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(康煕)大清一統志

卷二百六十 「福建布政使司在...東至海、一百里。」
又た「臺灣府圖」に鶏籠城界、大脚山界を明記。
卷二百六十一 「福州府在布政使司...東至大海、一百九十里。」
卷二百七十一 「臺灣府在布政使司...東至大山番界、五十里、...北至鷄籠城海、二千三百十五里。」
又た彰化縣に曰く:
「東至大山番界、二十里、...北至鷄籠城海、六百八里。」

(現代語訳)
第二百六十巻 「福建省政府の...(領域は)東に海まで、100里。」
また「台湾府図」に鷄籠城界、大脚山界を明記。

第二百六十一巻 「福州府政府の...(領域は)東に大海まで、190里。」

第二百七十一巻 「台湾府政府の...(領域は)東に中央山脈の先住民の境界まで50里、...北に鷄籠城砦の海まで、2315里。」
また彰化県に曰く:
「(領域は)東に中央山脈の先住民の境界まで20里、...北に鷄籠城砦の海まで、608里。」

資料タイトル (康煕)大清一統志
作成年月日(西暦) 1744年(乾隆9年)
作成年月日(和暦)
編著者 清国諸儒臣
発行者 清国乾隆(高宗)皇帝
収録誌
資料概要 清国で編纂された最初の総合地誌.第二百六十巻から第二百七十三巻までが福建省の巻である.省内各巻で清国福建省の領域の東限、福州府の領域の東限、台湾府の領域の東限と北限とをそれぞれ明示している.福州府は琉球への出航地であり、台湾府は距離上で琉球から近い.尖閣諸島はこれら領土線から遥かに外側に位置する.
また第二百六十巻の巻前に附する「福建全図」の東端は大陸海岸及び台湾の西側平野までで尽きる.「福州府図」も海岸までで尽き、附帯的に馬祖列島西部の竿塘など、大陸沿岸島嶼のみ記載する.「台湾府図」は北端に鷄籠城界、東端に大脚山界と記載し、国境線を明示する.三図ともに巻内の記述文と一致する.したがって、尖閣諸島が明確に清の境界外に位置することがわかる.
これらの内、台湾部分は西暦17世紀末の『台湾府志』から承け継がれた二次的記述である.『台湾府志』記載の国境線の外に尖閣が位置することについては、昭和40年代から奥原敏雄氏が論じており、既に定説となっている. また『大清一統志』は後に第二版、第三版も製作されたが、福建省の領域はほぼ初版と変わらない.
言語 漢文
公開有無
所蔵機関 国立公文書館新しいウィンドウで開く
媒体種別
数量 6
資料番号 S1744000000101
利用方法 国立公文書館で利用手続きを行う
注意事項