことにより、自分から進んで避難できる人になるように変わってもらう。さらに、おんぶのスキルは地元の中高生に伝えれば、自分を救ってくれる人を作り出すこともできる。おんぶは、日常も避難のときも、重心を上に上げるなどリュックを持ちやすくするなどを知ることにもつながる。そして中高生ができるようになると、その親に伝承していく。このようにして、自分が主人公で教える側になり、災害時に役立つ技を世代間で伝承することに取り組んでいるそうです。

それから、参加者が加わり、3キロの新生児の人形を素早く抱っこして避難させる赤ちゃん回しゲームが実演されました。新生児は首がすわっていないので、重心が定まらず、グラグラして実際より重く感じる。そこでアウトドアのテクニック(揺らさない)を使うため、ワイシャツやバスタオルなど、おくるみと言われるもので巻く。そうしてだっこしてみると、新生児に慣れていない人も軽く、だきやすく感じることが実感されました。このような体験を中高生や赤ちゃんをしばらくだっこしたことがない世代の人に実践してもらうことにより、赤ちゃんを大事にする気持ちになったり、おんぶを覚えよう、いろいろな知恵をおじいちゃんおばあちゃんに聞いてみようなどのつながりが広がっているそうです。

続いて、地域と企業のコラボ―レーションとして、岩手県のガス会社はガスで災害時も動き、電源が取れ空気から水を作る装置もつけた車を作った事例が紹介されました。社員の健康と備蓄のため、地域農家が作った野菜を会社に置き、農家を支えるつながりや、電力会社をつくって防災でお金が回るシステムを作るなど、地域自体も豊かにしているそうです。
 そして、企業が小学校と一緒に防災イベントを開いている事例や、通勤対策を通じて地域の防災につなげている事例が紹介されました。これは、通勤手当を出さず会社近くに引っ越すと通勤手当相当分の手当を出すもので、企業がある地元で消費活動が進むなどの地元貢献にもつながっているそうです。また、災害時での地域とのつながりや社員に主体性を持たせたお客様対応を実施している会社の事例も紹介されました。

そして、主体性を奪わず、コラボレーションと防災を続けている事例のお話が続きました。長野県佐久市の医師会による防災情報を含むアプリは、活用されないアプリが多いなかで、ママたちの声を聞いて作られており大人気だそうです。また、座間市では行政情報の冊子を、ママたちが集まり人に広げたくなるものを作ったそうです。
 また、当事者性を待ちながら、いろんな人同士、違うアイデア同士がつながった事例が紹介されました。四国学院大学と防災士会の協力による健康がテーマの防災イベントでは、高齢者のニーズに合わせて、歩いた後の血圧測定などを企画し成功しているそうです。
 続いて残念な事例について紹介されました。内閣府の避難所運営ガイドラインにもいろんな人の声を聞くことの大切さが指摘されているが、「やりたい」が中心になり不要な支援物資を送ったりすることがある。東日本大震災では、支援物資の粉ミルクが大量に出回り、普段は母乳なのに周囲からのプレッシャーでミルクに切り替えた母親の事例がNGOの活動報告書に記載された。今までやってきたこと子育て方法がどんなものだったのか、それにみあった支援をどう確保するかという寄り添った支援が必要であるのに、気持ちやニーズを確認する作業を怠り、主体性を大切にしないと、支援が心に傷を残すことになりかねないとのことです。

また、防災関係の人ならぜひ知っておいてほしいと、正確な知識に基づいて描かれた漫画について、医療と防災と健康などのつながりづくりのためにと紹介されました。災害時周産期リエゾンと行政がつながる意義について触れているそうです。そのほか、大学生や東京消防庁による楽しく防災を体験できる取組など、コラボレーションのヒントとなる様々な事例があると話されました。
 最後に、参加者が本日のつながりの中でコラボレーションを進め、より高みを目指してつながり、そして、参加者や多様な人の主体性を大切にして、防災に関心がない人やまだ参加をためらっている多様な人でも安心して参加できる防災・減災への取り組みを広げていただければとお話が結ばれました。

ワーク~マイプラン成果とこれから

活動成果を踏まえるととともに、「関心がない人」、「知らない人」に、さらに活動を広げるコラボのアイデア検討と意見交換により、「これからプラン」を検討しました。
事例報告と話題提供によりそれぞれ触発を受け、コラボレーションに向けての意見交換やこれからのアイデアがグループごとに話し合われました。そして、A2版の大きなシートに、参加者それぞれの「これからプラン」がまとめられていきました。

マイプラン成果とこれからプラン発表

地域リーダーとしての活動報告と、コラボレーションを考えたこれからのアイデア、そして取組の思いや決意が参加者一人一人から発表されました。

  • 災害に関心を持ってもらうことをテーマとして活動。これからは、防災・減災のプロを育成していく研修会などに取り組む。(島根県 岸氏)
  • 学校の防災教育に協力してくれる人を増やすことを目指し活動。これからは、学校を飛び越えていろんな所とつながっていく。(埼玉県 斎藤氏)
  • 防災意識を高めることをテーマとして避難所運営講座などを実施。これからは、地域から絶対に災害被害者を出さないための様々な活動、地域に沿った防災活動を展開していく。(広島県 松田氏)
  • 参加意識の醸成と地域活性化をテーマに、つながりづくりを実施。これからは、地域での新聞配達やデリバリーなどの生かしたつながりづくりを考えていく。(東京都 山野氏)

