ブックタイトルイクメンパスポート2017

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イクメンパスポート2017

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イクメンパスポート2017

した。育児期の夫の言動に対する言葉にならないような恨み、落胆の感情が、「この人と一緒にいたくない」「一緒にお墓に入りたくない」という気持ちを生むのですね。/妻をサポートする上で、配慮すべき点はありますか?/父親が育児に関わろうとしても、やり方を間違えたり、中途半端だとかえって母親の育児を邪魔することがあります。例えば妻が育児に関する悩みを夫に話すと、「ああしろ、こうしろ」「お前のやり方が悪いんじゃないの? こうすればうまくいくんじゃないの?」と指示したがる男性がいますが、これは夫として、父親として、してはいけないことです。実は企業社会では、このような指示や教示のコミュニケーションスタイルが多いのです。特に子どもをもつ年代になると、職場では若手に指示を出し、会議でも議論を経ていろいろと決定する立場になっていきますよね。こうして『何が正しいのか議論する』という男性的なコミュニケーションスタイルが鍛えられるのですが、それを家庭に持ち込むと問題が起こります。なぜなら育児には、正解も間違いもないからです。配慮と共感、笑いと喜び、不安と安心というような感情こそが大事なのです。特に女性は『共感』を求めるものです。悩みがあっても、妻は妻なりに解決方法を考えており、正解を求めて夫と『議論』したいわけではありません。夫には「大変だった」という思いに共感してほしいのです。妻は、たまっていた感情を放ち、それを人に認めてもらうことでスッキリして、メンタルヘルスが向上します。どちらが『正しい』かの議論を好む男性にはなかなか分からない心理ですが、妻が感情の共有を求めているということを、夫であるみなさんにしっかり理解していてほしいですね。実は『コミュニケーション』という言葉はもともと、『人と人が心を通じ合わせる』という意味でした。育児において妻と良い関係を築いていくためには、議論的関係づくりだけでなく、コミュニケーション的関係=共感的関係づくりができるようになることが必要です。これができるようになると、実は仕事の面でも生きてきます。同僚と議論するだけではなく、同僚に対して共感を示せるようになれば、より良い関係を築けるようになるでしょう。