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国土強靱化:私のひとこと special.23

助け合うコミュニティとは?

(国土強靱化ワークショップ(第1回))

平成30年度第1回のワークショップは、全国各地域で防災・減災活動等に取り組んでいる方に、自らの活動を通して、国土強靱化に関心がない人・知らない人にも関心をもってもらうための課題を課したワークショップを開催しました。
 その目的の基に、参加者が、日頃活動されていることを広げていただくため「マイプラン」を検討していただき、来年の2月16日に再び東京に集い、その「マイプラン」を実行してみた結果や成果を話し合い、国土強靱化の関心のない人・知らない人に関心を持ってもらうための裾野を広げる目的として、第1回を行いました。



第1回国土強靱化ワークショップ(東京)参加者で集合写真

話題提供: 「よき避難者」を地域に増やすために

Community Crossing Japan研修ファシリテーター・防災士の吉高美帆氏より、一人一人が「よき避難者」となることによる自助・共助の大切さについて、そして、防災・減災に向けたつながりを広げていくための取り組みについて、気づきやヒントとなるお話をいただきました。
 吉高氏は福島県相馬市出身で、東日本大震災後、Community Crossing Japanの立ち上げに参画。被災地に入り、現地のお話を聞くなど大震災のリアルに基づいた防災・減災活動に取り組まれたとのことです。現在は都市のマンション防災を中心に担当し、研修ファシリテーターを務めていらっしゃいます。
 まず、助け合うコミュニティの大切さを伝えるため阪神・淡路大震災の事例から、とある街における人命救助をした人の割合が、半分以上近所の人であることをお話しているそうです。マンション住民や地域住民においても、顔見知りであることが人命を救います。また、コミュニティのメリットとして防災だけに限らず、子育て・高齢者の見守り・防犯など地域の課題解決にもつながると伝えているそうです。
 次に、東日本大震災での避難生活のリアルな状況として、最初の3日間は公助が届かないこと、2週間から1カ月後になると避難生活の長期化に伴い様々な課題が顕著化することを伝え、発災直後の準備だけではなく、その先の長い避難生活への備えについて気づきとなるお話をされてきたそうです。
 こうしたことから、受け身で支援を待つのではなく、変化する状況のもとで、主体的に適切な行動をとり、自助だけではなく共助もできる避難者を「よき避難者」とし、自ら臨機応変に動くことのできる避難者を育てるよう、参加者の質問に対する答えを用意するのではなく、被災地の事例を伝えることで「自分たちの地域ではどうだろう」と考えてもらうことが大切とのまとめでした。例えば家族のアレルギーや持病などは当事者である家族しか知りえないため、公助に頼り切るのではなく自分事として備蓄することが重要なのです。自助・共助の大切さを伝えていくための気づきとなるお話でした。

続いて、避難訓練に対する工夫について伺いました。高齢者の参加率が高く若い方がなかなか来ない、障害を持った方がどうやったら参加できるのか、予算がないなどの問題を会場の皆さんも共通して持たれていたようです。例えば、ご高齢の方が非常に多い場合、避難生活に役立つストレッチを最初に入れ、体を動かしながら楽しんでもらう。また、そもそも人が集まらない状況では、マンションのお祭りやイベントに合わせ、食糧・トイレなどのカテゴリーを分けたクイズや短時間のワークショップを開催し、防災を身近に感じてもらえるよう工夫したそうです。そうした親子向けや高齢者向け、企業向けなど個別のワークショップを開催する中で士気を上げておき、年に一度の避難訓練では多世代が集まれるよう、全体プログラムとして組み立てることもできるそうです。
 また、マニュアルづくりについて、東日本大震災の事例から、マニュアルを用意し安心するだけでは人命が助からないケースのお話がありました。発災当日、とある学校のリーダーである校長先生が出張中で、避難所開設ができない、備蓄倉庫の鍵の所在が分からないなどの事態が起きたそうです。大災害において、リーダーやキーマンだけが頑張る防災は、ある意味危険であること、また担当を決めていても不在なときにどうするのか考えておく必要があること。そのためマンションに例えるならば、住民用・理事会用・管理会社用などそれぞれの立場に合わせたマニュアルを、平時に読んで準備しておくこと・有事にあわてず取る行動に分け、事例等で分かりやすいように作成するお手伝いをしているそうです。
 最後に、イベントや組織を作る際のポイントとしては、緩く作りつつ中身をしっかりさせること、誰でも参加しやすいよう敷居は低くすることが大切なのだそうです。そのためには、参加率だけにこだわるのではなく参加してくださった方をまずは味方にし、徐々に広げていくという地道な努力も必要です。
 防災・減災に向けたつながりを広げていくために、自助・共助の大切さを地域等の人々にどう伝えていくか、そして活動の取り組みについて、気づきやヒントとなるお話をいただきました。

参加者対話~地域の活動を育み、広げるための悩みやヒントを出し合おう

話題提供のお話から、6班に分かれたテーブルごとに話し合い、自分が取り組んでいる活動に関する悩みや気づきを共有化し、共通するテーマを見つけていきました。参加者は地域で防災・減災活動等を実践している方々。各自の経験や吉高氏のお話を聞いて、テーブルごとの話し合いの結果が発表されました。
 地域の活動を育み広げるための気づきやヒントとして、

  • 避難生活実習という訓練などによる避難生活をどう健やかに過ごすかという学びを進めていくこと。
  • 緩くてもいいから、仲間を増やしていく組織づくり。
  • 外国人や高齢者、障害者も巻き込み、主体になってもらえるようなコミュニティづくり。
  • ハードルを低くした勉強会や、防災に関して関心がない方に被災のリアルを伝えること。
  • 人が集まりにくいマンションなどでの参加しやすい防災イベント(実践中)。
  • 楽しいイベントに絡めて防犯・防災につなげていくなどの工夫
 などが話し合われました。


発表を承け、ファシリテーターが、各テーブルから共通する、テーマを提案・設定しました。

アイデア検討~活動につながるアイデアを、楽しく出し合おう!