  • 三陸沿岸の復興と人と動物の共生社会づくりをテーマとして、災害時のペット同伴避難対応に関する活動を実施。これからも動物たちを介して、地域に共生の花を咲かせていくための楽しい活動を継続する。(岩手県 今橋氏)
  • 外国人旅行者に災害を知ってもらうをテーマに、パンフレットを実際に旅行者の方にお話をしながら渡す活動。これからも、外国人旅行者に災害を知ってもらう活動に取り組む。(大阪府 玉野氏)
  • 親子で防災をテーマに、クリスマスイベントを実施。これからは、親子で、クッキング・ハイキング・キャンピング(三つのing)に取り組む。(大阪府 小島氏)
  • 要援護者の支援態勢づくりをテーマに、高齢者65歳以上の人を対象としたつながりマップシートづくり。これから、マップシートをつなげネットワーク広げていく。(青森県 嶋津氏)
  • 『地域コミュニティ』づくりに向けた防災・減災をテーマに活動。これからは、災害のときに命を守る活動、そしてレジリ学園広島校の定着を目指す。(広島県 津森氏)

  • 防災意識高揚に向けて、地域を巻き込む防災イベント企画・運営・実施。これからも、楽しく防災意識の定着を図るイベント、リーダー研修などに取り組む。(三重県 成川氏)
  • 会社・地域への情報発信をテーマとして、イントラによる情報発信や地域の防災協議会設立に参加。これからも、伝わる情報発信と皆が当事者となる取り組みを目指す。(神奈川県 新津氏)
  • 安全安心な避難生活をテーマに、地域・学校・ぎようせい・消防を巻き込んだ避難所運営の方法を提案し、訓練を実施予定。これからは、福祉施設や障害者施設の連携した避難訓練等に取り組む。(大阪府 出雲氏)
  • 防災活動の展開をテーマとして、地区の住民を対象とした「緩い」防災フェスを実施。これからは、自分事のシミュレーションとして、自分にとって大切な人の命を守るため、多様な人とのつながり、コラボレーションを目指す。(岩手県 武蔵野氏)

  • ジュニア防災リーダーを育むため、小学生や高校生を対象とした防災リーダー養成を実施。これからは、地元減災訓練として、小学生、高校生を主体に地域・行政・大学・関係機関と協力して取り組む。(大阪府 久木氏)。
  • マンションと自治会の連携をテーマとして、自治会と協力したマンションでの防災訓練を実施。これからは、ニーズや目的意識を明確にし、楽しい訓練やイベントに取り組む。(千葉県 村上氏)
  • 防災イベントに取り組むをテーマに、ニュータウン住民を対象とした防災イベントを実施。これからは、これまでの取り組みの継続と、企業との連携、職場での取組を目指す。(大阪府 米田氏)
  • マンションの防災をテーマに、地域も巻き込んだマンションの防災研修会を実施。これからは、楽しくSNSによる共有も目指した防災イベントに取り組む。(大阪府 湯井氏)
  • 避難所運営ゲーム(HUG)を使って災害を擬似体験してもらう活動を実施。これからは、さらに、まず地元での活動に取り組む。(千葉県 早川氏)
  • 町内会長として共助の理解を進めるため、PTAを巻き込んだ避難所1泊イベントと安否確認訓練を町会挙げて実施。これからは、きょうお会いできた人たちと楽しいイベントを企画して、防災意識の向上を高めていく。 (千葉県 久東氏)
  • 街×防災の移動公民館として、地域の公園で公園プレーパークとコラボした携帯トイレの実験ワークショップを実施。これからは、いろんな人材とつながっていく中でまちづくりに取り組む。(東京都 雫氏)
  • 守り、繋がるコミュニティづくりに向けて、幼児と親を対象としたセミナーやワークショップを実施。これからは、助け合うコミュニティーづくりに向けて、SNSでのつながりが強い若い世代と、SNSに弱い高齢者をつなげる場づくりに取り組む。 (神奈川県 下村氏)
  • 災害のリアルを知る勉強会をテーマに、周りの人間を巻き込み佐賀市の防災訓練でクロスロードゲームを開催。これからは、PTAを巻き込むなど関心世代を増やす。(佐賀県 鈴木氏)
  • 短い時間の発表でしたが、参加者一人一人の思いが込められるとともに、今後のコラボレーションによる活動が広がった時間として、最後は皆さんの拍手で締めくくられました。

    クロージング

    活動状況の共有化と交流を深めることにより、参加者それぞれが、「関心がない人」、「知らない人」にも関心をもってもらうため、これからの取組につなげていただく、未来志向の実践的な機会となりました。

    #つながり #コミュニティ

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