参加者が、参加者がテーブルに固定されないで、様々な議論の場に参加、体験するワールドカフェ方式により、参加者全員がすべてのテーマに意見やアイデア出しを行いました。
 設定したテーマごとにテーブルを設けて、参加者がそれぞれ自分の興味のあるテーマなどのテーブルに移動し、そのテーマのアイデアを付箋紙(ポストイット)に書き出し、用意された模造紙に張り込んでいきます。1テーマごとに30人分のアイデアが盛り込まれた模造紙が出来上がっていきました。

プラン作成~活動をどのように広げるか? プランをつくろう!

まず、参加者がそれぞれ興味を持ったアイデアごとに、新たにグループを作りました。参加者一人一人が自分ごととして取り組みを検討するためのテーマを選んでいただきました。
 テーマごとに、30人分のアイデアを盛り込んだ模造紙を前にして、アイデアの絞り込みと取組を考え、ビジュアル性に富んだ発表資料をまとめていきました。そして、参加者一人一人がこれからやっていこうという「マイプラン」を検討しました。

マイプラン発表

テーマごとに、どのような取り組みをすすめるのか、発表されました。

「防災意識を高めるイベント」グループ

ターゲットして、小学生・中学生・高校生・大学生といった若い次世代の人を対象にし、講演ばかりではなくて体験型にすることによって、より子どもも参加しやすいハードルの低いイベントにしていく。このため、地域の実情を基にしてイベントを組んでいくため、まち歩きを行う。イベントでは、イベント修了後に「地域のリーダー」として子どもたちを認定したり、避難所に実際宿泊・食事するなど。そして、イベントを通した様々な課題を整理し、次へつなげていく。そういった繰り返しによって、地域の防災意識を高めていく。

「マンション防災について考える」グループ

被災したマンションを避難所代わりにすることを考えること、もう一つは、マンションから避難所に実際に向かうこと、この2点について取り組みを検討。
 具体的な取り組みとして、自宅の避難所化の方法を居住者に伝えていくこと。例えば、物資が来るようにする方法などを伝えていく。また、マンションから避難所に無事に避難するためには、子どもや高齢者、障害者、外国人の方などマイノリティーの方たちに、マンションから避難する方法を伝えたり、助け合う方法を考えていく。

「防災訓練」グループ

地域の人たちが体験する訓練を対象として検討を進め、プランとして、どこに高齢者がいるとか寝たきりの方がいる、お子さんがいる、障害を持った方がいるなど、助け合いの人物相関図を作ること。そして、要介護者の支援体制づくり、地域内の情報共有網づくり、子どもと一緒に企画する防災訓練、中学生も参加した防災カードゲームなどを提案。

「被災のリアルを知る勉強会」グループ

ワールドカフェで参加者から出たアイデアをもとに、経験者のお話を聞く、実際に現地に行く、勉強会、貴重な映像の利用などを検討。
 ターゲットや内容は、参加者それぞれの地域の特性等に向き合って具体的なものを考えた。例えば、確実に自分ごととしてイメージできるようなシミュレーション、リアリティーが分かるような見える化した勉強会、そしてリアルを伝えるための計画づくりの過程そのものを訓練としていく。

「コミュニティづくり」グループ

目的として、なかなか参加しない人の参加や多世代の人をまとめていくことから検討した。
 コミュニティをつくることは難しいという話し合いの中で、例えば、あまり人と関わるのが好きじゃない人が参加するためのアイデア、地域を知ることの必要性などが話し合われ、参加者それぞれの課題を踏まえて考えていく。

「避難・避難生活に関する取り組み」グループ

ワールドカフェでいろいろ出てきたアイデアの中で、ペットの避難と女性の活用、自助、トイレ、そしてルール作りなどをキーワードして検討した。
 このため、自分たちで考え自立して協力をすること、一人一人の得意分野を生かしながらもそのみんなが協力・結集して災害に備える避難行動、そして避難生活に結び付ける取り組みを進める。

チェックアウト~参加者からこれからの行動をひとこと発表

輪になって、次回ワークショップ(平成31年2月16日開催)に向けて、プラン作成とあわせて考えた、参加者一人一人の取り組み(マイプラン)を、発表しました。
 一例として、「コミュニティづくり」に向けて、地域での防災意識を高めるためのイベント開催や地域の助け合い人物相関図の作成など。
 「避難・避難生活」に対して、小学生から町会の役員による避難所(中学校)宿泊体験、地域のママ活動団体と連携した子供と一緒の避難ルート確認等など。
 「防災意識を高めるイベント」に向けて、中学生も参加できる防災カードゲーム大会開催など。
「被災のリアルを知る勉強会」について、高校生への防災教育や、自分ごととしてシミュレーションするための防災マップ、防災ゲーム作成・普及など。
 「マンション防災について考える」では、自宅でできる避難所づくりの取り組みなど。
 「防災訓練」について、子どもたち自身が企画する防災訓練など。
 参加者の日ごろの活動を広げていくためのマイプランが次々と発表されました。

国土強靱化に関心のない人・知らない人に関心を持ってもらい裾野を広げていくため、どのような取り組みを行っていくのか。参加者それぞれが、自らの活動を通して取り組んでいくためのアイデアやネットワークづくりの方法等を共有していただきました。次回ワークショップ(平成31年2月16日開催)に向けて、参加者一人一人の活動につながる機会となりました。

#つながり #コミュニティ

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